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シロアリ駆除会社の人が来るため、午前中に起床。昨日の水泳のせいで背中が痛むため、寝室に戻って布団の上に腹這いになりながら、ノートパソコンで企画書を書く。そのうちに、うたた寝してしまった。
午後、歯医者。夜、ファミレスに出かけて企画書の続きを書く予定が、読書で終わってしまう。
■今日読んだ本
『探訪・蔦屋重三郎―天明文化をリードした出版人』(倉本初夫/れんが書房新社/1997年6月刊/1,600円+税)......滝沢馬琴の本を読んだついでに馬琴とは切っても切れない当時最強の版元・蔦屋重三郎と、その周辺の戯作者、画工たちについて触れた本(再読)。
『田沼意次の時代』(大石慎三郎/岩波現代文庫/2001年6月刊/1,000円+税)......天明時代といえば、この人。賄賂政治で有名だが、この本は、その悪名を否定し、意次がとった外交政策にも触れている。「剣客商売」(池波正太郎)で描かれた意次にも似ているが、こちらの初出は1991年。田沼意次善玉説は、「剣客商売」の方が20年も早かった(?)。
寝たのが午前5時だったのに、午前9時頃、いちど目が覚めると、新刊の企画が浮かびあがり、脳裡でまとまってしまう。忘れないうちにメモしておこうと思いきって起床し、ノートパソコンのスイッチを入れて企画書にまとめる。ついでに資料も書庫から引っ張り出し、さらにネットでもデータを収集して、本の目次を作成してしまう。起き抜けの頭がボーッとした夢うつつのときが、いちばん発想が湧き、かつまとまりやすい。これはどうしてなんだろう? でも、すぐに眠気が襲ってきて、集中が持続しないのがタマに傷。
昼食、生ワサビが残っていたので、またもや、そば。今日のはスーパーで買ってきた日本そばだが、生ワサビを摺りおろして添えただけで、味が一段向上する。
午後、ひたすら企画書を書き、夕方、眠気に耐えきれず居眠り。その後、フィットネスクラブに水着とノートパソコンを担いで出撃し、まずは水泳800メートル、ウォーキング500メートル。水泳の後、ファミレスに寄って企画書の続きを書くも、試験明けなのか、男女の高校生のグループがうるさくて気が散る。いや、ふだんは、多少うるさくても気にならないのだが、今日の高校生のグループのなかに「みつる」という名の男子生徒がいたために、たびたび彼の名前が呼ばれるのだ。なんだか自分が呼ばれるような気分になって、どうも気が散ってしかたがない。企画書の執筆は断念して読書に切り替えたが、やはり集中できない。あきらめて帰宅する。
帰宅後、深夜、ケーブルテレビの「日本映画専門チャンネル」で『七人の侍』を鑑賞。この映画を見たのは3回目かな。最初に見たのは高校生のとき。先に『荒野の七人』を見ていたもので、『七人の侍』を見たとき、「『荒野の七人』のパクリだ!」と呆れたものだった。これが逆だったことは、もっと後に知ることになる。
つい最後まで見てしまい、『七人の侍』のTシャツが当たるクイズに必要なキーワードもわかったので、ホームページから応募してしまう。
東京のお盆は7月だそうで、今年は母の新盆に当たるため、母が所属していた老人会の皆さんが、線香を上げにきてくださる。簡素ではありますが、お盆の飾りつけをしておいて良かった。
午後、初台の某芸能プロ事務所までクルマで出かける。タレント管理の帳簿は、リコーのワープロ専用機に搭載されていた「マイツール」というソフトで作られていたのだが、さすが、この機種もソフトもサポートがなくなり、しかたがないのでパソコンにデータを移行中なのだが、Excelの使い方がまるでわからないらしい。しかたがないので事務所に出かけ、見本の書類を見ながら説明を受けて、Excelのテンプレートを作らされることになる。その場で作っているゆとりはないので、家に持ち帰っての作業になったが、業務内容が定型化していないため、まず先に定型化の作業から始めないといけない。思ったより面倒そう……。
帰宅後はExcelのフォーマット作り……のはずが居眠り。
いま就職・転職の情報誌や広告を見ていると、事務職の条件欄には必ず「ワード、エクセル必須」と書いてある。この年齢で転職なんてできるのかどうか、まるで自信はないが、せめて「ワード」や「エクセル」くらいは使えるようにしておきたいもの……と、いちおう「マイクロソフト・オフィス」はインストールしてあるのだが、日本語で文章を書く身としては、「ワード」なんて使いたくないのが本音。もともと英文ワープロだったものを日本語対応にしているのだが、縦書きや文字数×行数といったレイアウトも面倒でしかたがないからだ。そこで日本語ワープロを使う必要があるときは、「一太郎」に頼ることになる。
とはいえ表計算ソフトとなると、「ロータス1-2-3」も見当たらなくなったいま、「エクセル」に頼るしかない。しかも「ワード」は嫌いでも「エクセル」は、けっこう気に入っていて、小説のプロット作りにも使ったりしている。とりわけ便利なのが架空戦記などで年表を作るとき。新しい項目を追加しても、年月日でソートさせれば、すぐに並べ替えが完了するし、セルには、原稿のテキストファイルや画像、ホームページまでリンクさせることができる。
あ、今回は、こんなことが目的で「エクセル」を使うのではなかった。リコーのマイツールという統合ソフトが搭載されたワープロで作成されていた某芸能プロのタレント管理台帳を「エクセル」に移行することになり、そのフォーマットを作らねばならないのだ。使う人たちが、最小限の入力ですむよう入力制限をつけたり、「IF」やら「AND」やら「OR」やら「YEAR」やらの関数を使いまくり、頭がウニウニになってしまった。
とりあえず基本の1ページができたところで、今日はダウン。こんなんで転職できるのだろうか?
今日も「エクセル」でタレント管理用のワークシート作り。夕方、クルマでプールに出かけ水泳800メートル、ウォーキング500メートル。帰途、ファミレスに寄り、ここでノートパソコンを使って「エクセル」のワークシートを完成させる。はっと気づいたらファミレスには3時間もいた。
背中の筋肉痛で午前中に目が覚めてしまう。昨日の水泳のせいだ。背中にトクホンを貼ってもらい、また少し居眠り。
午後、京都から見えた来客と喫茶店で打ち合わせ。お住まいが滋賀県の甲賀なんだそうで、忍者の話で盛り上がる。打ち合わせ後、練馬に移動し、買い物&古書店めぐり。バスで高円寺に移動し、ここでも古書店めぐり。ふだん立ち寄らない古書店に何だか呼ばれているような気がして入ってみると、ふと視線を向けた書棚の上に、埃まみれになって『値段の明治・大正・昭和風俗史』(朝日新聞社)の4冊セットが。最初の2冊だけ持っているのだが、残りの2冊がなくて古書店に出かけるたびチェックしていた本だった。バラ売りのもあったが、そちらは1冊4,500円。4冊セットは埃をかぶっているせいか4冊で6,000円。迷わず4冊セットを購入。
気分がいいので馴染みの飲み屋に寄ってビール。電車のあるうちに帰宅し、即座にパタンキュー。
■今日とどいた本
『追憶の猫』(太田忠司/実業之日本社ジョイ・ノベルス/2003年7月刊/819円+税)......名古屋の女性探偵、藤森涼子を主人公にしたシリーズ最新刊(短編集)。こちらの年齢のせいもあってか、太田さんのシリーズの中では、いちばん安心して読める。もっと大人向けも書いてほしいのだが、本格系ミステリーの読者は、やはり若い人が多いんだろうなあ……。
最近、運動が水泳中心になっているせいか、どうも膝の調子が悪い。歩く機会が減っているせいだろう……というわけで、監禁されていた小学生4人が発見されたというニュースの続報を気にしつつ、夕方から早足の徒歩でフィットネスクラブに出かけ、水泳800メートルに加え、ウォーキングをいつもの倍の1,000メートルに増やす。そのうち500メートルは膝痛対策用で、水の中をノッシノッシ。ウォーキングをするときは、「ズズズズ……」と「ゴジラ」の主題曲を頭の中で奏でながら歩いている。こうすると自分が海中を進むゴジラになった気分になってペースが上がるのだ。
帰途、コンビニに寄って缶ビールと枝豆を購入。帰宅して枝豆をつまみにビール。ああ、これでプールで消費したカロリーが消える……。
午後、打ち合わせで神保町のS学館まで出かける。編集者が来てくれるとのことだったが、古書店めぐりをしたかったのと、久々に「元祖・冷やし中華」を食べたかったのとで、こちらから出向くことにさせていただいた。
昼食を抜いて西武池袋線、地下鉄有楽町線、同新宿線を乗り継ぎ、早めに神保町に着いたところで、すずらん通りの揚子江菜館へ。この中華料理店が日本で初めて冷やし中華なるものを始めたことになっていると思っていたのだが、最近、仙台の中華料理店が、「われこそは元祖」と言っているらしい。あちらは昭和12年だそうだが、揚子江菜館は明治の終わりからとの説も。で、揚子江菜館の入口に立つと、あじゃま、「元祖・冷やし中華」と手書きされた紙がペタリと貼ってある。やはり元祖問題を意識したものらしい。
店内は混んでいてトイレのドアの前に置かれた2人がけの小さなテーブルに案内される。トイレの出入りする人が気になる場所だが、中華料理店というのは、こんなもんだよなあ……と、あっさりあきらめて運ばれてきた「五目冷やし中華」を食べる。あれれ、こんなに麺がパサパサだっけ? ここで最後に冷やし中華を食べたのは15年くらい前で、美味かったという記憶しかないのだが……。でも味は、よくある冷やし中華。五目の名前のとおり具は多い。前歯が仮歯のため、麺を食べるのが大変なのだが、このせいで味にも影響があるのかも。お値段は1,400円+消費税でありました。
S学館の会議室で、秋からスタートする仕事の打ち合わせをすませたあとは、古書店、新刊書店の巡回。最近、何かと気ぜわしく、書店に出かける時間もとれないため、必要な資料はAmazon.co.jpやネットの古書店で買うことが多いのだが、新しいアイデアやネタを思いつくのは、書店に並ぶ本を見ているときが圧倒的に多い。新刊書、古書をあれこれ買い込むが、腰の負担にならないデイパックに入る範囲にとどめておく。
帰路は御茶の水まで歩いて地下鉄丸ノ内線&西武池袋線で。最寄り駅に着くと外は雨。面倒になったので居酒屋に飛び込み、生ビールを飲みながら買ってきた本を読む。ところが最初に開いた『昭和史発掘・幻の特務機関「ヤマ」』(新潮新書)で引っかかる。「密偵・盗聴・傍受・暗殺――初めてベールを脱いだ最強のスパイ組織」と帯には書かれているが、「ヤマ」について書かれた本は、これが最初ではないはずだ。帯のコピーには、こう書かれていても、本文では、過去に「ヤマ」を紹介した本について触れられているのではないかと思ったが、どうやらそうではないらしい。参考資料にも、この手の本では定番の資料となっている「ヤマ」についても紹介されていた本の名前が記されていない。
気になって帰宅後、書棚の奥から、かつて「ヤマ」について書かれた本を引っ張り出す。この本にも「ヤマ」のことは書かれているし、吉田茂の別荘に書生として住み込んだ「ヤマ」のスパイのことも書かれている。この元スパイの手記が一昨年になって『私は吉田茂のスパイだった』(東輝次・著/保阪正康・編集)という題名で出版されており、『昭和史発掘・幻の特務機関「ヤマ」』でも、この本のことは紹介されているのだが、「ヤマ」そのものに関する情報は多くない。題名に偽りありのような感がぬぐえないのは、30年以上前に、「ヤマ」についても書かれた本を読んでいるからだろうか。
『昭和史発掘・幻の特務機関「ヤマ」』(斎藤充功/新潮新書/2003年7月刊/680円+税)......「ヤマ」の前知識がなければ面白かったんだろうけれど、なまじ前知識があったばかりに、吉田茂邸に対するスパイ活動についても、あえて避けて通ったようにも感じられ、ちょっと不満の残る内容ではあった。
『深海のパイロット――六五〇〇mの海底に何を見たか』(藤崎慎吾・田代省三・藤岡換太郎/光文社新書/2003年7月刊/850円+税)......深海が舞台になる作品も予定しているので、その資料。
『サンディエゴの十二時間』(マイクル・クライトン/浅倉久志・訳/ハヤカワ文庫/1993年初版/485円+税)......未読のクライトン作品を見つけたので……。
『戦闘機「隼」」―昭和の名機その栄光と悲劇』(碇義朗/光人社NF文庫/2003年7月刊/657円+税)......ググ……新刊だと思って買ってきたら奥付に「新装版」の文字が……。目次だけでは思い出せなかったけど、本文を読んだら、ありゃま、やっぱり、これ、旧版を読んでるよ。でも書棚に見当たらないからいいか……。
『「IT用語」に強くなる本』(高川敏雄/PHP文庫/2001年1月刊/514円+税)......ちょいと資料に。
『爆発の臨界』(田中光二/祥伝社・ノンノベル/1974年9月刊/600円)......古書店で100円で購入。ぼくにとっての田中光二は、『幻覚の地平線』でもなく『大滅亡(ダイオフ)』でもなく、この『爆発の臨界』だった。そして『大いなる逃亡』『白熱』……と20代だったぼくのココロを奮い立たせてくれた。SF系にも『我が赴くは蒼き大地』など好きな作品があるのだが、でもやはり「男の塩」たる冒険小説がいい。自作小説の中では一番気に入っている『灼熱の走路』というレース小説は、いちど挫折した男の復活物語だが、かつて熱中した田中作品を意識しながら書いた作品でもあるのだ。というわけで29年前に新刊で読み、その後、角川文庫版でも読み、この小説を原作にした東宝映画『東京湾炎上』まで見てしまった作品だが、古書店の店頭で見つけたとたん、懐かしさにかられて反射的に購入。
その他……古書店でドッサリ買い込んだが、未整理なので省略。
身内が経営する初台の芸能プロまで、エクセルで作成したタレント管理用と現金出納帳のファイルを持って出かける。ここでエクセルの使い方をコーチ。コピー&ペーストや罫線の引き方、簡単なセルの足し算、引き算のやり方をコーチ。
その後、クルマで新宿まで出かけ、ヨドバシカメラでデジカメとCD-RW購入の手伝い。アメックスのクレジットカードで買い物した人には1万円につき1個プレゼントをくれるとのことで、そそくさと総合案内カウンターに行き、デイパックを2つゲット。1個はコーチ料のかわりにもらうことにする。
新宿3丁目の寿司屋で夕食をとり、再び初台の事務所に戻って、こんどはデジカメの使い方のコーチ。ビュアーのソフトもインストールして、USBケーブル経由でデジカメの画像ファイルを吸い込めるようにする。
油断していたら、あっというまに午後9時。クルマで裏道を抜けながら帰宅したら40分ほどで到着し、F1イギリスGPの予選に間に合う。
バリチェッロがポールポジションを獲得したのを確認し、少し早めに寝ようかと思っていたら、留守中に漫画家の川島れいこさんから電話があったと家族からの伝言。遅くてもいいので電話が欲しいとのことだったので、電話してみると、いま話題の倒産した出版社から流出した漫画原稿が、漫画専門の古書店で売られていた事件に関連して結成された「漫画原稿を守る会」という会のホームページを立ち上げたのだが、パソコンやブラウザによっては、うまくページが見られないとの報告があったのだそうで、なんとかならないかとのSOS。電話で話している間に、ホームページを丸ごとダウンロードするソフトGetHTMLを使って川島さんのサイトの中身を全てパソコンに取り込む。
彼女のサイトについては、共通の友人の女性マンガ家からも「うまく表示できない……」というSOSの電話があったが、IBMのHomepage Builderで、自分のパソコンの画面設定を前提とした「どこでも配置」というレイアウト方法を使っているのが原因だということはわかっていたので、長電話が終わった後、とりあえず問題になりそうなページから修正を加えていく。
「どこでも配置」というのは、一般的なホームページでは、あまり使われていない「レイヤー」の命令を多様し、画面の幅までピクセル単位でカッチリと指定しているため、指定された幅に足りないパソコンの画面では、横にもスクロールしないと必要な箇所がクリックできなくなったりする。このガチガチのタグを削除し、TABLEタグで置き換えていくのだが、途中、思わぬ問題を発見したりして、朝までかかっても半分も進まず。取りあえず仮眠をとる。
3時間の睡眠で飛び起き、終日、川島れいこさんのホームページと「漫画原稿を守る会」公式ホームページのファイル修正をシコシコ。ファイル作りに熱中していたら、フジテレビ721からライブで放映されていたF1イギリスGPのスタートを見逃してしまった。予選が日本時間午後10時からだったので、決勝も同じだろうと思っていたら、日本時間午後9時にスタートしてやがんの。クソ! レースは、あちこちで抜きつ抜かれつがあり、久々に面白いグランプリとなった。優勝はバリチェッロ。
午後11時45分からフジテレビの地上波でF1イギリスGPをスタートから見直し、その後、テレビ朝日でゴルフの全英オープンを見ていたら、午前1時から見るつもりだった「ヒストリーチャンネル」の「戦闘するデザイン(ロッキードP‐38「ライトニング」の特集)」を見のがしてしまった。いちど見ているのだが、ビデオで録画したかったのだ。そのままテレビ朝日にチャンネルを合わせ、横目で世界水泳を見ながら「漫画原稿を守る会」ホームページのファイル修正。いつのまにか座椅子にもたれて眠っていた。目が覚めたとき、布団に移動。