#115 カエルをよけろ
キミはフルブレーキングで減速し、カエルを避けようとした。
ドグワーーーーン!
激しいショックが背中から伝わってきた。背後でスリップストリームに入っていたマシンが、キミのマシンに追突したのだ。
キミのマシンは突き飛ばされて、最終コーナー立ち上がりのコンクリート壁にクラッシュした。
怪我がなかったのだけが幸いだった。マシンは全損し、キミはレースへの出走を断念しなければならなかった。
「キミは、念が足りなかったんだ」
空飛ぶ円盤チームのオーナー、伊賀が言った。「もっと修行が必要だな」
キミは、伊賀にすすめられ、三重県の伊賀の里に向かった。忍術修行のためだった。
そして数年後、キミは、アメリカで、覆面のニンジャ・ドライバーとして、草レースの賞金稼ぎになっていた。
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