京都精華大学大学院マンガ研究科に在職中、世界各国からの留学生にマンガの描き方を教えていました。
マンガを描くツールは、Gペンや墨汁ではありません。パソコンやタブレットにマンガ執筆ソフトの「CLIP STUDIO」(クリップスタジオ。通商「クリスタ」)です。クリスタにはイラスト向きのPROとページ数の多いマンガを描くのに向いたEXの2種類があります。
EXはページ数の多いストーリーマンガを画くのには便利なのですが、諸事情によりPROしか持っていない学生もおりました。提出されるファイルはクリスタの仕様ですが、ファイル名を手作業でつけているため、全角と半角が混ざったりしていて、受け取っても開くのが大変です。
クリスタPROで作ったファイルでも、クリスタEXで作ったテンプレートに流し込めば管理はできます。そのためには受け取ったマンガ原稿のファイル名をクリスタEXで読めるものに変換しなければなりません。でも、これを手作業でやるのは大変です。間違いもしやすくなるでしょう。
そこでPythonの小さなプログラムを作ってファイル名を一括変換することにしました。元のファイルは、拡張子が「.clip」になっていれば、ファイル名は順番さえわかれば何でもOK。このプログラムをファイルが置かれたフォルダに入れて、ダブルクリックすれば、一瞬でファイル名が「page0001.clip」といいうクリスタEXの形式に変わります。
同じようなことで悩んでいる人は少ないと思いますが、もしいらしゃったら、試してみてください。なお、先にPython 3.xをダウンロードし、インストールしておく必要があります。
import os
import glob
files = glob.glob('./*.clip')
for i, f in enumerate(files):
ftitle, fext = os.path.splitext(f)
os.rename(f, 'page' + '{0:04d}'.format(i+1) + fext)
◆本プログラム「clip_file_name_change.py」のダウンロード(右クリックで「名前をつけてリンク先を保存」)
◆Python 3.* のダウンロード(保存後インストール)