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  • 2000年10月中旬の日記

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    10月11日 喫茶店のハシゴで原稿

     禁煙をしたせいかのか年齢のせいなのか、短時間で目が覚めてしまい、そのせいで終日ボンヤリ。目を覚まそうとバスで吉祥寺に出て喫茶店をハシゴ。思ったよりも原稿がはかどり、ごほうびに高円寺に寄り道。ただし電車のあるうちに帰還。吉祥寺から深夜バスを使ったが、タクシーの1/5の料金。最終電車の1本前までなら乗ることができる。こんどから中央線方面から帰宅するときは、このバスを使おう。

    10月12日 歯医者から喫茶店へ

     夕方、歯医者に出かけ、奥歯を入れてもらう。帰途、モスバーガーとコーヒー専門店をハシゴして原稿を書きながら帰宅。

    10月13日 ただひたすら原稿

     特記事項なし。ただパソコンに向かう。途中でCART第19戦サーファーズ・パラダイスをチェック。中野信治が、前戦ヒューストンの好調を維持。いいぞ、いいぞ。

    10月14日 行け! 中野信治

     中野信治、朝のプラクティスで5位。午後の最終予選が楽しみになり、ついCART.COMで予選をリアルタイムでチェック。ところが中野は渋滞に引っかかり、昨日のタイムを更新できず21位に終わる。うーん……。
     しかし、原稿が進まない。夕方から武蔵関、荻窪、高円寺……と喫茶店をハシゴして仕事。はじめのうち能率が悪かったため、イラついて、ええいと禁煙を破る。そのせいか原稿は、かなりはかどった。
     帰途、高円寺で一杯の予定が、馴染みのお客と喋っていたら、朝になってしまった。それでも帰宅後、また仕事。

    10月15日 行け! 中野信治

     午後1時からCARTサーファーズパラダイスをスポーツi・ESPNで生観戦。あじゃ、スタート直後にポールのモントーヤと予選2位のド・フェランがガッチャン。その後もクラッシュのオンパレードで、もう誰が勝つのかわからないレースに。その混乱に乗じ、ピット作戦をうまくこなした中野が6位走行!「おお、行け!」と、つい拳を握り締める……も、エンジントラブルでストップ。その前を走っていたフェルナンデスが優勝したんだから、あのまま行けば表彰台の可能性もあったのになあ……。
     ツインリンクもてぎのWGPでは、250CCで日本人選手が1−2。4輪の世界的なレースでも、早く、こういうシーンを見たいものだ。
     それからひたすら原稿も……目が痛くて能率あがらず。

    10月16日 原稿手直し

     もう締切を過ぎているのに、どうも原稿が気に入らない。これまで書いてきた架空戦記の中では、おそらく一番おもしろい……と自負しているのだが、全3巻のうちの第1巻で、こんなに出血大サービスしたら、2巻目以降が竜頭蛇尾になりそう。プロットの構成を見直し、資料を調べ直して、途中に1章分の新しいエピソードを挿入。
     朝日新聞連載コラムの原稿を書くため、小説は、できているところまでを送り、一時中断。
     某若者向け雑誌からマンガの依頼が来るが、他の締切をバッティングしているため断る。マンガは体力、視力を消耗するために、時間が充分空いているときしか引き受けられません。

    10月17日 締切延長、発売も延長

     架空戦記の原稿のつづきを送るが、構成案について編集者と相談。担当編集者も、これまでの作品の中で一番おもしろいと認めてくれ、かつ書き直している内容の方がいいからと締切を延長してくれる。ただし、その分、発売も遅れることに……。マンガ家時代は、こんなみっともないことしなかったのになあ……と反省し、ひたすら続きを書く。深夜、眠気をこらえるために、徒歩でファミレスへ出かけ、明け方まで原稿。この不健康な生活の方が、原稿は進む。
     某パソコン系出版社からマンガ執筆の依頼。こちらは締切が他とダブらないため、とりあえず打ち合わせすることに。

    10月18日 ただ原稿……

     喫茶店に出かけて原稿を書くも、眠気に襲われ帰宅。奥歯が痛んで安眠できないのがいけないらしい。

    10月19日 打ち合わせ

     左下奥歯の痛みがひどくなってズキズキ。顔も腫れてきた。歯槽膿漏の薬を飲んだが、これがいけなかったのか、それとも痛みのための睡眠不足のせいか、頭がボンヤリ。
     しかし今日は「F1倶楽部」の原稿の締切だ。原稿は、他の仕事の合間を縫って書いていたのだが、一緒につけるF1チームのサイトの画像が必要で、これをキャプチャーする必要がある。昨日までフェラーリのサイトが反応が遅く、Pingで確認するとサーバーダウンの表示が出る。今日アクセスして、やっと画面が出てきたが、こんどはジャガーやザウバーでエラー続出。F1チームのサイトには、Flashを使ったところが多く、これが何か悪さをしているらしい。QuickTimeなどもダウンロードし直して、やっとこさ必要な画面のキャプチャーを取り終え、原稿と一緒に編集部に送信したのは午後6時。
     あわてて駅までクルマで出かけ、I社の編集者をピックアップしてファミレスに出かけ、ここでマンガ執筆についての打ち合わせ。雑談も含め3時間近くも話す。帰宅後、また原稿。

    10月20日 抜歯

     睡眠不足を解消しようと歯の痛みをこらえて寝るが、やはりダメ。腫れもひどくなってきた。今日は歯医者の日で、別の歯を抜く予定だったが、奥歯の痛みを訴えて診てもらったら、即座に抜歯。奥歯なので痛いのなんの。そこからブリッジでつながっていた義歯2本も道連れになって、一気に3本消える。「これ、自費で入れた歯ですよね。もったいないけれど……」と歯医者さん。そうなんです。保険のきかない高価なセラミックの義歯が入っていたんです。今から15年ほど前、バレンタインデーでもらったチョコを食べたら歯に激痛が走り、あわてて歯医者に行ったら18本も治療され、かかった治療費は130万円ほど。歯医者に勧められるまま、セラミックの差し歯やら義歯やら入れたせいだ。この治療費は、株を売り払って捻出したものだった。
     某2chの掲示板で、「すがやみつるは株で億万長者になったらしい」なんて書かれていたけれど、株で儲けたのは150万円くらいだけ(元手50万円でスタートして、1年ちょっと売買を繰り返していたら200万円近くになった)。利益のほとんどは歯医者代に消え、あと、小型カメラを1台買って消えた。元手はバイクを買ってしまい、結局、元手も残らず消えてしまったのであった。
     いま通っている歯医者では、勝手に差し歯をしてくれているのだけれど、白い歯で6000円くらい、銀歯で2800円。保険がきくと、こんなに安いのか……。


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