その日暮らし日記へもどる
表紙へもどる
1997年11月下旬の日記
21日
22日
23日
24日
25日
26日
27日
28日
29日
30日
11月21日
突然、空白の1日ができてしまった。サーキットでの今日の予定は車検のみなので、取材はしなくていいだろうと、まもなく取りかかる伝奇SF小説の取材を兼ねて、ホテルをチェックアウトしたあと、伊賀上野城の見学に出かけることにする。白子から近鉄特急に乗り、伊勢中川で乗り換えて伊賀神戸まで。ここで2両連結のワンマン電車に乗り換えて上野市に向かう。
伊賀上野に来るのは21年ぶり。前に来たときも鈴鹿サーキットでのレース取材のついでだった。伊賀上野城内の忍者屋敷を見学し、忍者の歴史の本を購入。肉うどんで昼食をとり、伊賀上野城を見学するが、急な階段で息が切れる。運動不足のせいだな、きっと。ここでは天正伊賀の乱についての本を購入。地元でしか売られていない本を買うのも目的のひとつ。
同じ上野城の敷地内にある松尾芭蕉記念館も見学し、ここでも芭蕉に関する本を買って駅に戻る。白子までの切符を買ってホームに入ると前方の車庫に、松本零士氏がデザインした「くの一電車」がいた。メーテルみたいな睫毛の長い女性の顔が前面に描かれた電車で、先月から走っているらしい。
朝来たのと逆コースで白子に戻り、コインロッカーに預けておいた荷物を持って、いちどサーキットへ。車検もそろそろおしまいの時刻だったが、今回のレースはアメリカからやってきたNASCARストックカーレースの「NASCARサンダースペシャル鈴鹿」。ドライバーもチームもサービス精神満点で、ピットウォークをするファンの目の前で、タイヤ交換、給油のピット作業をデモして見せてくれた。
午後5時、今日のサーキットの予定も終了したが、ウェルカムパーティーまでには時間がある。でも歩き回ったせいで身体がしんどいので、サーキット内の寿司店で早めの夕食をすませ、そのままタクシーでホテルへ。昨日はお世話になりましたとフロントの方にお礼を言ってチェックイン。部屋でうたた寝をした後、小説の原稿を書く。
11月22日
午前8時に起床し、雨の中をタクシーでサーキットへ。プレスルームも今日は人が一杯。机を確保してサブノートとデジタル携帯電話をセットし、午前の公開練習から午後の予選、公開練習の様子を英文リポートにまとめ、コンピュサーブのモータースポーツ・フォーラムに速報。ここに掲載されたリポートが、アメリカのテレビ、ラジオ、新聞のニュース素材になるため、書いた記事はスペルチェッカーを使って確認する。
午後5時に本日の作業は終了。ニフティサーブFMOTOR4Fのレース前夜祭(宴会)に出席すべくプレスルームを後にしようとすると、そこでレース雑誌の臨時座談会に巻き込まれ、アメリカの今シーズンのレースについて、あれこれ喋らされる。
その後でタクシーで宴会会場に向かい、フォーラムのメンバーとビールを飲みながら歓談。ホテルに戻り、残っていたドライバーのコメントや予選の流れを英文で打ち込んでコンピュサーブに送る。終了したのは午前2時。
11月23日
午前9時にホテルをチェックアウト。今日は快晴だ。レースは正午から決勝が行なわれるだけなので、駅前の喫茶店でモーニングサービスでもと、トコトコ歩いていくと、まだ開店していない。しかたないので駅前からタクシーに乗ってサーキットへ。途中のバス停で、知り合いの女性記者が並んでいるのを見つけ、彼女もタクシーに誘い、一緒にサーキットへ向かう。
プレスルームは昨日よりも混雑し、テレビ、計時モニターが頭上にある席しか確保できず。このせいで、レース中、ずっと首を傾けていたため、後で首が痛くなる。
決勝レースのスタートは12:30。約2時間半のレースだったが、デッドヒートあり、クラッシュありで、あっというまに終わってしまった感じ。レース結果を速報した後は荷物をまとめてサーキットの味の街へ。ここでサーキットの方に夕食をご馳走になる。
タクシーでサーキットを出たのは午後7時過ぎ。近鉄特急、新幹線のぞみ号、中央線快速を乗り継いで三鷹からタクシーで帰宅。残っていた英文リポートをまとめ、コンピュサーブに送信。アメリカから速報ありがとうのメッセージがたくさん入っていたので、それにコメントを書きながら、午前1時50分スタートの先ほど見てきた「NASCARサンダースペシャル鈴鹿」の録画中継をフジテレビで見てから就寝。長い1日だった。
11月24日
取材疲れで仕事にならず、たまっていたメールなどの返事書きで1日が終わる。
11月25日
あわてて仕事に復帰。ついでに、このホームページも更新。
11月26日
運動不足で腰が痛い。それでも原稿は書かねばならず、ひいこらとパソコンに向かう。あと4日で90枚ほどか。資料と首っ引きの小説なので、そんなに早く書けないよ。
必要な資料を探すため、インターネットの検索エンジンを使っている途中で、ちょっと試しに全文検索の「Goo」で「すがやみつる」と入れてみたら136件ヒット。知ってるホームページもあったけど、知らないホームページも多数。リンクページに登録されているのが多いんだけど、「小学生、中学生の頃、すがやみつるの『こんにちはマイコン』でパソコンのプログラミングを始めた」と経歴に書いている人がたくさんいた。責任を感じてしまうなあ。幸せな人生を送ってください。
11月27日
埼玉県新座市のディスカウントショップまで電子レンジを買いにいく。何となくレンジでの料理が嫌いで、これまで使わなかった我が家なのであった。このお店で、テレビの通信販売で人気(?)の腹筋トレーニングマシンABFLEXを発見。テレビの通販より安いので、つい衝動買いしてしまう。家に帰って試してみたけど、腹よりも腕にくる。それだけ運動してない証拠か。反省してプールに行く。
11月28日
プール疲れかABFLEX疲れか身体の節々が痛い。目の調子も悪く、やっとの思いで『週刊小説』のイラストを上げる。
こんな日は早く寝るに限る……と思っていたが、急にドタバタ仕事の依頼があって、来年のスケジュールの調整をしなくてはいけなくなった。そういえば某雑誌からレース小説を連載しないかという話もあったのを思い出し、本当にやらせてもらえそうかどうかを電話で編集部に確認する。レースをテーマにした小説は、書き下ろしを含めて書く場が少ないので、せっかくのチャンスは逃したくない。とりあえず来週以降、編集長と会って内容を煮詰めることになる。
11月29日
朝、地震で目が覚めるが、もういちど根性を決めて寝直す。体調と目の調子が悪いのは、睡眠不足が一番の原因だからだ。午後2時まで寝たおかげで目もスッキリ見えるようになり、サブノートPCを抱えて喫茶店をハシゴしながら架空戦記小説の追い込み。バッテリー3本分執筆。約50枚ほどか。
11月30日
今日も根性を決めて昼まで寝る。サッブノートPCのバッテリーを充電しながら居間で原稿書き。クライマックスのせいか枚数が進む……が、規定枚数に収まりそうになくなってきたぞ……。