表紙へもどる

■ 06年06月上旬の日記

01日 02日 03日 04日 05日 06日 07日 08日 09日 10日

06月01日(木)▼打ち合わせ時刻を勘違い

 新しくマンガの仕事をすることになった某出版社の編集者と打ち合わせをすることになっていたのだが、午後3時半からのつもりが2時半だったことが、すでに待ち合わせ場所に着いていた先方から電話がかかってきて判明。まだ時間があるからシャワーを浴びてから……と思っていたが、そんなヒマはなくなり、あわてて着替えだけして、駅前の珈琲店まで自転車を走らせる。最近、こういうポカが多いなあ……。すみませんでした。
 2時間ほどの打ち合わせのあと、所沢駅前の「くすのきホール」8Fで3か月に一度開催されている「さいのくに古本市」へ。午後8時まで開いているのが嬉しい。古書で入手できるかも……と期待していた本は見つからなかったが、それでも腰が痛くなる寸前まで本を買い込み、レジへ。気がついたら2時間も古本市の会場を歩きまわっていたことになる。
 エレベーターで1Fに降り、ここでも開いている古本の台をチラチラと覗いていると、いつもは素通りする一角から、何やら私を呼ぶ声がしたような……気が。チラと、その声がしたような台に目を向けると、な、なんと、先日、ネットの検索で、新刊でもダメ、古書でも見つからず、しかたなしに早稲田大学中央図書館で借り出した箱入りの歴史関連の全集が、なんと、1冊525円で売っている。全巻そろいではなかったけれど、この安値、たぶん、再編集されて文庫で売られていることと無関係ではなさそうだ。でも、こちらが必要だったのは、文庫になっていない作品が入っている巻である。しかも、その巻も売られていた。
 腰が限界だったので、その巻を含め2冊だけ買ったが(あとは文庫で間に合うので)、2冊で1,100円は安い。ちなみに、ここで買ったのは、『三田村鳶魚全集』(全17巻/中央公論社)のうちの2巻でありました。

 くすのきホールを出て所沢駅東口の書店に立ち寄り、ここで古書市で見つけられなかった本の別版を購入。買いたかったのは『罪と罰』(ドストエフスキー/岩波文庫)の中村白葉訳版。いま出ている岩波文庫版は元ジャイアンツ投手……ではなくロシア文学者の江川卓氏訳のもので、これでは、ちょっと都合が悪い部分もある。それで旧版を……と思ったが、残念ながら発見には至らず、江川版を買うことにしたというわけ。その理由は、いずれまた。
『罪と罰』全3巻を買っていたら、なんと、そこで、同じ古本市のレジ袋を下げた見たことのある男性が。つい先日も深夜バスの車内で会ったばかりのモータースポーツ歴史家(ヒストリアン)のH氏である。昨年は、こちらがインディ500のテレビ解説をH氏に押しつけるかたちになり、今年はH氏が編集長をつとめる「日本の名レース100選」の仕事で多忙とのことで、ぼくがテレビ解説にカムバックしたが、以前は、一緒にCARTのテレビ解説をやっていたこともある。
 というわけでH氏とハンバーガーショップでコーヒーなんぞを飲むことに。そこで国内レースの昔話をしていたら、「あ、その話、おもしろいから、次の号のコラムに書いて」ということになって、いつのまにか原稿を引き受けることに……。まあ、これも何かの縁でしょうから、喜んで引き受けさせていただくことになりました。
 午後10時過ぎに帰宅し、それから読書開始。明日は早起きしないといけないのに、結局、寝たのは午前7時。『罪と罰』が面白いのがいけないのだ。

■今日、買った本


『罪と罰〈上〉岩波文庫』『罪と罰〈上〉岩波文庫』(ドストエフスキー/江川卓・訳/岩波文庫/1999年11月刊/798円)........ちょいとワケありで購入。うまくいけば大学の卒論にもできるかも……?

『罪と罰〈中〉岩波文庫』『罪と罰〈中〉岩波文庫』(ドストエフスキー/江川卓・訳/岩波文庫/1999年12月刊/798円)

『罪と罰〈下〉岩波文庫』『罪と罰〈下〉岩波文庫』(ドストエフスキー/江川卓・訳/岩波文庫/2000年2月刊/798円)


06月02日(金)▼「ナポレオンとヴェルサイユ展」と出版記念パーティー

 正午前に起床し、カミサンと連れ立って両国の江戸東京博物館で開催中の「ナポレオンとヴェルサイユ展」へ。大学で「フランス文化論」を受講しているのだが、その参考になれば……と出かけることにしたもの。
 ヴェルサイユ宮殿には2回行ったことがあり、いちどはカミサンとも一緒だったため同伴で出かけることにしたのだが、まずは到着後、江戸東京博物館内の和食レストランで食事。でも、お昼は、そばかうどんだけ。とろろそば950円なりを食べたけれど、なんだかオヤツを食べているようだった。
「ナポレオンとヴェルサイユ展」は、けっこう混んでいて、見てまわるのにも時間がかかる。通常は、混んでいると途中でイヤになって駆け足になるのだが、今回は、ちょうど授業でフランス革命とナポレオンのあたりを受講したばかりだったし、関連の資料にも目をとおしていたこともあって、ナポレオンの経歴に沿って、じっくりと絵画やヴェルサイユの調度を見てしまった。
 おかげで会場を出ると、もう午後4時。このあと白金台の松岡美術館にまわって「エコール・ド・パリ展」を見るつもりだったが、こちらは午後5時で閉館。最終入館時刻も午後4時半で、とても間に合いそうもない。ルーブル美術館は週に2回、午後9時45分まで開いているが、日本の美術館にも見習ってほしいなあ。最近、金曜日だけ午後8時くらいまで開いている博物館や美術館が増えてはきたけれど。

 というわけで松岡美術館は断念し、総武線で代々木へ。カミサンとはここで分かれ、こちらは、ひとりで渋谷へ。渋谷に行くのは、午後7時からBUNKAMURA内のレストランで開かれるファンタジー作家ひかわ玲子さんの出版記念パーティーに出席するため。
 時間が余ったので、ユニクロでバッグの買い物などしたあと、コーヒーショップで『罪と罰』を読む……が、ふと気がつくと、本を持ったまま居眠りしていた。時間にして15分くらいだろうか。けっこうヘトヘトだったので、15分でも眠れたおかげでスッキリ。
 パーティーは大盛況で、SF関係者にファンタジー関係者がギッシリ。主役の、ひかわさんも可愛らしかった。お土産に、このパーティーのもう一方の主役である『アーサー王宮廷物語』全3巻までいただいて、なんだかパーティー費用が安上がりであった。
 明日は早起きしないといけないので、さっさと帰って寝ればいいものを、たぶん帰宅すると、また読書かパソコンで寝られなくなると思い、寄り道して、さらにアルコールを補給。吉祥寺から深夜バスで帰るつもりが、電車が遅れて最終バスを逃し、どうせタクシーになるんだったら……と、吉祥寺で、さらにもう1軒寄って、アルコールを補給してから帰宅。でも、酩酊状態にありながらも、パソコンの前に坐るわたしであった。

■今日、いただいた本


『キャメロットの鷹―アーサー王宮廷物語〈1〉アーサー王宮廷物語』『キャメロットの鷹―アーサー王宮廷物語〈1〉アーサー王宮廷物語』(ひかわ玲子/筑摩書房/2006年2月刊/1,680円)........ひかわさんのパーティーでいただいたもの。この方面で書きたいものがあるので、ちょっと勉強してみます。ひかわさんには、一段落したところで、少女マンガについても語ってほしい気がするぞ。

『聖杯の王―アーサー王宮廷物語〈2〉アーサー王宮廷物語』『聖杯の王―アーサー王宮廷物語〈2〉アーサー王宮廷物語』(ひかわ玲子/筑摩書房/2006年3月刊/1,680円)

『最後の戦い―アーサー王宮廷物語〈3〉アーサー王宮廷物語』『最後の戦い―アーサー王宮廷物語〈3〉アーサー王宮廷物語』(ひかわ玲子/筑摩書房/2006年4月刊/1,680円)


06月03日(土)▼スクーリングなのだ

 結局、寝たのは午前4時。8時には飛び起きて、まずシャワーを浴びる。なんだか毛穴から酒の匂いが噴き出しているような感じがしたもので。あわてて着替えをすませ、自転車で家を飛び出す。今日は早稲田大学eスクールで受講している「インストラクショナル・デザイン実験調査法」のスクーリングである。授業は午後からなのだが、まだパソコンやネットが苦手な学友もおり、授業で使うExcelや因子分析について、学生同士の自主講習会を開催することに。学生といってもプログラマーやSE、コンピューター関連資格試験のインストラクターまでいるので、マンツーマンで教えられるような状態。パソコンが使える端末室を借りて、午前中は初級Excel講座と統計学の復習を兼ねて、ぼくは分散の計算法などを担当。しかし、昨年、大学に入学する前は、実のことろ「Σ」の意味もわからず、「統計学の授業はどうなるんだろう……?」と不安におののいていたぼくが、Excelを使った分散の計算法を教えているのだから、大した成長ぶりである。
 学食での昼食後は、プロのコンピューター・インストラクターの女性に因子分析の計算方法をお願いする。さすがに先生をしているだけあって、説明が的確でウマイ。ホントにeスクールには、いろんな人たちがいるなあ。

 自主講習会のあとは「インストラクショナル・デザイン実験調査法」のスクーリング授業。ケータイメールを使った実験をしたあと、その実験についての討議と発表。こんな授業は高校生のとき以来だから37年ぶりくらい? いまになって、もっとマジメに勉強しておけば良かったと思うが、でも、まだ遅くはないぞ、きっと。なにもわからなかった「Σ」の意味がわかったし、対数の計算だってできるようになったんだから。
 授業のあとは懇親会。さらに小手指駅前の居酒屋で二次会までやって、おひらき。帰宅したのは午前零時すぎ。最近、やはり受講している教育関連科目の参考にと思って、毎週、見るようになったNHK教育テレビ「わくわく授業」の再放送を見始めるが、途中でダウン。

06月04日(日)▼よく寝た

 8時間の睡眠で起床。食事をして大学の課題を1本こなすが、また眠気に襲われダウン。疲れがたまっていたらしい。夕方、午後6時からNHK教育テレビ「わくわく授業」を見る。いま、一番たのしみにしているテレビ番組だ。
 今日は、ネットの古書検索で、めでたく『罪と罰』(中村白葉・翻訳版)がヒット。それも戦前の初訳に近いもの。この訳者は、改訳に改訳をかさねていたそうだが、できれば1950年以前のものが欲しかったのだ。もちろん即座に発注した。でも、すでに読みはじめている江川卓氏翻訳版も、言葉が下町のべらんめえ調で、それがサントペテルスブルグの猥雑な雰囲気をつたえていて、おもしろく読める。また、こちらの目的であるドストエフスキーの構成についても、よくわかる。そちらの意味でも興味津々。

06月05日(月)▼必死に授業

 いよいよ仕事も詰まってきたため,大学の授業も必死に前倒し。今日は途中3時間ほどの仮眠をとっただけで、9科目受講している教科のうち8科目を受講。確認テストなどもこなしていく。残り1科目も火曜日の朝までには完了。ただいま受講している科目は、以下のとおり。
・インストラクショナル・デザイン実験調査研究法
・フランス文化論
・教育心理学
・教師学概論
・教授学習過程論
・感覚情報処理論
・遠隔教育論
・マルチメディア
・情報社会学
 レポートの季節になってきて、毎週ひいひいしています。

06月06日(火)▼マンガのネームのために筋肉痛

筋肉痛…… i-revoゲームに掲載される『ゲームセンターあらし』のマンガのネームに取りかかっているのだが、今回のテーマは「スペースインベーダー」。あの「ナゴヤ撃ち」などを再現しようとしているのに、プレイの順番が思い出せない。いや、やり方は憶えているのに、身体がついていないのである。変にリキんでプレイしていたら、いつのまにか全身筋肉痛。とくに両上腕部が痛い。湿布薬のお世話になる。

06月07日(水)▼ネーム完了

 4ページのネームに2日ちかくかかる。ネタを多く突っ込もうとするとページが足りなくなって、削って削って削って……の作業になるため。午後に、なんとか送信すると、すぐにOKの返事。受けたようでよかった。本番原稿は日曜日から。
 さらに夕方まで、12日に発売になる『新・仮面ライダー』に、せっせとサイン。さらに、書店展示用の色紙を10枚描く。午後7時、これを宅配便の営業所に持ち込むが、タッチの差で営業終了。泣く泣く帰宅し編集者に連絡をとると、明日の朝イチで宅配便が集荷に来るよう手配してくれるとのこと。速達便なら、その日のうちに着くらしい。明日、クルマで届けようと思っていただけに助かる。
 さらに朝までかかって、『新・仮面ライダー』の書店用ポップを2枚描く。

06月08日(木)▼教育実習に来た先輩に取材

 朝、宅配便が集荷に来るまで起きていたせいで、起床は午後3時すぎ。夕刻、近隣の高校で教育実習をはじめた早稲田大学eスクールの先輩(年下)が、通学生の早大大学院生と一緒に、こちらの最寄り駅へ。息抜きに食事でも……と誘っていたもの。
 夕食は、武蔵関「にはち」で、更級そばの大盛り。しゃきっとして、うまい。
 食後は、コーヒー店でアイスコーヒー。2人から教育実習の様子などを取材。さらに大学院生からは、早稲田大学所沢キャンパスの授業のこと、先生方のことなどを聞き出す。今後の科目選択の参考にするため。通学生の学生は、やはり、生の情報をたくさん持っている。

06月09日(金)▼パソコンお助け隊、出動

 明日が締切のレポートは、PDFでの提出を義務づけられているが、そのPDFづくりで困っている学友数名(いずれも女性)からSOSが入る。フリーソフトを紹介したり、使えないで困っているというソースネクストのソフトをダウンロード購入して使用法を確認したり。自分のレポートは、まるで手つかず。

■今日、とどいた本
岩波文庫版『罪と罰』旧版『罪と罰』(ドストエフスキー/中村白葉・訳/岩波文庫/1936〜1939年刊/?円)........岩波文庫の新版(江川卓・訳)と比較するために購入。初版は昭和3年だから1928年……かな? 増刷のたびに改訳されていたらしいが、ちょうど欲しかったあたりの版が届いた。購入先は、北九州のふるほん文庫屋さん
『誰も教えてくれなかった因子分析―数式が絶対に出てこない因子分析入門』『誰も教えてくれなかった因子分析―数式が絶対に出てこない因子分析入門』(松尾太加志&中村知靖/北大路書房/2002年5月刊/2,625円)........大学の授業でいちどトライしたけれど、合っているのかどうか自信がなかったため……。この本をパラパラと読むと、どうやら大丈夫だったみたい。


06月10日(土)▼新入生歓迎コンパ

 レポートがヤバい。早起きして必死にレポート書き。夕方から大学の新入生歓迎コンパが戸山キャンパスであるため、ノートパソコンを持って電車の車内でレポートを書きながら移動。
 新歓コンパは学生食堂を借りてのもの。2時間は近所のカラオケ。居酒屋の3次会まですませたあと、最終電車がなくなって帰宅できなくなった学友を伴って帰宅。学友が寝たあと、F1イギリスGPの予選をフジテレビの地上波で見はじめるが、途中で眠ってしまい、誰がポールポジションを獲得したかわからず。 


日記一覧に戻る