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  • 2001年05月上旬の日記

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    05月01日 水泳……

     運動不足解消のためスポーツクラブへ。ウォーキングと水泳を少々。すぐ疲れてしまうので、ほどほどにしておく。帰宅後、居眠りをした後に原稿。

    05月02日 家に籠もる

     睡眠時間は取っているのに、夕方になると眠くて仕事ができない。今日も夕食後、居眠り。

    05月03日 今日も歩く

     徒歩で大泉学園へ。片道4000歩ほど。書店で探していた『鼠たちの戦争(上下巻)』(デイヴィッド・L. ロビンズ/新潮文庫/各667円+税)を購入。映画『スターリングラード』のモデルとなった実在の狙撃手を主人公にした小説。果たして読む時間があるか……。読書はガマンして喫茶店で原稿。

    05月04日 レースはナマに限る

     今日は、富士スピードウェイで全日本GT選手権レースの第2戦。スカイスポーツで生放送があるので、スタートだけ見るつもりが、つい最後まで見てしまう。GT300クラスでは、ダイシン・シルビアが優勝。青木孝行選手おめでとう!
     外出しそこねたため、デスクトップPCで原稿書き。やはりフルサイズのキーボードの方が、タイピングのスピードは速いかな……。

    05月05日 世間は子供の日

     ……ということらしいが、こちらは関係なし。資料を読み、原稿を書く。運動不足が気になり、深夜になってウォーキング。40分ほど歩いて帰宅。

    05月06日 1万3000歩も歩く

     徒歩&電車で、ひばりヶ丘パルコまで。書店で本を買い、ヵフェでアイスオーレを飲み、さらにノートパソコンで原稿まで書いて午後4時になるのを待ち、知り合いの女性が参加しているウクレレ・アンサンブルのミニコンサートを楽しむ。ウクレレばかり10人ちょっとのグループが、ハワイアンだけでなく、ビートルズからシャンソンまでもを演奏してくれる。演奏終了後、出番の終わったうら若き女性とチラと話し、電車で練馬に移動。
     喫茶店で仕事をするつもりが、ゴールデンウィーク最終日のせいなのか、席が空いていない。ファミリーレストランでも探そうと、トットコ歩いているうちに、足は野方方向に。ようやくマクドナルドを見つけてハンバーガーを食べながら、ノートパソコンで原稿。ここで万歩計をチェックすると7000歩を超えている。おお、これならば1万歩も夢ではない……と、野方から電車で帰宅するつもりだったが、さらに高円寺まで歩くことにする。ちょっと古書店に寄りたかったため。
     古書店に立ち寄りながらせっせと高円寺駅まで歩いたら、背中は汗びっしょり、喉も渇いたので、いつもの飲み屋に寄ってビールを一杯。万歩計をチェックすると1万1000歩を超えていた。
     原稿も気になるし、今夜はCARTのレースもあるので早々に退散し、バスと電車を乗り継いで帰宅。最終的に歩いた歩数は1万3000歩。新記録ではないか。でも地図で確認したら、練馬〜野方〜高円寺って4キロしかないのね。
     眠くなるのをこらえて風呂に入り、CARTナザレスのレースを「スポーツi・ESPN」でライブ観戦。中野信治がトップ争いをして楽しめた。
     ひばりヶ丘パルコ内の書店で買った『父 山本五十六』(山本義正/恒文社/1,600円+税)を電車とバスの車内で読了。

    05月07日 今日も原稿

     歯医者に自転車で出かけたついでに喫茶店とファミレスをハシゴして原稿。でも喫茶店では週刊誌を読みふけって原稿が進まず、ファミレスで焦って原稿を進行。
     夜になって帰宅。深夜になってから近くの書店で買ったビデオ『満州鉄道 特急「あじあ」の旅』(文藝春秋/3,600円+税)を観る。いま書いている小説の主人公たちが、満州鉄道〜シベリア鉄道経由でベルリンに行くため。

    05月08日 『蒼穹の艦隊』第3巻が届く

     夕方、有楽出版社のMさんが『蒼穹の艦隊』(3)の見本を届けに来てくれる。雨になってしまったため、車で出かけ、喫茶店で本を受け取りながら、今後の企画とスケジュールについて、ちと雑談。架空戦記でないものを書きたいのだが……。
     打ち合わせが終わった後は、スポーツクラブに出かけてエアロバイクと水泳。なんだか身体が軽くなってきて、水泳も久々にタイムを計測。楽に流して25メートルを20秒。2年前は16秒くらいまで行ってたのになあ……。
     ジャグジーにつかり、スチームサウナで汗を流した後、ファミレスに出かけて原稿。でも、つい資料を読んでしまう。
     NHKの「プロジェクトX」を見るために帰宅し、そのまま居間で原稿。久々に徹夜状態。

    05月09日 徹夜は身体に良くない

     朝寝て昼前には起床。しかし睡眠不足で頭がボーッとし、仕事にならず。届いた『AUTOSPORT』をボンヤリしながら読んでいたら、98年、雨中の富士スピードウェイのレースでクラッシュに巻きこまれ、大火傷を負った太田哲也選手が書いた『クラッシュ』(太田哲也・著/幻冬舎/1,600円)の紹介記事が。この本の出版に絡んでの大串信さんのインタビュー記事だ。この本、何がなんでも買わねば……。

    05月10日 土砂降りのスコール

     徒歩で喫茶店に出かけようと思ったら、いきなり土砂降りの雨。なんだか南洋のスコールみたいで、異常気象なんじゃないの、これ? ずぶ濡れになりつつバス通りを歩いていたら、タイミングよくバスが来たので、これに乗って吉祥寺へ。パルコ1Fのコーヒーショップでアイスオーレを飲みながら、今日、届いたばかりの『超特急燕号誘拐事件』(辻真先/光文社文庫/476円)を読む。昭和10年、東海道本線を走っていた特急燕号の車両が消えてしまうという「ノスタルジックミステリー」。いま書いている小説の舞台は、ちょうど昭和9年9月の東京から横須賀に移動したところで、ここから登場人物の一人が横須賀線、東海道本線を乗り継いで浜松に戻るところを書いていたもので、つい気になって読了してしまう。
    『クラッシュ』表紙画像  その足でパルコ地下の書店に入り、『クラッシュ』を探し出す。他に『定本・本田宗一郎伝』(中部博・著/三樹書房・2001年4月・刊/2,400円)、『帝国ホテル・ライト館の謎』(山口由美・著/集英社新書/660円+税)ほか数冊を購入。別の喫茶店に飛び込み『クラッシュ』を読みはじめたら、もう止まらない。喫茶店2軒をハシゴして一気に読了。
     ニキ・ラウダの10倍というひどい火傷を負った太田選手が、19回の手術とリハビリを乗り越え、「生還」するまでの本人によるドキュメント。実際には、レース主催者との間で裁判も行なわれているのだが、そのようなことには一切触れず、どのような治療と手術を受け、どのようなリハビリを受けたのか、そして、ただ肉体の再建をするだけでなく、何よりも崩壊した精神を再生させていく過程を克明に綴っている。治療に当たる医師と看護婦、手術とリハビリの繰り返しを支える家族と友人たち……。読んでいるうちにグッと胸が詰まる。
     ぼくは、これまで2作ほどレース小説を発表しているが、いずれも主人公のドライバーの生死が主題のひとつになっている。とくにF1レース小説の『龍の伝説』は、その傾向が強い。自動車レースは、おそらく、もっとも生命に危険のあるスポーツのひとつであるはずだ。そんなスポーツに関わりを持っていたおかげで、人間の「死」というものが身近すぎて、どこか鈍感になっているところがある。通常の生活を送っている人たちに比べ、人間の死に立ち会う機会が多くなるからだろう。生きることは辛いけれど、でも、生きることを選択した太田選手。やっぱり、ここは「お帰りなさい」だな。


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