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  • 1999年8月中旬の日記
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    08月11日
     たぶん原稿を書いていた。

    08月12日
     おそらく原稿を書いていた。

    08月13日
     締切が切羽詰まり、とりあえず全5章のうち3章までを送信。

    08月14日
     睡眠2時間で土砂降りの雨のなか、保谷駅までカミサンに車で送ってもらい、西武池袋線、地下鉄丸の内線経由で東京駅へ。東京駅からは東海道新幹線のぞみで新大阪まで。谷甲州さんのファンクラブが主催した作家生活20周年記念パーティーに出席するため。
     睡眠不足のため、のぞみの車中では静岡までグッスリ睡眠。新大阪まではサブノートPCで原稿を書きつづけ、新大阪駅からパーティー会場の帝国ホテル大阪に着くと、ここのティーラウンジで、また原稿。バッテリーが1セットなくなったところでパーティーへ。
     少し早く着いたら谷さんのファンクラブの人が持ってきたソニーのロボットAiboがいるではないか。しかも充電中だったので、空いているコンセントでこちらのパソコンも充電させてもらう。
     パーティーは、長年のファンの皆さんが企画したもので、実に和気あいあい。パーティーの模様は堀晃さんのホームページをご覧ください。
     パーティーの後は、二次会の誘惑を振り切ってタクシーで新大阪駅へ。指定席は最終ののぞみ号のものだったが、それを午後7時発のものに切り換えてもらい、そそくさと帰京。名古屋駅まで座席で寝て、あとは必死に原稿。東京駅から朝とは逆のコースで保谷駅まで戻り、駅前のモスバーガーでまた原稿。
     午前0時すぎに帰宅し、また朝まで原稿。

    08月15日
     昼過ぎに起き、ジョナサンに出かけて原稿。眠気がひどくて途中で帰宅し、座椅子にもたれて仮眠。午後9時からF1速報を少し手伝って、また朝まで原稿。なんとか目途がつく。

    08月16日
     出版社に電話したら担当編集者は出張中。これで時間が稼げたと、ちと気になる部分を手直し……のつもりが、どんどん書き直し状態に。家で仕事していると寝てしまいそうなので、午前1時にデニーズに出かけ、午前6時まで粘って原稿。旅行に出かけるカミサンと下の娘を三鷹駅まで送ってから寝る。

    08月17日
     午前11時に起きて原稿の最終チェック。昨日までは夏休みのせいか電話もメールも皆無の状態だったのに、今日はメールも電話もジャンジャン。仕事にならない。
     電話の一本は、先月末に送った原稿の催促。ニフティサーブのメールでの送信を指定されていたので、締切前に送り、締切2日後には受信されていたので(ニフティサーブでは受信日時がわかる)、そのことを告げたのだが、再び電話があり、受信されたメールが見あたらないとのこと。そもそもパソコンとメールの使い方がよくわかっていないらしい。結局、再送信することになった。
     書き下ろし架空戦記も何とかまとめてメールで送信。これでやっと一息つける……ということで、上の娘を連れてバスで吉祥寺へ。「スター・ウォーズ」を見るつもりだったのだが、回転寿司を食べたら仕事疲れのこちらも、コミケ疲れの娘も、映画館で寝てしまいそう……ということになり、結局、中野の「まんだらけ」に行くことにする。娘がマンガを選んでいる間に、こちらは隣の明屋書店に。帰途、ひとりで高円寺で途中下車し、時代小説作家の磐紀一郎さんと待ち合わせて一杯。懐メロ縛りのカラオケをして午前2時に帰宅。娘に録画を頼んであったNHK特集の「ノモンハン事件」の番組を見るが、途中でグー。

    08月18日
     グッスリと寝たおかげで目覚めは快調。ただし歯茎が腫れて痛い。「週刊小説」の連載コラムを書き上げた後、ついに痛みに堪えかね、薬局に歯槽膿漏の薬を買いにいく。
     ついでに書店にまわり『蘆屋家の崩壊』(津原泰水/集英社)、『みんな日活アクションが好きだった』(大下英治/廣済堂出版)、『日本陸海軍の生涯』(吉田俊雄/文藝春秋)、『東郷平八郎』(田中宏巳/ちくま新書)を購入。すごい組み合わせだが、あとの3冊は資料です。日活映画の本はノスタルジー半分だけど。小学生の頃、かなりの日活アクションをリアルタイムで見ているもので。
     で、帰宅して歯槽膿漏の薬と痛み止めを飲み、座椅子に寝転がって『蘆屋家の崩壊』を読了。津原さんのホームページの掲示板で、同じ静岡県富士市出身だということがわかった作家・飯田雪子さんが、この短編集の中に富士市が出てくる話があるというので気になっていたので、つい急ぎ読了してしまった。もちろん怪奇幻想小説なので、架空の富士市ということはわかっていても、やはり気になってしまうもの。
     そういえば、やはり東海道本線富士駅南口で殺人死体が発見される……という導入が広告で紹介されていたミステリーがあったので、つい気になって買ったのが『浜名湖殺人事件』(津村秀介)。これで浦上伸介を主人公にした時刻表トリックものにハマり、旧作まで読みあさることになった。いまでも新作が出るたびに買ってしまう数少ない娯楽の王道系ミステリー作家です。で、新幹線に乗るたびに、駅弁と缶ビールをセットで買うのでありますが、これをこっそり「浦上伸介ごっこ」と称して楽しんでいる幸せなヤツです。
     深夜、上記の飯田さんからメール。もしかすると甥の嫁さんと飯田さんは大学の同級生かもしれない。

    08月19日
     S社から催促のあった児童書の企画書をまとめる……が、架空戦記の作者の言葉を書くのを忘れていて、これをあわてて書いているうちに、架空戦記のゲラが宅配便が届く、電話が鳴る、お客が来る……で仕事にならず。やっと夜になってから企画書をまとめ、なんとか送信。さらに別の仕事の企画書に取りかかる。もう来年にかけての仕事で、いずれも小説ではない。諸般の事情(主に会社経営の問題)により、小説以外の仕事の比率を増やしているところです。

    08月20日
     夕方、娘の使っているパソコンのモニターが、画面が黄色くなったり白くなったりして不調なので、新しいモニターを買いに出かける。ヤマダ電器に行こうと思ったのだが、時間帯が悪く開かずの踏切渋滞に引っかかり、とんと前に進まないので、車をUターンさせて環八沿いのPC DEPOへ。ここで2万円の15インチモニターと32MBのメモリーを買って帰宅。モニターをつなげてメモリーを追加しようと思ったら、メモリーは2枚組みじゃなかった。SIMMのメモリーなので、もう1枚買ってこないといけない。計32MBにしようと思ったのだが、これでは64MBになってしまう。ま、経理にも使うパソコンだからいいか。
     帰りも踏切渋滞に引っかかったため、「週刊小説」のイラストが遅れてしまう。イラストを描き上げた後は、架空戦記のゲラをチェック。


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