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■ 05年01月中旬の日記

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01月11日(火)▼ネームを送る

 とりあえず1本目のマンガのネームをやってFAXで送信。ほっと一息ついて、明後日、某大学で講義する内容の資料づくり。毎年、この季節、某大学で臨時講師をやっているのだが、大学ってのは教職のライセンスが不要なため、高卒のぼくでも講師ができちゃうんですね。とはいえひな壇に並んだ学生の前で講義するのは、いつまで経っても慣れないし、そもそも授業の進め方もよくわからない。無手勝流でやっているんだけれど、もう少しキチンと授業したい……なんてのも、こんど大学生になることを決めた動機の一部にはなっているかも。
 朝までかかって資料をまとめる。ふう……。

01月12日(水)▼ネームが送られていなかった

 寝たのが朝で起きたのは午後2時。仕事部屋に入ると、げっ、昨日、送信したつもりになっていたマンガのネームがエラーのまま止まっている。順調にネーム用紙を吸い込んだので、これでOKと思っていたのだが、紙がつっかえてしまったらしい。あわてて再送信。
 夜になって編集者からメールがあり、送ったネームにOKが出る。ほかに、このマンガが掲載される雑誌の表紙イラストも描くことになっているので、そちらの打ち合わせも。
 今日は、明日の大学での講義にそなえて早く寝ることにする。早いといっても、もう午前3時半だけど。

01月13日(木)▼大学の講師

 今日は、この数年恒例になっている年に一度の大学の講義。昨夜は、寝る直前まで、資料の整理をし、ノートパソコンから資料をプロジェクターにフルスクリーン出力するため、JavaScriptを使ったHTMLファイルを作ったりで、結局、睡眠5時間ほどでクルマに乗って埼玉県岩槻に向かう。
 途中、渋滞もなく、大学にはゆとりをもって到着。
 ところが教室のプロジェクターにノートパソコンをつなぐと、プロジェクターが認識されない。昨年は、同じ組み合わせで、ちゃんとプロジェクターにノートパソコンの画面が表示できたのに。いくらやってもダメで、時間切れのため、資料撮影用のビデオカメラでノートパソコンの画面を撮影し、これを教室のスクリーンに投影することに。
 講義の内容は、最近注目を浴びている「コンテンツ・ビジネス」について。そうなんです。いまや日本のアニメの輸出額が5000億円で、鉄鋼の輸出額の4倍になっているとか、「ポケモン」ビジネスは1兆円を越えていて、海外市場まで見ると2兆円から3兆円になっているのではないか……といった景気のいい話題がつづき、そのせいで、アニメを中心としたコンテンツ・ビジネスを日本を救う基幹産業に育てよう……なんて思惑が政府の方から出てきたわけです。アニメやマンガといったら文化庁&文科省マター(扱い事項)だったのが、今回は経産省マターになり、経団連までバックアップを開始しています。
 でも、身内にもアニメの現場で働いているのがいますが、アニメの現場なんて悲惨なもので、現代の「ああ野麦峠」か「蟹工船」か……と感じ。アニメーターなんて、ヒトケタ万円の収入しかない人が多く、1年で7割の人が見切りをつけてやめていく世界です。スタジオ・ジブリだって、設立の目的が、作品に関わる人たちの年収が、最低200万円になるようにしてやろう……というものだったとか。そんな世界なんです、アニメ業界は。儲かっている会社もあれば人もいるはずなのに、末端の現場にはお裾分けがまわってきません。
 そんな劣悪な環境の改善も提案されてはいるのですが、でも、どこまで実現可能なのか……。
 先日も紹介した『踊るコンテンツ・ビジネスの未来』という勝ち組グループを紹介した本のようなものばかりに目を向けていると、判断を誤ることにもなるのでは……というようなことを話してきた。
 マンガ業界もアニメ業界とさほど変わらないところがあって、夢をかけられる仕事ではなくなりつつあるのが事実……だなあ。
 講義のあと、携帯電話でメールをチェックすると、大量のメールが溜まっている。緊急を要するものもあったので、すぐさま電話で連絡し、残りは帰宅してから返事を書くことに。帰途、空腹を覚えたので、バーミヤンに寄ってネギラーメンと焼き餃子の食事。
 帰宅し、すぐさまメールの返事を書くが、これだけで1時間以上。さらに返事を送ると、その返事やら、さらに新しいメールやらが次々と飛び込んできて、その返事を書き、さらに電話連絡も含め、結局、3時間を費やすことになった。正月休みが一気に明けた感じで、メールの特異日という感じ。
 急ぎの連絡は、雑誌の取材に、雑誌の表紙のイラストの依頼に、雑誌の対談に、原稿の締切の確認に……。対談は、ホスト役のとあるマンガ家さんの指名を受けてのものだが、つい最近、そのマンガ家さんの著書を大量に買ったばかりとあって、ちょっと楽しみにしているところ。詳細は後ほど……。
 遅い夕食後、マンガのネームをノートパソコンに打ち込む。これをPageMakerで作成したネーム用紙にコマ割りしつつ流し込み、レーザープリンターで原稿用紙に印刷。この用紙に下絵、ペン入れをして、スキャナーでデスクトップPCに取り込んだあと、色つけになる。
 鼻がクスンクスンとして、なんだか、また風邪っぽい……。温かいもの(焼酎のお湯割り)でも飲んでから寝よう。

01月14日(金)▼久しぶりのフィットネス

 正午過ぎに起床し、まずはメールのチェック。昨日は捌ききれないほどのメールが来たのに、今日はパラパラ。昨日の反動か。
 マンガの下絵を進め、夕方、フィットネスクラブへ。いま、この日記で確認したら、なんと11月26日以来。これじゃ腹も出るわけだ。
 というわけで、今日は、水泳の前にエアロバイクを45分。汗をたっぷりかいたあと、水泳600メートル(久しぶりなので短くしておいた)、水中ウォーキング500メートル。右肩が痛くてスピードを出せない。ゆったり泳いだ分、400メートルもほぼ休みなし。ダイエットには、こういう泳ぎ方のほうがいいんだよな。
 久しぶりの水泳でくたびれ、帰宅後、2時間ほど仮眠。深夜になってから仕事再開。
 今日は、とある方からお宝グッズをいただく。家宝にさせていただきます。

01月15日(土)▼スウィングガールズで4時間

 正午過ぎに起床すると、伊豆長岡に住む義姉から伊豆名産の「江間いちご」が届いていた。いちごを食べて目を覚まし、やはり届いていた富士宮焼きそば(ネットで注文してあったもの)でブランチ。やはり食べものは郷里のものに限る……かな?
 午後は必死にマンガの下絵&ペン入れ、そして、絵をパソコンに取り込むためのスキャン。色塗りの準備をしておいたところで午後7時になり、夕食をとりながらフジテレビ721で映画「スウィングガールズ」のライブツアー・ドキュメントの鑑賞開始。つづいてメイキングにサイドストーリーの番組を午後9時半まで見たあと、4日早朝にフジテレビで放映された「スウィングガールズ・ファースト&ラスト・コンサート」の拡大版を見る。
 そもそも昨年「スウィングガールズ」にハマったのは、F1レースを見るためフジテレビ721にチャンネルを合わせ、レース終了後もチャンネルがそのままになっていたことから、何度もメイキングなどのプロモーション番組を見たのがきっかけだった。見たい見たいと思ったのだが、タイミングが悪くて劇場に行けず、終了ちかくなって、ようやく新宿で鑑賞。これが面白くて、ついついサントラのCDまで買い込むことになった。
 でも、今夜のラストコンサートの映像を見ると、キャストの女の子たちも映画のときよりも成長(成熟?)していて、可愛かったセーラー服姿が、ちょっと、なまめかしくもあったり。少し前まで高円寺あたりには、ミニのセーラー服にルーズソックス姿のナンチャッテ女性高校生が、キャバクラの客引きをしていたが、そんな女の子たちみたいなイメージも。あるいは、いちど卒業して就職したり進学した女子高校生たちが、タンスにしまってあったセーラー服を引っ張り出して身につけてきたみたいな感じというか……。何かの都合でできなかった卒業式のやり直しみたいな感じかな。それでもまあ、演奏が楽しめたからいいか。それにしても本仮谷ユイが出ていないのは残念だった。
 4時間連続で「スウィングガールズ」を堪能して、これで満足。あとは映画のDVDを買うかどうか……だが、こちらはちょっとわからない。とりあえず今夜はカラー原稿の仕上げがあるので、先に日記も書いて、仕事場に籠もります。

01月16日(日)▼日曜日のレトロパソコン取材&「仮面ライダー」対談

 とある雑誌の表紙用イラスト(マンガ)の原稿を仕上げていて、寝たのが午前9時すぎ。午後1時に起きて軽く食事をし、まだ見ていなかった航空機DVDのうち、リパブリックP‐47C「サンダーボルト」のイタリア戦線での活動状況を描いた映像を見ていると、某雑誌の編集者、ライター、カメラマンの皆さんが、雨の中、タクシーで到着。いま、表紙イラストと本文中のカラーマンガを描いている某雑誌のインタビューと写真撮影。テーマはレトロパソコンについて。
 取材は和気藹々と進み、気がつくと、あっというまに2時間半が経過。できていた表紙イラストをCD-Rに焼いて編集者に渡し、インタビューは終了。
 クルマで編集者たちを駅まで送ったあと、同じ雑誌に掲載されるカラーマンガのコマ割りをPageMaker 6.5J上で。これをマンガの原稿用紙にプリントしたところで今日の作業は終了。カミサンにクルマで西武池袋線の最寄り駅まで送ってもらい、電車で江古田まで。
村枝賢一さんと記念撮影。ピンボケですみません。 すでに時刻は夜。午後7時から江古田の居酒屋で『仮面ライダーSpirits』で知られるマンガ家村枝賢一さんと対談の仕事。とあるヒーローもの関係のムックに掲載されるもので(詳細は後日)、連載対談のホストをつとめる村枝さんが、第一弾の相手として、すがやみつるを指名してくれたもの。1967年生まれの村枝さんにとって、『仮面ライダー』のマンガは、石ノ森章太郎師匠の原作よりも、すがやみつる作品の方に馴染みがあったという。
 会場には、村枝さんの友人のマンガ家さん(同世代)2人もやってきて、色紙に『仮面ライダー』のサイン。たまにしか描かないうえに、絵のうまい村枝さん宛てに絵を描くなんて、もう緊張の極致。ああ、恥ずかしい。皆さん、ぼくが描いていた『仮面ライダー』の中身をよく知っていて、赤面のしっぱなし。描いた当人は、どんなものを描いていたのか、まるで覚えていないもので。
村枝さんに描いてもらった『仮面ライダー』のサイン。 ……などといいつつ、こちらも持参した『仮面ライダーSpirits』と『俺たちのフィールド (1)』(にサインしてもらう。『仮面ライダーSpirits』は、昨年9月、村枝さんのサイン会が池袋ジュンク堂で開かれたとき、サインをもらおうと思って前日に買ったもの。ところが当日は睡眠不足による目の不調で出かけるのを断念し、残念〜。そのときジュンク堂でもらっておいたサイン会の整理券を村枝さんに見せたら、記念の品にするといって奪い取られてしまった。
『俺たちのフィールド』の方は、家を出るとき、これから村枝さんと会うと子供に行ったら、いきなり自分の部屋からこの本を持ってきて、サインを頼まれたもの。もう10年以上も昔から村枝さんの作品が好きで、本も集めていたのだそうだが、そんなこと、今日のいままで知らなかったぞ。わが子ながら、けっこう見る目があるじゃん。
 ビールを飲みながらの楽しい対談だったため、話に熱中して、おいしい料理も食べたような食べないような……。あらためて飲み直しましょう、村枝さん。
 対談のあとはタクシーで高円寺にまわり、ノラやでパソコンの面倒を見たあと、別の店にまわって深夜に帰宅。楠木誠一郎さんのサイトの「日録」を更新してから風呂に入ったら、湯船で居眠り。風呂の中の居眠りは気絶しているのと同じというので、注意しなくては。

(村枝さんとの記念写真でかぶっているのは「インベーダー〈ニット〉キャップ」なのだ!

01月17日(月)▼特記事項なし

 本日はマンガの仕事に専念しているため、パソコンの前に座る時間を短くしています。ひたすら仕事中のため、特記事項もなし。たぶん明日も同じです。

01月18日(火)▼今日も特記事項なし

 本日はマンガの仕事に専念しているため、パソコンの前に座る時間を短くしています。ひたすら仕事中のため、特記事項もなし。たぶん明日も同じです(昨日の文章をそのまま流用しています)。
(ここから追記)
 そうだった。今夜は少しだけ仕事をサボって「プロジェクトX」を見たのだった。「魔法の糸に懸ける」という東レの極細繊維開発ストーリーで、さすがNHKだけあってブランド名は出てこなかった(と思う)が、まごうことなきこの繊維は、あの「エクセーヌ」のこと。つい先日も、関東ゼネラルサービスという東レの関連会社の方から、大学の合格祝いにと、エクセーヌ製のマウスパッドや書類ケースをいただいたばかりだったもので(ありがとうございました)、ついつい感慨深い思いで見てしまいました。

■今日、いただいた本
英傑の日本史―新撰組・幕末編『英傑の日本史―新撰組・幕末編』(井沢元彦/角川書店/2004年11月刊/1,575円)........幕末に登場した歴史上の人物についての解説書。へえ、こんな人物まで……と思うような人まで採りあげられていて、目配りがきいている。文章がテキパキと歯切れがいい。見ならおう。「義経」に関連して、こんな本が出てくれると、また嬉しいかも。あ、そういえば『別冊宝島「井沢元彦の『逆説の義経記』義経の謎」』というのが出ていた。

01月19日(水)▼終日、マンガの原稿とテレビと

 籠もっています。ひたすらマンガのペン入れをして消しゴムをかけて。深夜、フジテレビ721で「ゲームセンターCX」を見る。風邪で寝込んでいた直後だったせいで、声も鼻声のまま。インタビューに来た有野さんも熱を出したばかりだそうで、カメラがないところではマスクをしていた。マンガ家も芸能人も大変だ。テレビを見たあとは原稿のスキャン。

01月20日(木)▼終日、マンガの原稿

 今朝は寝たのが午前9時。起床は午後1時。メールをチェックするとインタビュー原稿の校正依頼が届いている。急ぎのようなので「ワード」を使って修正箇所を取消線つきの赤色にし、新しく挿入する文は緑色の太字にする方法で校正。できたファイルを添付して返送。
 その後は再びマンガの仕事。連日の寝不足のせいで目がショボショボ。しかもマンガでレイヤーを多用しているせいで、デスクトップPCの動きが鈍い。これだけレイヤーを多用すると、新しいパソコンにしないとダメだなあ……。マンガ用のパソコンは、いまだWindows 98 SEだし……。
 届いた本もあるのだが、仕事が忙しいため、紹介は後日ということで。


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