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  • 1999年2月中旬の日記
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    02月11日
     午後になって起きたら雪。寝不足で目の視点が合わず、仕事の能率悪し。こんなときは、さっさと寝てしまえばいいのだが、つい辻真先さんに贈っていただいた『昭和は遠くなりにけり』を読み出したら止まらず、眼鏡をかけて必死に読む。しかし残り20ページほどで、ついにダウン。

    2月11日夜から12日午後まで、ニフティサーブのホームページと掲示板のサーバーがダウンしておりました。接続できなかった方、申し訳ありませんでした。

    02月12日
     近くにできたパソコンショップへWindows 98、辞書類の買い出しに。いま書いているパソコン入門書の画面キャプチャーを取るのに、最新の環境が必要になったため。帰宅後、ホームページに接続してみると、やっとホームページと掲示板が回復……と思ったら、マンガ家の島本和彦さんの発言が……。
     いまWindows 98のセットアップ中なので、島本さんからの質問に対する回答は、もう少し、お待ちください。会社の経理用ソフトのことでも、ちょっと頭を悩ませないといけないものですから……。


     島本和彦さんの質問に対する回答として、「ぼくのマンガ青春期」〈第2部〉を開始しました。
     締切を抱えているため、肝心の質問に対する回答については、ちょっと時間はかかるかもそれませんが、気長におつきあいください(^_^;)。

    02月13日
     昼前に起きるとバレンタインのチョコが2つ届いていた。いずれも妙齢の人妻から。さらに午後には、ファンタジー小説作家・ひかわ玲子さんから、小鳥の置物が……。これは「ゲームセンターあらし」の色紙を差し上げたお礼らしい。
     パジャマ姿のまま「ぼくのマンガ青春期」〈第2部〉を書きはじめたが、こんなことばかりしていると、ここを読んでいる編集プロのKさんにドヤされるので、途中で切り上げ、サブノート・パソコンと予備バッテリーを抱え、放浪の旅に。吉祥寺の喫茶店、高円寺の喫茶店をハシゴし、予備バッテリーまで使い切って、かなり原稿は進むが、とても月曜までに書き上げるのは不可能です(;_;)。
     帰途、あまり寒いので高円寺のスナックに寄って焼酎のお湯割りを飲む。焼酎のボトルがあったそうで代金はチャージ料のみの1000円。これでお店をやっていけるのだろうかと不安になる。ここでもママさんにチョコをもらった。
     電車のあるうちに帰宅して、また仕事。

    ●本日購入した本:
    『アイデアを捜せ』(阿刀田高/文春文庫):「オール読物」連載時に読み、ハードカバーでも買ったのに、また買ってしまった。何度、読み返しても勉強になる本なので。
    『新版・ミステリーを書いてみませんか』(斎藤栄/集英社文庫):旧版も持っているのに、これもまた買ってしまった。2冊とも、いま書いている本と関連しているせいもあるのだけれど。

    02月14日
     午前中に起床して仕事していたらA社から宅配便が届く。ついていたメモを見たら、一昨日、打ち合わせをする予定だった担当編集者は、西武池袋線の保谷駅まで来て、うちに何度も電話していたらしい。ずっとビジーで出なかったので、あきらめて帰ったとのこと。おかしいなあ。こちらは、ずっと家にいて電話を待っていたのに。しかも、よそからは、ちゃんと電話がかかってきていたってのに。
     考えられるのは保谷駅構内から練馬区内にあるうちに電話をかけるときは、「03」をつける必要があることなんだけれど、この場合、「この電話番号は使われておりませんになるはずなんだけど」。保谷駅に来る人に対しては、必ず「03」をつけるようアドバイスしていたのだけれど、うっかり忘れてしまったのがいけなかったかな。駅の外に出て、道路の反対側に行くと、「03」は不要になるんだけれど……。
     一昨日は、待てど暮らせど編集者が来ないので、しかたなしに夕方ちかくなってからパソコンショップに出かけたのだけれど、その留守の間にも、よそからは電話が入っていたと、留守番していたカミサンが言っていた。ミステリーだ。
     ちとマンガの仕事用のネーム用紙をページメーカー6.5Jで作った後、ひたすら原稿。夜になってニフティサーブの「コンピュサーブ&国際通信フォーラム」で質問が相次ぎ、その返事に大わらわ。
     さらに深夜になって濃厚なラブレターがメールで届く。ドキッとしたら、女性に宛てたもの。アドレスを間違えたものらしい。バレンタインメールなんだろうけど、こんなメールを出すときは、宛先を間違えてはいけませんよ。せっかく遠いヨーロッパから恋人に宛てたメールだというのに……。というわけで即座に、このメールはハードディスクからもメールサーバーからも削除した。人の恋路の邪魔をする趣味はありませんので。
     あとは、ひたすら書き下ろし単行本の原稿。ああ、書いても書いても原稿が終わらない。

    02月15日
     午後になって起きたら家族は留守。朝食兼昼食にとインスタントラーメンを煮ていると、編集者から電話。電話をしている間にラーメンが吹きこぼれ、しかも玄関ではチャイムがピンポーン。電話は後まわしにしてもらい、コンロの火を止めて玄関に行くと、田舎に法事に出かけていた母親だった。
     午後遅くから、先週末から取りかかっていた新連載漫画の原作プロットのまとめに入るが、結局、完全シナリオになってしまい、とうとう徹夜。朝、メールで送信してから寝る。原作のシナリオにOKが出れば、このシナリオを見ながら自分でネーム(コンテ)を起こし、これをマンガ家に渡すことになる。シナリオ抜きでもかまわないんだけど、1回目ということで慎重を期す。

    ●本日届いた書籍と雑誌:
    「AUTOSPORT」:ああ、レース開幕は近い。でも今年もサーキットに行けるのは2回くらいだなあ、きっと。
    「クリセニアン年代記(15)(16)」(ひかわ玲子/小学館キャンバス文庫):うちの下の娘のために送ってくださったもの。早速、娘に奪い取られました。ありがとうございました。

    02月16日
     大阪のゲーム製作会社から、「ザ・ノベル」というサウンドノベル集に入る「ゲームセンターあらしR」という短編ゲームのオープニングと最初のシーンのムービーデータが届く。音楽も入って、おお、カッコいいではないか! ファーストシーンは「ゲームセンターあらし」のマンガの最終回(コミックス第17巻)で宇宙に向けて飛び立った宇宙船が、地球に向けて帰還するシーンなんだけど、これが映画みたいでカッチョいい。マンガ好き、あらし好きの人が作ってくれているので、まかせて安心……という感じです。
     マンガの原作は、編集者が「完璧です!」とのことなので、ほっと一安心。コンテは明日から取りかかることにする。今日は、また朝まで書き下ろし単行本の原稿。

    02月17日
     マンガのコンテにかかるも久しぶりなので調子が悪い。自分で書いたシナリオをコマ割りしていくと、要らないセリフがたくさん。絵で見せられるところは削っていって、さらに大ゴマを作ろうとすると……とてもページが足りない。うーん……。昔はネームなんて、こんなに時間がかからなかったのに。
     夜はアスキーの編集者と近所のファミレスで打ち合わせ。
     家に戻ってネームにかかるが、うう進まない……と悪戦苦闘しているうちに今日が締切の「週刊小説」の連載コラム原稿を書くのが後まわしになってしまった。なんとか明け方には書き上げ、一太郎に読み込んでFAX送信しようと思ったのだが……ああああ、アホ、デスクトップPCにWindows 98をインストールするために、一太郎9をアンインストールしてあった。ダメだ。もう眠いのでいちど起きてから一太郎9をインストールすることにする。

    ●今日届いた雑誌: 「オートコミックGT」

    02月18日
     ちょうどジャストシステムから「一太郎オフィス」が送られてきたので、一太郎9のかわりにこれをインストールする。Windows 98をまっさらの状態からインストールするとWindows 95にはあったマイクロソフトFAXが使えなくなるらしいが、こちらはWindows 95からのアップグレードだったので、その問題はなし。でもFAT32への移行はメモリー不足でダメ。時間ができたときにメモリーの様子を見ることにしよう。
     一太郎9で書いた「週刊小説」用のフォーマットも残っていたので、これで原稿をフォーマットして即座にFAX経由で送信。
     執筆中の書き下ろし文庫の催促の電話がかかってきたが、うへえ……マンガの原作がピンチなので、もうちょっと待ってください。明日は「週刊小説」のイラストもある。有楽出版社からはゲラも届くぞお。
     夜になってからファミレスを渡り鳥してマンガのネーム。ああ、しかし能率悪し。昔は30ページくらいだったら2時間もあれば充分だったのに……。

    ●今日届いた雑誌:
    「週刊小説」太田忠司さんの藤森涼子シリーズが載ってる。あとで読もう。このシリーズ、角川時代から好きなんです。

    02月19日
     起き抜けにニフティサーブにつなぐと、マンガ原作の催促メールが入っている。できているところまでをFAXして、残りは今夜までということにしてもらい、みぞれ混じりの雨の中を車でロッテリアに。ここで2時間粘り、さらにマクドナルドに移動して、なんとか原作のコンテをあげたのが午後8時。急ぎ帰宅してFAXで送信。
     FAX送信の間に「週刊小説」のイラストにかかるが、あれれれ……「PhotoShop LE」につないだワコム・タブレットのペンの筆圧が感知されなくなってしまった。Windows 98にしたのが原因らしい。とりあえずアドビのホームページにつないで対応ファイルでもないかと探したが、「PageMaker 6.5J」のアップデート・ファイルを見つけてしまう。これをダウンロードしたら3メガ近くあって28.8Kのモデムのせいで時間がかかる。
     ダウンロードしている間にワコムのホームページにつなぐと、あったあった、対応ドライバーがあった。こちらもサイズが大きいが、しかたがない。こちらもダウンロードしてインストールしたら、やっとペンの筆圧が感知されるようになった。すぐに毎度毎度のオヤジギャグ・イラストを描きあげ、FAXモデムで編集部に送信。
     すぐに書き下ろしの原稿に復帰するが、この本のために、「WZ4.0」をインストールしなくてはならない。一度インストールしたんだけど、「WZ3.0」のキーカスタマイズを引き継げなかったため、ゼロからカスタマイズしているヒマもなかったしで、「WZ3.0」に戻してしまっていたのだ。しかし、1行削除機能などがなくなって、カスタマイズしても使い勝手がイライラ。アウトライン機能などは、そこそこ良くなったのになあ。それから「WZ MEMO」も便利でいい。アイデアメモは「秀丸エディタ」を一発起動して書き込めるようにしてあったんだけど、こちらに乗り換えることにした。
     しかし「WZ」は、メール機能なんて使わないんだから、ちゃんとエディター機能(それも物書き用(^_^;))を強化してほしいぞ。
     一応、いま書いている原稿が、作家・ライター志望者のためのパソコン入門書で、長編の原稿を書くにはエディターがいいと推薦してはいるんだけど、文系の初心者には使えないよなあ……。マニュアルに書かれている言葉の意味さえわからないではないだろうか。やはり「一太郎ライト」あたりの方が無難かも。
     こんなことをしていたおかげで、さっぱり原稿が進まない。ああっ、『太平洋の覇者・連合機動艦隊大戦記』(3)のゲラも届いた。

    ●今日届いた雑誌:
    「NIFTY SERVE Magazine」:4月号。これが最終号で、来月からは新雑誌になるそうな。8年間つづいてきた「すがやみつるのただいまアクセス中!」も、これでめでたく最終回。長い間、ごくろうさまでした→自分。

    ●昨日届いていた雑誌:
    「日経パソコン」

    02月20日
     ふう……。午前11時までかかって、なんとか「WZエディタ4」のキーカスタマイズもすませることができた(基本を「VZライク」にしたら段落削除が「Ctrl-Y」でできるようになった。本当は「秀丸エディタ」のように表示行だけを1行削除してほしいのだけれど)。
     午後3時に起床して、ニフティサーブ「コンピュサーブ&国際通信フォーラム」に掲載されている質問に答えていたら、あっというまに夕方。喫茶店に出撃しようとしていたら、近所に住むマンガ家・大島やすいちさんの奥さん(やはりマンガ家)が、買い物帰りに娘さんを連れてうちに遊びに来た。久しぶりなので、あれこれ話しているうちに、喫茶店に出撃しそこね、お客さんが帰った後、居間でシコシコ原稿を書く。
     書き下ろし文庫のパソコン入門書の原稿は、昨年、いちど書きあげたのだが、Windows 98の登場やソフトのバージョンアップで内容を変更することになったもの。最初から書き直していたのだが、いちど書いた内容を再び書いていると、新鮮味がないものだから、どうしてもノリが悪くなる。そこで前の原稿で使える部分は、そのまま採用することにした。
     とはいっても前の原稿は「です・ます調」で書かれていた。新しく書いているのは「だ・である調」だ。これでは前の原稿をそのまま使うことができない。そこで「一太郎」の校正機能を使って語尾を一括変換しようと思ったのだが、「一太郎」は2階の仕事部屋にあるデスクトップPCの中。この部屋は寒いので、あまり使う気になれないのだ。
     そこでハタと「WZ4」を見てみると、こちらにも「用語統一」や「自動校正」の機能が加わっていた。「自動校正」の中に「です・ます調」を「だ・である調」に一括変換できる機能があるのを見つけ、さっそくこれを使って旧原稿を修正する。
     しかし、これで完全なわけではない。最初から旧原稿を読み直し、「です・ます調」の名残を見つけるたびに、置換機能を使って全置換。この繰り返しで文体を変換し、コピー&ペーストで新原稿に貼りつける。面倒といえば面倒な作業だが、まるまる書き直しているよりは、ずっと早い。これで半分しか書き上がっていなかった原稿が、一挙に完成に近づいた。まさにパソコン様々である。

    ●本日届いた雑誌:
    「OnTrack」:アメリカのレース雑誌。更新の手続きをしなかったのに、まだ届く。


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