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  • 1999年12月中旬の日記
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    12月11日
     さすがに今日は午後3時ちかくまで爆睡。ストレスも発散できたせいか、久しぶりによく寝られた。
     夕方、バスで吉祥寺に出て井の頭線で下北沢へ。駅から徒歩でSF作家・豊田有恒氏宅に伺い、毎年恒例のキムチパーティー。何年ぶりかで田中光二氏と麻雀を囲み、勝たせていただき、帰宅は午前2時。明日は高円寺の飲み屋の忘年会があるのだが、これはパスして仕事せねば。

    12月12日
     起き抜け一番で、来年から「F1倶楽部」(双葉社/隔月刊)で新連載になるインターネットのF1関連サイト紹介記事を執筆。念のため画像をチェックしていたら、昨日まで動いていたアロウズのホームページがクローズされていた。文字数は多くないのだが、チェック事項が多く、原稿が終わったのは夜遅く。メールでまとめて編集者に送信したが、果たして添付した画像ファイルを開いてもらえるか……ちと不安。
     原稿を送ったついでにデスクトップ・パソコンで、母親から頼まれていた老人麻雀用の得点表をExcelで作って印刷。身近な老人福祉ってところか。

    12月13日
     あわわわわ。昨夜、突如、ノートパソコンが起動できなくなり大あわて。愛機のパナソニックLet's Note AL-N2は、トラックボールが気に入っているのだが、これが壊れたら嫌いなスライドパッドのノートパソコンを買うしかない。なんとか修復を……と試みるが、このノートパソコンにはCD-ROMドライブがない。これまでは、LAN経由でデスクトップのCD-ROMからソフトをインストールしていたのだが、Ethernetカードも認識しない。それどころかWindows 95の画面が出てこないのだ。
     ハードディスクの中にWindows 95のCD-ROMのファイルをコピーしてあるので、DOSから再インストールはできるのだが、この方法を使ってもダメ。どうやらどこか肝心なファイルが壊れているらしい。Scandiskでは異常なしなのに。
     このおかげで午前10時まで起きていたのだが、午後には新聞の取材が来る。少しだけ寝て髭を剃った後、自宅で「ジャパンタイムズ」から出ている「週刊ST」(旧「スチューデントタイム」)の女性編集者のインタビューを受け、カメラマン氏に写真を撮影される。取材の内容は、英語学習についてのもの。拙著『パソコン通信で英語がわかった』を読んで、「F1情報ほしさに英語をはじめた」という不純な動機の英語学習法が面白いとのことで、取材ということになったらしい。
     夕方、取材のすんだ編集者、カメラマン氏をクルマで保谷駅まで送り、そのままヤマダ電器へ急行し、ノートパソコン用の外付けCD-ROMドライブを購入。大急ぎで保谷駅まで戻り、コイン駐車場にクルマを預けて喫茶店へ。ここでY出版社のMさんから架空戦記のゲラを受け取り、帰宅後、再び、ノートパソコンの再インストールに挑戦。ハードディスクにコピーしてあるWindows 95のインストール用ファイルも壊れているのではないかと思ったのだが、CD-ROMからのインストールでもダメ。修復インストールでもダメなら上書きインストールでもダメで、もうヘトヘト。
     とうとう面倒になってDOSからハードディスクをフォーマット。大事な原稿はデスクトップ機との間でブリーフケースを使って同期を取り、2つのハードディスクとMOにバックアップを取ってあったし、メールの大半もデスクトップ機に残っているので、心おきなくフォーマット。フロッピーディスクの「config.sys」に、あらかじめ組み込んであったCD-ROMドライブ用ドライバーでCD-ROMを認識させ、これでWindows 95をインストールしかけるが、ふと思い立ってWindows 98をインストールすることにする。
     ところがアップグレード用のWindows 98だったため、Windows 3.1か95が入っていないとインストールできない。Windows 95のときはアップグレード用でもDOSからインストールできたのに……とブツブツつぶやきながら先にWindows 95をインストールし、つづいて一気にWindows 98をインストール。
     さらにIE5.0などもインストールしようとするが、こんどはCD-ROMドライブをはじめとするPCカード類が認識されない問題が。あれこれ設定をいじるがまるでダメ。なんとかLAN環境でIE5.0は使えるようになったので、松下電器のレッツノートのページを調べると、やはりWindows 98をインストールするには対応ソフトを入れる必要があったことが判明。無料のアップグレード用Windows 98を申し込めば、対応ソフトも一緒についてきたのだが、手続きが面倒なので、パソコンショップで別に買ってしまったWindows 98を使ったのが敗因であった。
     レッツノートのホームページからでっかいサイズの対応ソフトをダウンロードし、これをインストールしようとするとエラーになってしまう。どうやらWindows 98をインストールする前に使うソフトらしい。DOSからインストールするソフトなので、バッチファイルの中を調べてみると、インストールされるべきソフトが判明。これを強制的にインストールして再起動すると、やっと正常にカード類も使えるようになった。
     WZエディター、秀丸エディター、Avalon II(ニフティ専用通信ソフト)、携速98、辞書ソフトの小学館ブックシェルなど、仕事に必要なソフトを次々とインストールして、なんとか仕事のできる体制が整ったは午前9時。ああ、また徹夜になってしまった。

    12月14日
     昼過ぎに起きてレッツノートが動くのを確認し、WZや秀丸のチューニング。見栄えなどが違うと、原稿を書くスピードが遅くなるからだ。昨日はメールの数が少なかったのに、今日は仕事関係も含めてメールの数が多い。必死で返事を書いた後、喫茶店まで出かけて、ようやく架空戦記小説のゲラチェックを開始。でも、眠くて眠くて目がかすむ。しかたないので途中で買った『東芝クレーマー事件』(前谷毅/小学館文庫)をボンヤリとした目で読み、そそくさと帰宅。ゲラは明日にしよう。
     それにしてもノートパソコンの不調のおかげで、2日間つぶれてしまった。年末進行のヤマ場がすんでいたところだったからよかったが、そうでなければ逆上して、欲しくもない新しい――それも嫌いなスライドパッドのノートパソコンを買っていたかもしれない。
     ああ、疲れた……。

    12月15日
     とことこと徒歩とバスで吉祥寺へ。いつもの洋菓子店と喫茶店をハシゴして、架空戦記のゲラをチェック。でも、パソコンの修復で画面を見つめていたのと睡眠不足なのとで、ゲラの小さな文字が霞んで見える。後半のアクション部分は赤入れがほとんどないんだけど、これでいいのか、ちと不安。
     夕方、なんとかゲラも見終えたので、博多ラーメンを食し、吉祥寺駅から総武線で中野まで。『蘆屋家の崩壊』(集英社)が、「このミステリーがおもしろい2000」で14位に入った津原泰水さん主催の忘年会。ほかに出席者は漫画家の中田雅喜さん、架空戦記小説作家の青山智樹さん、評論家の大森望さんさん、漫画原作や風俗関連の仕事をしている南智子さんなど業界の人たちと津原さんの掲示板に参加しているファン関係の皆さん。先週、朝までおつきあいした柴田よしきさんの女性ファンの方々も。
     午後11時に一次会の会場を追い出され、別の居酒屋に突入。二次会で、男は津原さんとぼくだけ。あとは女性ばかり4人。先週末の新宿と同じような構成になり、またまた津原さんが爆沈。ひとりで女性4人のお相手をするが、月形龍之介ホームページを開いている中田さんの時代劇パワーに押しまくられる。南さんとは初対面だったが、南さんのお父上の話で盛り上がる。ぼくは、彼女のお父さんのファンだったんです。
     で、結局、午前5時の閉店まで居酒屋に居座り、三鷹からタクシーで帰宅。もちろん家に帰ったとたんに爆沈。ビールを中ジョッキで10杯くらい飲んだ気がする。

    12月16日
     さすがに午後2時過ぎまで爆睡し、起きたところでゲラの再チェック。Y社の編集者から電話があり、池袋までゲラを届けにいくことになる。カミサンにクルマで保谷駅まで送ってもらい、電車で池袋まで。しかし、昨日は目が不調だったので、しばし不安になり、駅の売店で赤ボールペンを買って、電車の車内で最後の部分だけ再チェック。やはり見逃しがあったが、見直せば見直すほど、また訂正は増えるもの。とくに、昔の講談調時代小説の文体を意識して書いているため、身についた自分の文章でないこともあって、どこかであきらめないと、いつまでも直しつづけそう。
     どこかでポンドとキロの換算を間違えたような気がして、探しているうちに電車は池袋へ。西武デパートB1の喫茶店で待っていてくれたMさんにゲラをわたし、ノートパソコンを引っ張り出して、原稿をチェック。エディターの検索機能を使ったほうが、目的の語句を見つけるのも簡単だからだ。その結果、ポンドとキロの換算の間違いは、思い過ごしだったことが判明してホッ。Mさんには、このホームページの「植木賞選考発表結果」を読まれていたらしい。お恥ずかしいこってス。
     Mさんと別れ、西武デパート地下のリブロで「このミス2000」を買って、各駅停車で保谷に戻り、喫茶店で読書と原稿書き。原稿のほうは来年2月発売予定の「○冊T島」に掲載予定のもの(マンガじゃないよ)。締切は1月の終わりだが、来年早々は、締切が大混雑となるため、大幅に原稿を先行する。いまから来年のことを考えると胃が痛い。薬局で胃薬のソルマックを買って帰宅。

    ☆本日のオモシロサイト 読心術ホームページ
     時代小説作家のえとう乱星さんに教えていただいたもの。しかし、よく考えるな、こんなの(^_^)。

    12月17日
     ちと時間が空いたので、先月、ツインリンクもてぎで買ってきたホンダの二足歩行ロボット「P2」のプラモを作ってしまった。しかし、細かいパーツを削ったりしていたせいで、目が疲れてショボショボです。
     レゴのマインドストームを組み立てるための予行演習のつもりだったんですが、正月あたりには時間が取れるかなあ……。

    12月18日
     某社からマンガがドドッと大量に届く。自分たちで買おうと思っていた本だったので、娘たちが大喜び。さっそく読みふけっている。ほかに『報復兵器V2』(野木恵一・著/光人社NF文庫)という本が届く。この著者さん、どこかでお会いしているのだろうか? それともどなたかのペンネーム? 総力戦研究会でお会いしたのかなあ……?
     今日は終日、次の架空戦記小説のための資料読み。

    12月19日
     先日、取材を受けた週刊新聞の編集者から頼まれた著書を宅配便の営業所までクルマで持っていき、ついでにカミサンの買い物の手伝い。その後、西武新宿線の駅で降ろしてもらい沿線の喫茶店をハシゴしながら架空戦記小説にかかる。
     野方でカレーうどんの夕食を取ったあと、バスで高円寺に移動。駅前の喫茶店で原稿を進め、午後8時過ぎ、ふと思い立って古書店に出かけるが、どこもすでに閉店。帰ろうかと思って商店街を歩いていたら、マンガ家のながいのりあきさんにバッタリ。仕事が忙しくて10日ぶりに仕事場から家に戻る途中だったそうで、あとは寝るだけというので近くの飲み屋さんに。ふたりで飲んでいたら深夜になってT島社の若い編集者たちも来店。
     午前3時に閉店後、ママさんと一緒に別の店でワインを一杯。けっこう酔っぱらい(眠れるように意識的に酔っぱらったのだが)、帰宅と同時に爆睡。

    12月20日
     昨日、ノートパソコン、予備バッテリー、資料の本を背負って、あちこち歩いたせいか、腰が痛くて目が覚める。起床後、保谷駅前の喫茶店へ。原稿を書くつもりが資料の本に読みふけり、結局、原稿は書けず。帰宅してから原稿に取りかかる。


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