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  • 1999年3月上旬の日記
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    03月01日
     久々に8時間も寝て午前中に起床。月が変わって月曜日になったせいか、電話がジャンジャン。FAXもガンガン。出かけなくてはいけないのに新連載のマンガ原作のペン入れした絵がFAXで届き、これをチェックした後、送り忘れていたマンガの資料をメールで送信。
     カミサンに駅まで車で送ってもらおうと思ったら、出かけたまま帰ってこないので、自転車で保谷駅まで。池袋駅で恒例のコロッケうどんを食べ、巣鴨経由で小学館へ。書き下ろし文庫用の画像ファイルを届けにいったのだが、小学館のMacにPC Exchangeを入れてもらったおかげでWindowsのMOもあっさりと読めてしまった。TIFFもIBM、Macの両方のフォーマットで持っていったのだが、PhotoShopで開くとIBMの方が画面がきれい。摩訶不思議ではありました。
     念のためと思って、フロッピーにもファイルをセーブし、最悪の場合に備え、ノートパソコンと外付けフロッピーまで持っていったのに、あっさりと用事はすんでしまった。
     帰途、神保町の書店街で、次の架空戦記のための資料探し。あれこれ買おうと思ったのだが、ノートパソコンのセットも重いため、腰に来るといけないので、重さを確認しながら買う本を絞る。前に紀伊国屋で両手いっぱい本を買い込んだら、ギュウ詰めの紙袋を持ち上げたとたん、腰がズキーンと来てしまったことがあったもので、つい慎重になってしまう。
     帰宅後、ISDNルーター(「MN128‐SOHO」の最新機種)に3台のパソコンをLAN接続していたら……、ありゃりゃ、母艦のデスクトップとノートパソコンが異常終了し、どのパソコンも再起動しなくなっちまった。ノートパソコンは、外付けCD‐ROMドライブもないからWindows 95の再インストールとなると大変だ。こちらはフロッピーで起動ディスクを使って何とか修復したが、デスクトップがさっぱり動かない。セーフモードでもダメ。Windows 98の起動ディスクを使うが、これもCD‐ROMドライブを認識してくれない。
    「CONFIG.SYS」や「AUTOEXEC.BAT」をいじって、なんとかインストールして動くようになったのが朝8時。ところが動いたと思ったら、すぐにまたハングアップ。午前10時まで頑張るが修復せず、いちど寝る。

    03月02日
     雑誌の仕事もあるので2時間だけ寝て、再び修復にかかるが、てんでダメ。Windows 95の起動ディスクに入っていたCD‐ROMドライブのドライバーをコピーし、「config.sys」を書き換えて、やっとこさDOSでもCD‐ROMドライブが使えるようにして、DOSからWindows 98を再インストール。これもメモリー不足でなかなか起動せず、「CONFIG.SYS」を書き換えてデバイスドライバをメインメモリーから追い出し、やっとこさ起動。
     途中、NTTからヨドバシカメラで申し込んだISDNの確認の電話がかかってきたりで、ドタバタジタバタ。DOSからだと2時間以上もかかるので、夕食をとって仮眠。2時間近く寝て起きたら、まだファイルのコピーをつづけていた。
     やっと動くようになったのは午前零時過ぎ。まるまる1日以上仕事にならなかった。今夜も眠くて仕事にならん。焼酎のお湯割りを飲んで寝ます。
     雑誌も「AUTOSPORT」などが届いていたが、読んでいるヒマなし。
     Windowsも3.1までは中が見えたから、DOSの知識があれば、トラブルが起きても修復できたけど、Windows 95移行は、見えないところであれこれやっているので、専門書でも買ってこないと簡単にはいじれません。やっぱりパソコンだって「シンプル・イズ・ビューティフル」だよなあ……。
     明日は取材が2件にパーティーが1件。しかも「週刊小説」と架空戦記とマンガ原作のプロットの締切が……。足かけ2日パソコンの修復でつぶれたのは痛い(泣)。

    03月03日
     睡眠3時間で午前11時に六本木へ。大阪のゲーム会社の方と落ち合い、渋谷で昼食後、ゲーム雑誌『じゅげむ』(メディアファクトリー)の取材を受ける。マスターCD-ROMに焼かれた『ゲームセンターあらしR』を見ながら取材を受ける。
     取材後は近所の公園で写真撮影。ブランコに乗ったり、滑り台に乗ったりしながら写真撮影。こんなんならネクタイなんか締めてくるんじゃなかった。
     続いて渋谷の喫茶店に移動し、『ファミ通PS』(アスキー)の取材を受ける。こちらも写真撮影しながらのインタビュー。
     その後は小学館漫画賞の授賞式に行く予定を立てていたのだが、パソコンのトラブルの影響でできていない原稿があるため、井の頭線経由で急ぎ帰宅。「週刊小説」の原稿にかかるが眠くて眠くて思考能力ゼロ。背中も腰も痛くてしんどいので横になったら、そのままグー。途中で起きるも仕事にはならず、別のホームページの準備だけして寝てしまう。今夜こそは寝てやるぞ。

    03月04日
     ああ、たった5日前のことなのに、仕事に追われていたせいで、何をしていたのか思い出せない。あ、思い出した。「週刊小説」のコラムを書いてたんだ。
     まもなくスタートする新企画のために「一太郎9」「PageMaker 6.5J」「Acrobat Exchange」と朝まで格闘。DTPしているわけだが、700KBの一太郎のファイルをAcrobat Writerで書き出すと、なぜか10MB以上にもなる。この間、デスクトップPCは、えんえんと1時間以上も変換作業をつづけ、仕事にもならず。しかたがないのでノートパソコンでアウトライン・プロセッサーを起動し、マンガ原作のプロット立て。ああ、しかし、こんなでかいPDFファイル、誰も読んでくれないぞ……。

    ●今日届いた本、雑誌:
    「週刊小説」(実業之日本社):これが届くと締切日なんですよね。

    03月05日
    「週刊小説」のイラストを描くも、まだパソコンクラッシュの後遺症が残っていた。「PaitoShop LE」からFAXで送信しようとするも認識してくれず。どこかおかしいのは確かなんだが、どこがおかしいのかわからない。Windows 95のソフトがいくつか使えなくなっている感じだ。Windows 95のCD-ROMから再インストールしないとダメかな?
     つい下の本を読書してしまい、マンガ原作のプロットが朝までに出来上がらず。

    ●今日届いた本、雑誌:
    「豊田さんちのキムチ大作戦」表紙画像 「豊田さんちのキムチ大作戦」(豊田有恒&豊田久子・著/有楽出版社・発行/実業之日本社・発売/1500円):毎年暮れの恒例行事「豊田有恒さんちのキムチパーティー」にお招きを受けてはおいしいキムチをごちそうになっているが、その本格キムチの漬け方を書いた本が出た。実際に執筆したのは久子夫人だが、初めて書いた本とは思えないほど面白くてためになる。キムチを通じた文化論にもなっていて、読むだけでもおいしい本。仕事が忙しいのに、つい一気読みしてしまいました。こんどウチでもキムチを漬けてみよう。毎年暮れに、豊田さんちからいただくキムチのおかげで年末はご飯のおかわりが増え、しかも後を引いて、いただいたキムチがなくなってからも、しばらくはキムチ漬けになるのが恒例になっています。
    「DIME」(小学館):ニフティサーブのFMOBILEでも話題になっているコクヨの新しいモバイルバッグが気になる。
    「別冊コロコロコミック」:(小学館)

    03月06日
     4時間の睡眠で午前10時に起床。そのままマンガ原作のプロット作り。しかし前回もそうだったがプロットがプロットでなく、完全シナリオになってしまう。食事もとらずに居間のお膳の前に座りつづけ、夕方5時に原稿アップ。400字詰め原稿用紙換算で30枚を超えていた。ストーリー的には面白い……と自賛しているが、限られたページ数に入るかどうかが問題だ。
     あわててひげ剃りと着替えをすませ、カミサンに車で駅まで送ってもらい、今日届いたSF小説「トリガー・凶星の歌」(霞田志郎)を読みつつ電車で渋谷へ。サントリーミステリー大賞優秀作品賞を受賞した阿川大樹さんを祝う内輪のパーティーに出席。タイ料理の店だったけど3日前にチャーハンを食べた中華料理店と同じビル、同じフロアのお店でした。勝手知ったるニフティサーブのメンバーが多くワイワイガヤガヤ。
     睡眠不足と座り続けのせいで腰が痛くてたまらない。帰宅後、仕事を再開したが、腰が痛くて座っているのもつらく、午前4時にダウン。

    ●今日届いた本、雑誌:
    「Trigger 凶星の歌」表紙画像 「トリガー・凶星の歌」(霞田志郎・著/小学館/1200円)太田忠司さんの都市名シリーズ・ミステリーで探偵として活躍する推理作家・霞田志郎氏が書き下ろした初のSF小説。ブラッドベリの『火星年代記』へのオマージュとなっているが、すごく読んでいて懐かしい。そういえばコンピュサーブのジャパン・フォーラムでも、火星のドームを舞台にしたSF小説を書いていたカナダ人SF作家から、日本人居住区に作られた神社の描写をしたいとのことで設定の相談に乗ったことがあったなあ。ほかのアメリカ人SF作家からは、平安時代に活躍した安部晴明の霊が、現代の新宿のヤクザの親分に乗り移るというホラーSF(?)の設定の相談を受けたことがあった。これは「ヤクザ内でのランク」について相談を受けたもので、カイチョウ、クミチョウ、ダイガシ、シャテイ……といったランクと呼称(オヤブン、アニキ、オジキ……)をヤクザの歴史の本をチェックして送ってあげたこともあったっけ。しかし、このホラーSF、出版されたんだろうか?
    「凶星の歌」は半分ほど読んで仕事が真っ青になってきたため中断。ちょっとくやしい。以前だったら本の1冊くらい一気読みできたのに、最近、深夜になると目が霞んで本を読めないんです。これでも速読術の本まで書いているというのに情けない(泣)。「凶星の歌」も、もう少し活字(写植)のポイント(級数)を上げるとか、肉太の書体を使ってくれるとありがたかったかも。老眼鏡をかけても霞目には効果がない。ああ、老人力……。

    「穢れと茶碗」(井沢元彦・著/祥伝社文庫/562円):すでに単行本のときに買って読んでいた本。「穢れ」については井沢氏の著作に刺激されることが多々あり、将来、古代史小説で書きたいと思っている。

    03月07日
     ハッと目が覚めて枕元の目覚まし時計を見ると、もう正午を30分まわっている。睡眠不足がたたって8時間も寝てしまった。あわてて飛び起き居間のテレビの前へ。もちろんF1開幕戦オーストラリアGPを見るため。1回目のセーフティーカーが入っているところ。どうやらビルヌーブがクラッシュしたらしい。再スタートでハッキネンが失速。アーバインがトップに。おお、いいぞ、イケイケ、エディ! その後もセーフティカーが入ったが、結局、アーバインが初優勝。やったね! と思わず拍手。アーバインたち外国人ドライバーと一緒に日本で苦楽をともにしていたイギリス人モータースポーツ記者のアダム・クーパーが書いたアーバインの伝記を読んで、よけいに彼のファンになっていたので、嬉しいことこのうえなし。何よりも彼がエライのは、尊敬するドライバーが星野一義選手だってとこだ(^_^)。ジェフ・クロスノフの分も一緒にF1で走ってくれ!
     しかも1〜3位、6、7位が日本のF3000、Fポン出身者(8位のシューマッハー兄も1回だけ全日本F3000の経験あり)。
     本当なら結果表の作成やリリースの翻訳でニフティサーブ「オートレーシング・フォーラム」の手伝いをしなければいけないのだが、仕事が大ピンチなので今回は勘弁してもらう。
     テレビを見ながら架空戦記のプロットを作り、テレビが終わると同時に2階のデスクトップPCの前へ。残っていたPDFファイル作りの仕事に取り組む。
     PDFファイルは「PageMaker 6.5J」のアップデートプログラムをインストールしたものから「書き出し」で作ると、細かい設定もできるいえにサイズも小さくなる。そこで「PageMaker 6.5J」でPDFファイルを作ることにしたが、元原稿が縦書きの文章。アメリカ生まれの「PageMaker 6.5J」には、「○字×○行」の設定ができない。全角カギカッコは勝手に半角分に縮められてしまうしで、見た目が情けない。しかたなしに全角カギカッコには前に半角スペースを埋め込んで、なんとか調整する。
     こんな作業を繰り返し、なんとかPDFファイルを完成させたのは深夜。その課程で「一太郎」から「Acrobat Writer」で書き出したファイルも、これを「Anrobat Exchange」で読み込んで、「Acrobat Distiller」でポストスクリプト・ファイルを吐き出させ、これを再びPDFファイルで変換することで、サイズを小さくすることができた。
     このPDFファイルを掲載するためのホームページをHTMLで作って完成しのは午前9時。もう目が霞んでいる状態なので、どこかでポカがないかどうか不安。そろそろエディターでシコシコとHTMLを書くのはヤメにして、専用ソフトを使うことにしよう。

    03月08日
     とくにこれといったこともなく、ただひたすら架空戦記小説に取り組む。といっても資料読みなんですが。資料を読みながら妄想しているときが一番楽しいかもしれない。
     午後10時を過ぎてから車で近所の郊外型書店に必要な資料の買い出し。カミサンと下の娘までついてくる。買ったのは世界地図や旅行ガイドなど。手元にある地図などが古くて、資料として使えなくなってしまったもので……。ついでに「別冊・航空情報」の「知られざる軍用機開発」などを購入。
     帰宅後、朝まで地図を広げながら資料を読む。

    03月09日
     午後1時に物音で起きる。コピーメーカーの人が仕事場のコピーマシンのメンテに来ていた。メンテがすんだ後で、この画面に貼り付けるための画像取り込み。霞田志郎さん作の「Trigger」の表紙をクリックすると、面白いことが起きるかも。ほかのホームページ作り(まだナイショ)も完了し、あとはオープンを待つばかり。

    03月10日
     夕方、有楽出版社の編集者が『太平洋の覇者・連合機動艦隊大戦記[3]』の見本を届けにきてくれる。これが94年に小説家デビュー以来、ちょうど20冊目の作品。今年に入って3冊目。来月は、書き下ろし文庫(小説にあらず)と架空戦記小説が1冊ずつ出る予定。1冊はゲラまでいったけど1冊は、まだ執筆中。さらに来月10日までに架空戦記の新シリーズ1作目を上げないといけない。そんなわけで「ボクのマンガ青春期」第2部も滞っていますが、お許しを。
     家で架空戦記を進めるも連載の始まったマンガ原作のネーム起こしもあるので、午前零時になってからファミレスに出撃。オーダーを頼んだところで持ってきた原作のシナリオが前回のものであることが判明。並行して2つも3つも仕事してるもので、シナリオがないと内容を思い出せない。しかたなしにネーム用紙に架空戦記のプロットを書きつけて仕事。帰宅してからは朝まで架空戦記小説の構成。


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