#44 謎の衝撃音


 キミはスピードを落として、後続の車に道を譲ろうとした。だが、その車は、キミを追い抜いたとたん、目の前に停止した。パトカーだった。
「このあたりで、毎晩、猛スピードで走ってる車がいるって噂を聞いてね、警邏してたんだが、見なかったかね?」
 パトカーから降りてきた警官が訊いた。
「さあ……、知りません」
 キミはとぼけた。
「そうだろうなぁ、こんなオンボロ車じゃ、スピードも出そうにないし」
 警官は、キミのポンコツ車を、あわれそうな目で見ると、そこから立ち去った。
「失礼な警官だなあ。でも助かった……。レースに出る前に、免許停止になったら困るもんな……」
 キミは、警戒して、Uターンして戻ることにした。そのとき、後方から、激しい衝撃音が聞こえてきた。
「なんだ、あの音は? さっきのパトカーかな? いってみようか……? でも関係ないか……」。
 キミは、ためらった。

 1.音のした方に行ってみる
 2.そのまま立ち去る