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早く寝たせいで午前中に起床するが、背中がぞくぞくする。気が抜けたせいで風邪を引き込んだのかも。しょぼつく目でメールのチェックをすると、返事を急ぐメールが数本。いずれもマンガ関連のもの。急いで返事を出し、さらに電話でも連絡。
そういえば我が家には電話回線が4本、携帯電話2個、PHSが2個もある。最近、仕事の連絡はメールに集中し、電話での打ち合わせや連絡など皆無に近い。ムダな回線は整理することにしよう。基本料金がもったいないしね。FAXもレース関係の2社からの連絡を除き、ほぼ皆無だもんなあ……。100メートルのFAX用紙を探し求めていたのは、ほんの3年くらい前なのに……。
今夜は、これから午後9時15分からのNHK総合テレビ「にんげんドキュメント『そこに歌があった』熱唱・移住者達の心の歌」を見る。『電脳文章作法』の解説をお願いした小川大樹さんも南米への日系移民を題材にした小説を書こうとしているらしいが、こちらもチラリとそんな予定がありまして……。もっとも、こちらのアイデアでは伝奇SFになる予定ですが……。そういえば故・梶山季之氏の絶筆になった作品も日系移民をテーマにしたものだったはずだ。
でも、この番組、見ているうちに泣いてしまいそうな予感。前にあったブラジル篇のときもそうだったから……。
パソコン関連の仕事がクライアントの都合で月曜日まで待ったがかかる。しかたないので架空戦記3巻分のシノプシスを送ったY社に電話し、原稿に取りかかっていいかどうかの確認。すでにシノプシスは読まれていて、そのままの内容でいいとのOKが出たので、すぐさま本番原稿に取りかかる。今回は取材もしているし、細かい設定まで決めてあるので原稿は快調に進む……はずが、やはり、資料を確認するところが何カ所か出てくる。
本日のチェック箇所は、戦前、アメリカのパン・アメリカン航空が開いた太平洋横断航空路と、使用されていた「チャイナ・クリッパー」と呼ばれる飛行艇に関するもの。こんな楽しいサイトがあって、原稿に関係のないところまでつい読みふけってしまう。
世の中は祝日らしいが、こちらは関係なしに朝から小説の原稿。途中、やはり気になるところが出てきてWebサイトを検索するが、大した収穫なし。必要な情報が載っている本はわかっているのでクルマで書店に出かけ、即座に購入。一緒に買った『天然まんが家』(本宮ひろ志/集英社/1,200円+税)を帰宅と同時に一気読み。
本宮さんは、ぼくが高卒後、最初にアシスタントをした江波じょうじ先生のところでアシスタントをしていたこともあるらしい。メカも描けず、アシスタントとしての腕は大したことはなかったらしいが、「面白い子」ということだった。
初めて会ったのは石神井公園の野球場。水島新司氏ひきいる「ボッツ」というチームと、ちばてつや氏ひきいる「ホワイターズ」というチームの対戦に、人数が足りないからと、ぼくも「ボッツ」のメンバーとして引っ張り出されたときのことだった。セカンドを守っていたら、ヒットを打ったちばてつや氏が、猛烈な勢いで一塁ベースを回り、二塁ベースに滑り込んできた。外野から返球された球を取ったぼくは、そのままちば氏にタッチ。ところが、ちば氏は、こちらのタッチをかいくぐるようにスライディングしてきたのだ。ぼくは左手をスパイクされて血がたらたら。イテテ……と泣きそうになっていたら、救急箱を持って待機していたちば氏のアシスタントの女性が手当てしてくれた。とても清楚できれいな女性アシスタントで、うつむいてしまったが、この女性が、まもなく『でっかいちゃんと集まれ!』や『すえっ子台風』を描くことになる阿部律子/あべりつこさんだったことは、あとで知った。
このとき本宮さんは野球の見物に来ていただけで、金網にもたれながらプレイを見ていた。試合の後、江波先生たちと話していた会話の内容は、いまも憶えている。
「『男一匹ガキ大将』の原稿料が、カラーでも1色でも1枚1000円なんで、もっと上げてほしいといったんスよ。そうしたら、いきなり7000円になってしまったんスよ」とのことだった。
『男一匹ガキ大将』が連載になったきっかけも耳にしていたし、その前には、地下鉄工事などで金を貯めては、その金がつづくあいだはマンガを描いて持ち込みをしていた、という話も聞いていた。
深夜、江波先生の仕事場に、買ったばかりのスカイラインGT−Rを見せに来たのは、この直後のことだった。真冬のことで本宮さんが着ていたのは、よれよれのセーターに綿入れ。その服装と、当時、男の子の憧れでありステイタスシンボルであったスカイラインGT−Rの組み合わせが奇妙だった。
『男一匹ガキ大将』1作のヒットで、こんな高級車が買えてしまうのだ。これはもうマンガ家になるしかない! アシスタントになったばかりのすがやみつる(18歳)の体内を流れる血は、野望に燃えて沸々と煮えたぎっていたのであった……(これはホントだ)。
今日もひたすら原稿。月曜日の明け方、CART最終戦を見ようと思ったが、眠気に負ける。ライブの放送が午前5時30分からでは無理無理。さっさとあきらめて寝る。
いちおう株式会社の経営者でもあるので、年に1回は決算業務をやらないといけない。今日は決算書類のプリントアウトなどで時間がつぶれ仕事にならず。
夕方、喫茶店に出かけて原稿書き。連日、3時間くらいしか寝ていないので、今日は飲み屋に寄って寝酒を飲んで寝ることにする。はたと気がついたら外は土砂降り。ズブ濡れになって帰宅。そのまま寝るはずが、また朝まで原稿。
朝になってから、ふと、ミステリー作家・森博嗣さんのサイトに掲載されていた「素数は、いくつ置きにあるか?」という命題(この問題、ニュアンスが違うかもしれない)を見て、眠い頭でボーッとしながらBASICでプログラムを書いてみる。で、10,000までの素数をチェックし、いくつ置きになるかを調べさせたのだが、このプログラムが1時間経っても終わらない。2時間でもだめ。午前9時まで粘ったが、眠気に負けてダウン。
午後になって起床し、ノートパソコンをチェックすると、素数の計算が終わっていた。
午前中に起きて原稿。夕方、フィットネスクラブで水泳。寝不足のせいか水泳800メートル+ウォーキング500メートルでヘトヘト。それでも帰宅後に原稿を書くが、そろそろ限界。おやすみなさい。
一昨日の素数計算が、あまりにも時間がかかりすぎて、こんなアホな、もっと計算時間を短縮できるはずだ……と少し考えてみた。たとえば素数は2を除いて、すべて奇数だから、2で割りきれたら素数ではない。3でも同じ、5でも……と先に計算しておき、残りの数字だけを素数かどうかチェックすればいい。さらに考えていったら、調べる数の平方根までの整数を素数で割ってみれば、その数が素数であるかどうかわかるではないか……ということでプログラムを作り直してみたら、一晩かかった10,000までの素数の確認作業は以下のような結果に。
仕事の合間に『Zカー』(片山豊・財部誠一/光文社新書/680円+税)という創刊されたばかりの新書の1冊を読了。まるで社員の顔が見えてこない日産という自動車メーカーにも、こんな人がいた……という存在証明のような本。
片山豊氏は、サーキットやレース関連の発表会などで、拝見したことがあるが、日本の自動車レース界では、すでに、そこに存在しているだけのような雰囲気もあった。ところが、これがアメリカになると事情は一変する。デトロイトの自動車の殿堂にも本田宗一郎氏らに続いて入ったように(日産への遠慮なのか、日本では大きく報道されていない)、また、あの「Zカー」(日本ではフェアレディZ)の生みの親として、多くのアメリカ人から尊敬され、敬愛を集めている。
そういえば昨年、カリフォルニアに住むアメリカ人の友人から、こんなメールが届いたことがある。彼もZカー・クラブのメンバーだったはずだ。
終日雨。晴れていたら武蔵野中央公園に出かけようと思っていたのに、雨がやまず中止。夕方まで自宅で小説の原稿を書いた後、夕刻、クルマで近所のロッテリアへ。土日はハンバーガーが半額になるそうで、なんだか得した気分。雨のせいか客も少なく、テーブルにノートパソコンとマンガのネーム用紙をひろげ、マンガの構図を入れる。
安い料金で3時間も粘ってしまい、反省しつつ帰宅。眠気をこらえて小説の原稿に戻る。