「風濤の艦隊」第1巻
『風濤の艦隊』
第1巻

有楽出版社・発売
実業之日本社・発行
848円+税
2003年11月発売

■第1巻本文より■

 湯月中尉は、照準器から「ドーントレス」の機体がはみ出さんばかりの距離まで接近し、
「くらえッ!」
 裂帛(れっぱく)の気合いを放つと同時に、機銃発射レバーを握り締めた。
 照準器など、もはや不要の距離であった。
 ドガガガガン!
 ズダダダダダン!
 第三分隊三機の仇討ちだ――との念を込めた必殺の二〇ミリ機銃弾、七・七ミリ機銃弾が、「ドーントレス」の機首から主翼にかけて、大小の穴を開けていく。
 二〇ミリ榴弾が炸裂した場所は、直径三〇センチ以上の穴が開いた。
 外皮のジュラルミンの破片、粉砕された内部の部品、そして、燃料からオイルまでが空中に飛び散った。
 次の瞬間、「ドーントレス」は、空中で爆発を起こし、オレンジ色の火球と化した。


 ――昭和15年夏、中国戦線でデビューした零戦が、陸軍の「隼」「鍾馗」と戦い、真珠湾に飛び、そしてフィリピン上空で跳梁する。空母機動部隊たる第1航空艦隊と、母艦なき第11航空艦隊の大活躍を描く痛快航空戦記シリーズ! 装丁、さし絵も新たに、いよいよ刊行!
 カバーイラスト・本文さし絵は航空コミックで活躍するたなかてつおさん。迫力のカバー、新機軸のさし絵も堪能あれ!

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「風濤の艦隊」第2巻
『風濤の艦隊』
第2巻

有楽出版社・発売
実業之日本社・発行
848円+税
2004年2月発売

■第2巻あらすじ■

 海戦時、台湾からフィリピンを攻め、数日でアメリカ航空兵力を壊滅させた日本海軍基地航空隊は、その勢いを保持したまま蘭印に飛び、米英蘭の空軍力を一掃する。さらにラバウルに移動した基地航空隊は、ニューギニアのポートモレスビー攻略をめざし、ラエに進駐した。
 一方、日本海軍空母機動部隊は、蘭印作戦、ポート・ダーウィン攻撃作戦、インド洋作戦で快進撃をつづけた後、珊瑚海海戦で小型空母1隻を喪失、大型空母1隻を大破される。アメリカ海軍空母二隻を撃沈したことから、この史上初の空母同士の戦いは、日本海軍の勝利とされたが、南洋艦隊司令長官の井上成美中将は、ポートモレスビー上陸部隊の引きあげを命じていた。空母同士の戦いでは勝っても、当初の目的が完遂できなかったのだ。
 さらに日本海軍は、ミッドウェー海戦で虎の子の空母四隻を撃沈され、第一航空艦隊司令長官の南雲中将も戦死する。
 ニューギニア方面には、新型戦闘機ロッキードP‐38「ライトニング」が登場し、零戦を苦しめる。
 怒濤さかまく太平洋で、ついにアメリカ軍が、その物量をもって反撃を開始する。
 はたして日本軍は、勝利することができるのか……?

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「風濤の艦隊」第3巻
『風濤の艦隊』
第3巻

有楽出版社・発売
実業之日本社・発行
890円(税込)
2004年5月28日発売予定
■第3巻あらすじ■

 ミッドウェー海戦で壊滅的な打撃を受けた日本海軍機動部隊は、生き残った空母「翔鶴」「瑞鶴」を中心に、中型空母、小型空母を集めて新たな機動部隊の編成に取りかかる。だが、その編成が完了する前に、アメリカ軍が反攻を開始した。
 アメリカ軍が反攻拠点に選んだのは、ラバウルから1000キロも離れたガダルカナル島である。山本五十六連合艦隊司令長官は、ガダルカナル島に対する総攻撃を発令したが、そこにはF4U「コルセア」、P‐38「ライトニング」、そしてF6F「ヘルキャット」といった米陸海軍航空隊の最新鋭機が待ち受けていた……。

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『超零戦、飛翔せよ!』第1巻
『超零戦、飛翔せよ!』
(『風濤の艦隊』第2部)
第1巻

有楽出版社・発売
実業之日本社・発行
890円
2004年9月発売
■第1巻あらすじ■

 太平洋戦争の開戦から10ヶ月。アメリカ軍は、F4U「コルセア」やF6F「ヘルキャット」につづき、P‐47C「サンダーボルト」という強力な新型戦闘機をソロモンの戦場に送り込んできた。さらにアメリカ軍は、雲上からラバウル基地に爆撃をかける対地レーダー装備の爆撃機や、VT信管を装備した高角砲弾を投入し、日本海軍航空隊を苦しめる。
 零戦も改良を重ねていたが、日本海軍航空隊は、次第に劣勢に回りはじめ、追いつめられていく。新技術と物量で押し寄せるアメリカ軍に対し、日本海軍は、ついに新型戦闘機「超零戦」を送り込む。はたして「超零戦」は、米軍機に勝てるのか?


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『超零戦、飛翔せよ!』第2巻
『超零戦、飛翔せよ!』
(『風濤の艦隊』第2部)
第2巻

有楽出版社・発売
実業之日本社・発行
890円
2004年12月発売
■第2巻あらすじ■

 ガダルカナルから撤退した日本海軍連合艦隊は、絶対防衛圏たる内南洋諸島を守るべく、ギルバート諸島、マーシャル諸島に迫る米海軍機動部隊に対し、新造空母「大鵬」を旗艦とする新第一航空艦隊を送り込む。
 司令長官の山口多聞中将は、中型空母三隻を擁する第二航空戦隊(司令官・角田覚治中将)に尖兵役を命じ、米空母五隻に決戦を挑む。
 強力なレーダーとVT信管による百発百中の対空砲火を持つアメリカ海軍機動部隊は、自信たっぷりに日本海軍空母部隊の接近を待つが……。

(注:検索エンジンで「航空母艦大鵬」と入れて、このページに飛んでくる方がいらっしゃいますが、本作品で使われている空母「大鵬」は架空戦記小説(フィクション)に使われている架空の空母の名称です。マリアナ海戦で沈んだ実在の空母は「大鳳」です。同じ「たいほう」ですが、漢字が違いますので、ご注意ください)


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『超零戦、飛翔せよ!』第3巻
『超零戦、飛翔せよ!』
(『風濤の艦隊』第2部)
第3巻

有楽出版社・発売
実業之日本社・発行
890円
2005年3月発売
■第3巻あらすじ■

 昭和18年2月、“超空の要塞”B-29が日本上空に飛来、九州などに爆撃を繰り返すようになった。しかし、高度1万メートルという高空を飛ぶB-29に、超零戦も手も足も出ない。現在は日本の領地となっている漢口を占領されれば、本州も爆撃圏内となってしまう。苦悩する日本海軍では、高空を飛行できる航空機の開発を急ぐが……。


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