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  • 2001年04月中旬の日記

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    04月11日 原稿は終わったが……

     とりあえず原稿を終わらせたが、ちょっと枚数が足りないような不安も……。

    04月12日 原稿書き足し

     やはり枚数が足りず10Pほど書き足すことに。久々の徹夜に近い状態だったので、仮眠をとって、なんとか午前0時過ぎに完成。即座にメールで送信して、一昨日、見逃したNHK総合テレビの「プロジェクトX」を見る。中国残留孤児の話で、またジーン。最近、中島みゆきが唄う主題歌を聴くだけで、ジーンとしてしまうパブロフの犬状態。
    「プロジェクトX」の成功の鍵のひとつは、あの淡々としたナレーションにあると思うのだが、どうも、どこかで読んだことのあるような「文体」だ。誰だったかなあ……と考え、ようやく思い至ったのが海老沢泰久氏の文章。ちょっと確認してみようと思って『F1地上の夢』を引っ張り出したら、やっぱり似ている。文体チェックのつもりが、あらら、やめられない、止まらない……。

    04月13日 ちょっと息抜き

     やっと1作あがり、即座に次の上下巻の作品に取りかかる。午後、歯医者に出かけたついでに、資料を探しに古書店めぐり。移動の途中は『F1地上の夢』を読みつづける。リュックサック一杯買い込んで、帰りは久々に高円寺へ。磐紀一郎さんと遭遇し、夜中までハシゴ。

    04月14日 ゲラ届く

     架空戦記の最終章を除いたゲラが届く……が、『F1地上の夢』を読み続けてしまう。老眼になってから、本を読むのに時間がかかるようになってしまった。これでも速読の本(絶賛増刷中!)を書いてるのに。
     夜はF1サンマリノGPの予選をテレビで見るも、あとは資料読み。新たに取りかかった本は『ドキュメント昭和 3 技術小国日本の決断 アメリカ車上陸を阻止せよ』(NHK“ドキュメント昭和”取材班編/角川書店/1986年刊/1700円)。

    04月15日 F1サンマリノGP観戦するも

     午前8時前に起床し、架空戦記のゲラチェック。午後、喫茶店まで徒歩で出かけ、ゲラの残りを片づける。帰途、古書店に寄り「マンガ少年・臨時増刊・TVアニメの世界」(朝日ソノラマ/1977年)を2000円で購入。石津嵐(元・磐紀一郎)原作、すがやみつる画の『鳥よ飛び立て』というマンガが載っているため。他に「少年マガジン」の『巨人の星』総集編(1970年1月号、3月号、6月号)を購入。どれも1冊500円。こちらは、編集プロ勤務時代、下請けで編集した雑誌。カラー原稿や、広告が入っていたスペースに入れるカットを受け取りに、つつじヶ丘の川崎プロにも何度か通ったものだった。後ろについているプロ野球記事の原稿は、スポーツ新聞の記者のアルバイトで、ぼくがリライトしたものだ。文字数が合わないと、Aさんという講談社の女性編集者に怒られたっけ……なんてことを思い出しつつ帰宅後ページをめくる。
     午後9時からは、フジテレビ721でF1サンマリノGP。ラルフ・シューマッハーの初優勝で、めでたし。といってもテレビは横目で見ながら、資料読み。

    04月16日 「スターリングラード」を観る

     しばらく前から鼻の脇が赤くなっていたのだが、何か皮膚病ではいけないと皮膚科の病院で診てもらうことにする。とことこと歩いて医院に出かけ、女医さんに診察してもらったら、脂肪性の湿疹との診断。顔を石鹸でよく洗うように……とのことだけど、そうか、子供の頃から、朝起きて顔を洗うという習慣のない奴でったもんなあ……。というわけで処方箋を書いてもらい、同じビルにある薬局で軟膏の薬を購入した後、バスで吉祥寺へ。喫茶店でY出版社のM編集長と会い、ゲラを渡す予定だったのだが、1時間も早く着いてしまったので、ユザワヤの地下にあるトイショップをぶらぶら。鉄道模型にプラモにラジコン……ああ、全部買い占めたいぞ……と思ったけど、見るだけにして喫茶店へ。まだ時間があったので資料の読書をしているとMさんが登場し、ゲラ渡し。かわりにラストの1章分のゲラをいただく。
     その後、吉祥寺オデヲンに飛び込み『スターリングラード』を観る。ソ連とドイツが戦った「東部戦線」の悲惨さは、いろんな本で知っていたが、この映画は、激戦地スターリングラードの凄まじい戦場の様子を恐ろしいほどに再現しているのではないか。冒頭の戦闘シーンは、『プライベート・ライアン』にも負けぬ迫力と残酷さで圧倒される。ストーリー的にも『プライベート・ライアン』以上ではないか。

    04月17日 ゲラのつづき

     午前中に起きてゲラのチェック。夕方、ゲラを渡しに駅前の喫茶店へ。帰途、別の喫茶店に出かけ、新作小説の原稿に取りかかる。

    04月18日 池袋でマンガ家さんとデート

     某女性マンガ家さんのノートパソコンが不調だというので、池袋で待ち合わせてチェックすることに。ちょっと時間があったので、西武池袋線の練馬駅で地下鉄有楽町線に乗り換え、さらに小竹向原で新線池袋行きに乗り換え。いちど新線池袋行きの路線に乗ってみたかったのだ。
     池袋の地下街をうろうろしているうちに待ち合わせ時間となり、池袋芸術座の1Fへ。ここで待っていてくれていた女性マンガ家さんにノートパソコンを見せてもらう。問題の症状は、20分くらい使っていると、勝手にフリーズしてしまうというもの。どうも電源管理系の問題のようだ……ということで様子を見るため電源スイッチを入れっぱなしにすると、本当に20分ほどでフリーズ。
     マンガ家さんは編集者との打ち合わせがあったので、その間、マクドナルドに移動してチェック。電源管理ソフトがWindows用のもの以外にあったので、これを自動起動しないようにしてみると、どうやら20分経過しても、とくに問題はナシ。
     打ち合わせの終わったマンガ家さんと喫茶店でパソコンのチェックをし、エディターの買い物につき合って、中華料理で夕食。楽しい半日となりました。

    04月19日 ド・スランプ

     あーあ……新作の仮想歴史レース小説の書き出しが決まらない。書いては消し、書いては消しで、逡巡してばかり。要するに視点の問題なんだけど、登場人物の視点で行くか、それとも作者の視点(「神の視点」または「講釈師の視点」)でいくか……。おそらく張り扇パンパンになりそうな気はしているのだけれど……。

    04月20日 ド・スランプその2

     昨日と同じ状況。あれこれ他人の小説をひっくり返しては、視点と文体の選定に悩む。


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