#101 ローラを選ぶ
キミは、F3000進出にあたり、ローラを選ぶことにした。日本の代理店であるNOBAにオーダーすると、オーダーが多すぎて、デリバリーが遅れるという。第2戦にまにあうかどうからしい。
しかたがないのでキミは、中古のローラを購入することにした。しかし、このマシンがはずれだった。
同じマシンでも、当たりはずれがあるものだ。とくに中古のマシンだと、前に乗っていたドライバーに合わせたセッティングになっている。前に乗っていたドライバーは、いつも後方を走っていた選手で、その悪い癖がついていた。
各チーム、独自のモディファイを施すために、元の状態に戻すのもむずかしい。
キミの緒戦は、土曜日で終わることになってしまった。予選に落ちてしまったからだった。
とたんにスポンサーを買って出てくれていた社長夫人の熱が冷めてしまった。予選落ちするようなドライバーでは魅力がないというのだ。結局、キミはお払い箱になってしまった。
1.続く