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寝たのが午前5時だったのに午前9時に起床し、コードレスホンの子機の前に陣取る。午前10時になると同時に、カミサンにも手伝ってもらい、3台の電話で大リーグ開幕戦ヤンキース対デビルレイズのチケットを取ろうと5時間も奮闘するが、まるで通じない。計3度、ナビダイヤルの案内が流れるところまで行ったのだが、その先でツーツーという話中音の後にプツンと回線断。午後3時、ついにあきらめ、カミサンと外出。
本日の行き先は水天宮駅ちかくの日本橋劇場。ここで開催されている歌舞伎の『壺坂霊験記』を観劇するため。いつか書きたいと思っていた時代小説の話を数社から持ちかけられ、プロットを作っているのだが、資料は長年かけて集めたものがあるものの、ビジュアル面などで基礎教養に欠けるところがある。しかも歌舞伎が関連するストーリーを構想しているだけに、その雰囲気だけは知っておきたいと思って出かけたもの。こちらのチケットも電話予約では話中ばかり。そこで今日の公演で歌舞伎舞踊「英執着獅子」を待った中村京紫さんにお願いして、チケットを用意してもらったもの。
「歌舞伎フォーラム」と銘打っているだけあって、歌舞伎初心者向けに、歌舞伎に親しんでもらうための趣向もあって(今回は、カツラの話)、歌舞伎初体験者にはありがたい。
メインの歌舞伎『壺坂霊験記』は、もともと浄瑠璃からスタートしたものらしいが、ぼくが知っているのは子供の頃に聴いたラジオの浪花節版。「妻は夫をいたわりつ、夫は妻にしたいつつ、頃は六月なかの頃、夏とはいえど片田舎……」なんてフレーズは、いまでも口をついて出ることがあるが、小芝居版ということもあってか、ちょいと趣向がこらされていた。
ただ、古典芸能として保護・保存に依存するだけでなく、やはり、スーパー歌舞伎のように、攻めに出て行くことも、また必要ではないのか……なんてこともチラリと思ったり。これは落語もそうだし、マンガも古典芸能化しつつあったりもする。
帰宅後、フジテレビの「EZ! TV」で、世界で大人気の娯楽プロレス団体「WWE」の特集をやっていたが、この団体は、徹底した下世話なまでの娯楽路線(プロレスのソープオペラ化)で大衆の人気をつかんでいる。マニアでないとわからなくなってしまった日本のマジ系格闘技とは対極の位置にある。こんな計算されたオバカぶりが、日本の娯楽にも、もっと欲しい気がする。これはレースにもいえることかもしれない。
終日、自宅にこもり、新聞から依頼された書評原稿に専念。短いがために四苦八苦していたのだが、なんとか夜までに終了。ほっと一息ついて午後8時からNHK-BS2で映画『戦場にかける橋』を鑑賞。昔、いちど見ているのだが、それは小学生のとき。ストーリーどころかシーンの断片しか覚えていないのは、しかたがないな。口笛の主題曲だけは覚えていたけれど。『史上最大の作戦』も、やはり小学生のときに見た映画だが、すでに「丸」や「航空ファン」を読みあさっていた時期だけあって、ストーリーも細かく覚えている。もちろん主題曲&日本語の歌詞のついた主題歌も。ミファソ、ドシドレラ、シラソ、レミファミ……。あ、楽譜も覚えてた。
映画鑑賞のあと、次の文庫解説の原稿に取りかかっていたら、柳家紫文さんのサイトでトラブル発生との連絡。自作CGIで表示していた日替わりの都々逸が、午前0時以降、表示されなくなってしまったとのこと。あわてて調べると、88ある都々逸が昨日で一巡し、午前0時以降は001.txtというファイル名の都々逸が表示されるはずだったのだが、000.txtという存在しないファイルを呼び出していたのが原因だった。Perlでの扱いなので、000.txtからスタートしていれば良かったのだが、それを失念していたのが原因。ファイル名の変数に1をプラスすることでなんとか解決した模様。これだから素人プログラマーは困る。
書評の原稿が終わったので、つづいて文庫解説の原稿に着手。夕方、吉祥寺まで資料探しに出かけたついでに、はままるうどんにて夕食。その後、喫茶店をハシゴして原稿書き。バッテリーが危なくなってきたので原稿執筆は切りあげ、高円寺に寄ってからバスのある時間に帰宅。FAXで届いていた書評のゲラをチェックして返送。さて寝ようかなと思ったら、そうだ、今夜はスカイ・Aで2月1日にサントリー東伏見アイスアリーナで開催されたコクド対日本製紙クレインズの試合の録画放映があるのだった。この試合が面白いのなんの。ついに5対5の同点のまま第3ピリオドを終了し、5分間の延長。結局、クレインズが得点し、勝利したのでありました。日曜日は歌舞伎を優先したため、この試合を断念したのだけれど、大リーグのチケット争奪戦になど参加しないで、東伏見アイスアリーナに行けばよかったなあ。無理すれば歌舞伎との掛け持ちもできただけに。ちと残念。
■今日、買った本
『忍びと忍術―江戸時代選書2』(山口正之/雄山閣/2003年7月刊/2,000円+税)......同じ雄山閣の『生活史叢書2 忍者の生活』を再編集した新装版で、旧版も持ってはいるのだが、いちおう押さえということで。
『蜀山残雨―太田南畝と江戸文明』(野口武彦/新潮社/2003年12月刊/2,000円+税)......江戸時代の基礎教養を身につけるために購入。習作では、すでに何度か太田南畝には登場ねがっている。
『38th JAPAN ICE HOCKEY LEAGUE 2003-2004 Official Program』(日本アイスホッケー連盟 日本アイスホッケーリーグ運営委員会/1,500円)......東伏見アイスアリーナで購入。ルール・ゲーム早わかりのページが、初心者のワタクシめには非常に役立ってくれました。
資料調べをしながら終日原稿書き。決められた枚数をとっくにオーバーし、切り詰め作業に入るが、こちらのほうが書くよりも時間がかかる。
午後に起床し、夕方まで必死に原稿。それでもまだ規定枚数におさまらず、ノートパソコンを持って家を出る。西武池袋線の車中でも原稿を書き、地下鉄丸ノ内線で銀座に到着後も、有楽町の喫茶店で原稿を書き、なんとか目鼻をつける。
午後6時半からは、毎年恒例の美女2名との旧正月新年会。今年は、先週、ゴールデン街で飲んだばかりの青年実業家の皮をかぶったモノカキのAさんも参加して、有楽町ガード下のドイツ料理店「バーデンバーデン」で生ビールのジョッキを傾ける。
2次会は近くのバーでソルティドッグをいただき、午後11時に解散。ひとりで高円寺に立ち寄ってから深夜に帰宅し、朝まで原稿直し。
■今日いただいた本
『DVDビデオ超極技コピー術』(武井一巳/メディア・テック出版/2004年2月刊/2,180円+税)......標題のとおりの解説書。うちのデスクトップPCにもDVDドライブがついているのだが、まだ一度も、DVDビデオは見たことがない。専用のDVD再生機能付きVTRでも、まだ1回しかDVDビデオを見たことがない。
『猫はこたつで丸くなる』(柴田よしき/光文社カップ・ノベルス/2004年1月刊/848円+税)......「猫探偵正太郎の冒険」の第3弾。楽しく読める癒しの猫ミステリー。
なんとか文庫解説の原稿が完了し、頼まれているサイトのCGIプログラムをインストールしたあと、新企画の仕込みのため、午後遅くから外出。古書店をまわって資料になりそうな本を数冊購入し、喫茶店でメモを取りつつ読書。夜になって帰宅し、テレビ朝日の日曜洋画劇場で『エイリアン2』を鑑賞。基本的にホラー映画なんだけど、よくできているなあ。
明日、雑誌の取材が来るので、仕事部屋にしている和室の大掃除。一段落したところで池袋のジュンク堂書店へ。資料や参考書、インスパイア用の本を多数購入。イタリアン・トマトのカフェJr.でカフェラテLサイズを飲みながら、購入した本を読む。まずは『金色夜叉』から。映画や舞台では見たことがあるのだけれど、出だしはこんなだったのか。へえ〜。とりあえず必要なところだけ拾い読みしたが、文体が古くて読むのに四苦八苦。こんな小説が大人気だったんだから昔の日本人は国語力があったんだなあ……。
つづいて『人形は口ほどにものを言い』を読みはじめると面白くて止まらなくなるが、途中で中断して高円寺へ。飲み屋さんのノートパソコンが壊れたとのことで点検を依頼される。電源が入らないというトラブルだが、バッテリーが残っていたときは動いていたとのこと。ならばマザーボードではなく電源まわりに原因がありそう……ということで、そのノートパソコンを預かって帰宅。テスターで電源アダプターをチェックすると、どうもコネクターが怪しい。これは正常に動いている電源アダプターをつないでチェックするしかないな。
■今日買った本
『金色夜叉』(尾崎紅葉/新潮文庫/1969年11月刊/629円+税)......いわずと知れた明治のラブロマンス。文語体で書かれた文章は読みにくいのなんの。でも読んでいるうちにリズムがわかってくるとスイスイ進む。失敗は岩波文庫の改版版にしなかったこと。岩波文庫版は上下巻だけれど、その分、活字が大きくて、老眼の入った目にはやさしそうだった。
『人形は口ほどにものを言い』(赤川次郎/小学館/2004年1月刊/1,200円+税)......文楽初心者というスタンスで書かれた入門書。まだナマの文楽を見たことがないビギナーには、専門家や通が書いた入門書よりも、ずっとわかりやすいし、ありがたい。
『声に出して読みたい日本語』(斎藤孝/2001年9月刊/1,200円+税)......今頃になって買ったのは2003年9月発売の95刷。ひょえ〜! 落語、歌舞伎、文楽、百人一首などに興味を持ってきた延長で購入。わたしは「寿限無」を暗誦できるぞ。でも、落語家さんの話によると、保育園の幼児だって暗誦できるらしい。あなどりがたし、NHK教育テレビ。
『生かしておきたい江戸ことば450語』(沢田一矢/三省堂/2001年12月刊/1,600円+税)......将来時代ものを書くときの準備。
『江戸時代の歌舞伎役者』(田口章子/中公文庫/2002年12月刊/952円+税)......江戸時代の芝居の仕組みなどを知るために。
『古地図・現代図で歩く明治大正東京散歩』(人文社/2003年10月刊/2,600円+税)......温めている企画の資料。
『古地図・現代図で歩く戦前昭和東京散歩』(人文社/2004年1月刊/2,600円+税)......温めている企画の資料。
午後、わが家にライターさんがやってきて、サブカル系某雑誌から『ゲームセンターあらし』についての取材を受ける。
取材のあと、昨夜預かってきた飲み屋のパソコンの件で、購入先の中古パソコンショップに電話。保証は30日で、とっくに期限が切れているのだが、とりあえず近日中に現物を持参し、点検してもらうことに決定。この電話をかけている最中、相手先のすぐ近所では大きな火災が発生していたのは、あとで知った。そんなときに丁寧に対応していただいて、どうもすみません。
夕方までネットで資料収集をつづけたあと、久しぶりにフィットネスクラブに出かけ、水泳1,100メートル、ウォーキング600メートル。久しぶりのクセしてたっぷり泳いだら、最後は腕があがらなかった。帰宅後は、ひたすらネタ仕込み用の読書。