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■ 05年11月下旬の日記

21日 22日 23日 24日 25日 26日 27日 28日 29日 30日

11月21日(月)▼月曜日は授業の日

 またもや午前4時からパソコンの前に座って大学の授業数科目を受講。いちど寝て、午後に起床した後も、ひたすら授業を受け、残りは1科目に。今週はレポートが数科目あるので大変なのだ。
 午前零時を過ぎてから届いていた架空戦記のゲラに取りかかる。

11月22日(火)▼ゲラの日

 ちょっと気分転換に……と自転車で西武新宿線の駅前まで出かけ、喫茶店でゲラ。ノートパソコンも持っていかなかったので、ゲラに集中できて仕事がはかどる。届いていた残りのゲラもやってしまい、暗くなってから帰宅。
 夕食後は、来週が締切の「プログラミングII」の課題に取りかかる。Javaで画面に四角を描くプログラムだが、クラスやらオブジェクトやらの概念をつかむのがむずかしい。いや、なんとなくはわかって、それなりにプログラムも動いたりするんだけれど、でも、オブジェクトやクラスの概念を人に説明できるかというと、そちらはまるでダメ。つまり理解できていないことになる。この概念、教材でもしつこく説明されているし、参考にしている初心者向けの本にも書かれているのだけれど、実にわかりにくい。ここを突破できれば、『マンガでわかるJava入門』という本も書けそうなんだけどなあ……。
 そう、意図的に前知識を入れずにJavaを学んでいるのは、単位を取ることよりも、素人ベースからの体験をもとにしたJavaの入門書を書いてみたいから。わかっている人が書いている本は、わからない人が何に困っているのか理解できていないため、かゆいところに手が届くような説明ができないのだと思う。Javaに関する本は山のように出ているが、そんな本が読めないプログラマー志望者も多いはず。入口の第一歩となる基礎以前の入門書があってもいいはずだ。そう、『こんにちはマイコン』みたいな……。

11月23日(水)▼秋葉原メイド・カフェ探索ツアー

 Javaのプログラミングに熱中していて、寝たのは午前10時。午後2時に起床して、あわてて秋葉原に向かう。早稲田大学のeスクールと通学制のオタク系学生と待ち合わせ、秋葉原を探索することになっていたからだ。
秋葉原「ロケット」にて。手にしているのは、ここで販売されている『コミック版ハム入門』(CQ出版社)。  まずは、ともに22歳の若い男女学生(でも先輩)とともに、昔ながらの電気系秋葉原をご案内。秋葉原ビギナーの現役女子大生に、秋葉原のあれこれを紹介するのが、秋葉歴ン十年の私の役割である。ひとりで行くときには、必ず立ち寄るジャンク屋、パーツ屋、秋月通商系の店は避け、まずは、いまや秋葉原でも1軒だけになってしまったアマチュア無線専門店のロケットへ。アマチュア無線がどういうものであるかを、書籍コーナーに並んでいた拙著を手にとって説明したのだが、この『コミック版ハム問題集』、初版が1985年4月で、2回の改訂を経て、いまだ現役続行中(最新版は今年の夏に増刷)。ありがたや。
 次は、プロバイダービジネスを企業したばかりの22歳のeスクール生も一緒だったので、サーバーのことなら……と、ぷらっとホームへ。ここでは、最近のサーバーの動向を、年下のeスクール生にレクチャーしてもらう。
 さらにガンダムオタクの女子大生も合流し、お約束のラジオ会館でフィギュアの店を覗いていたら、外には夕闇が。さて、これからが本日のメインイベント――メイド・カフェ巡りなのだ!
秋葉原のコスプレ居酒屋にて。隣は現役女子大生。プライバシー保護のためモザイクをかけました。 サーバーよりもメイド・カフェの方が詳しい若きアントレプレナーの案内で、秋葉原からちょっと歩いた人気店に出かけたが、ここが満席で入れない。そこでコスプレ居酒屋に変更し、ここでビールで喉を潤す。はあ、秋葉原を歩きまわって脚が痛い状態だったので、ビールが旨い。アニメのキャラの格好をした女性がビールやらつまみを運んでくれるのだが、でも、店内のつくりなどは、お金をかけていないのがありあり。これならいつでも撤退できそうだ。
 軽く飲食した後で、近所のメイド・カフェに立ち寄る。「ご主人さま、お帰りなさいませ」のお約束のご挨拶。ここも店内のつくりは簡素で、いつでも撤退できそうな雰囲気。実際、ブームは、もう終わっている感じ。途中、チラシを配っていたメイド・カフェは、ジュエリー販売なんかもセットになっていたりして、なんだかボッタクられそう。そもそも、こんなオッサンが出かけるようでは、やっぱり、もうおしまいにちがいない。
 それにしても、昔、ノーパン喫茶第1号店が西武池袋線の東長崎駅ちかくにできたときは、アシスタントを連れて(ひとりでは恥ずかしいから)即座に出かけたのに、最近、野次馬根性に錆が出たのか、腰が重くなっている。もう少し行動的になろう……と反省しつつ帰宅したのであった。それにしても疲れた。たぶん1万歩以上は歩いている。

11月24日(木)▼ゲラ渡しとレポート

 午前11時に駅前のコーヒーショップで架空戦記のゲラを渡すことになっていたのに、ハッと目が覚めると午前11時。大あわてで着替えして、クルマで駅前まで。10分遅れで到着したけれど、さすがに心臓バクバクでした。
 コーヒーを飲みながら有楽出版社のM編集長にゲラを渡し、次の締切を設定される。冬休みを利用して書くことにしよう。というわけで久々の架空戦記の新刊『碧雲の艦隊――影武者戦艦「大和」』(仮題)は、12月中旬(たぶん)発売です。
 帰宅後は「統計学II」のレポートに取りかかる。ちょっと不安なので、さらに「統計学」の参考書をアマゾンで購入。「認知心理学」のBBSで担当教員の先生が教えてくれたピカソ関連の本(洋書)もアメリカのアマゾンに注文。「認知心理学」は、映画やマンガの表現に重なる部分が多く、興味津々で授業を受けているところなのだ。

11月25日(金)▼統計学と格闘

 午前中に起床し、「統計学II」のビデオを何度も見なおし、買ってあった参考書も開いて必死にレポートに取り組む。「Word」の数式機能を使ってレポートを書いているのだが、手書きにすればよかったかも……。深夜、残り1問でダウン。つづきは、また明日。

■最近いただいた本、買った本

本『カーの復讐』(二階堂黎人/講談社/2005年11月刊/2,100円)........二階堂さんからの頂きもの。いつもありがとうございます。懐かしいポプラ社の江戸川乱歩シリーズみたいな造本で、しかも総ルビつき。読み始めれば一気読みできそう。レポートが終わったら読ませていただきます。

『統計学演習』(村上正康, 安田正実/培風館/1989年1月刊/1995円)........当サイトを経由して、どなたかが、この本を購入されていた。たぶん大学の学友ではないかと思うが、こちらもレポートの参考のために購入してみることに。授業の課題などは、解答が掲載されないことが多く、参考書類では、例題の解き方の例を示したものが少なくて、長年、数学から離れていた身には、実に厳しい。欲しいのは、解き方が詳細に解説されている問題集なのであります。

11月26日(土)▼ジョギングに課題レポートにヒイヒイ

 明日は身内の引っ越しの手伝いをしないといけないので、月曜日が締切の大学の課題類は、今日中に片づけてしまおうと午前中からパソコンの前に貼りつき、「統計学II」のレポート作り。ブランチもパソコンの前でカップヌードル。
 Wordを使って数式も書き込んでいるのだけれど、これがけっこう面倒で時間がかかる。√を使った計算などは、もちろんExcelを使う。といっても足し算用の「SUM」以外の関数は、いっさい使用せず。平均も「AVERAGE関数」を使えば簡単なことがわかっているが、「=SUM(A1:A10)/10」なんて具合に計算式を打ち込んでいる。分散や偏差値も、このように計算式を打ち込むことで、その意味が理解できるから。人に説明するときも、「平均との差の2乗の総和」みたいな感じで言葉でも説明できるから。関数を使ってしまうと、計算式の内容がブラックボックスになってしまうので、その意味がわからなくなりがちだ。関数を使うのは、何をしているのか、その意味がわかってからでいい。でも、「組み合わせ」の計算式などの検算には関数を使うこともある。
 ……なんてことをつづけているうちに、あっというまに窓の外には夕闇が。「体育実技II」のジョギングもやらなくてはいけない……というわけで、トレーニングウェアに着替えて徒歩10分ほどの公園まで走り、そこで、また走る。ただし、指定されているピーク時の40〜50%の心拍数に運動強度を保つには、徒歩に毛の生えたような速度でないとダメ。ちょこまかと小走り程度に走ったおかげか、今回の課題「10分間走×2本」も無事に走り終えることができた。
 そもそも走ったことなんて、高校卒業以来なかったことで、「本当に走れるのかいな?」と自分でも半信半疑になりつつ選択した授業だったが、とりあえずは走ることができてホッ。5年前、健康診断で高脂血症の診断をくだされた頃は、歩くのだってフウフウしていて、駅まで自転車に乗っても、途中の上り坂でよろめいていたのに、いまは駅まで歩くのも当たり前。自転車もスイスイである。煙草をやめ、歩くことを習慣づけたせいで心肺機能は良くなっているのかも……。ただし、脈搏は、あっというまに上がるので、年齢のことも考え、ほどほどにしておこう。
 帰宅後、「体育学II」のジョギングレポートをまとめて送信し、「統計学II」のレポートを再開。夕食もパソコンの前でオニギリ。深夜、「統計学II」のレポートを送信し、「情報社会及び情報倫理」のBBS書き込みもすませ、「認知心理学」の課題レポート2本のために参考書を読みはじめる。この授業、映画やマンガにも関連したことが出てくることもあって、最近、ますます面白くなっている。マンガや小説の表現技法を考えるうえでも役立つことが多い。結局、明け方まで読書。

11月27日(日)▼池袋で落語

 今日は身内の引っ越しの手伝いをするはずだったのだが、昼前に起床すると、引っ越し業者が予定より早くやってきて、もう新居への荷物の運び込みも完了したとのこと。あれま、今日は終日、引っ越しを手伝う予定で、大学のレポート類も昨日のうちにすませたのに。とりあえず残っていた小物だけクルマで新居に運び込み、1時間ほどで作業を終了。
「かるかや」店頭。クリックすると大きな写真が表示されます。
「かるかや」の「きつねうどん」。クリックすると大きな写真が表示されます。
(写真をクリックすると拡大写真が表示されます)
 ポカンと時間が空いてしまったので、これを幸いと池袋へ。今日は、馴染みの落語家・鈴々舎わか馬さんが出演する落語会が池袋演芸場であるからだ。最近、法事やら授業やら仕事やらのせいで落語を聴きに行くこともできず、ちょっと欲求不満状態だったので、これを幸い、えいっと出かけることにしたもの。
 小腹が空いていたので、天気もいいし……ということで、西武デパート屋上に出かけ、「かるかや」でうどんを食べる。素朴だが腰のある麺で、うまい。
 うどんを食べた後、西口の池袋演芸場に向かったら、午後5時だと思っていた開演時間は午後6時半。またポッカリと時間が空いてしまったため、演芸場2Fにある喫茶店で「認知心理学」の本を読みつつ課題の実験。
 時間になったので演芸場へ。学割が使えるかな……と期待していたのだが、大人と学生の料金が同じだった。残念。落語の演目などは、一緒に落語を聴いた方のこちらのBlogで。歌武蔵さんの『母恋くらげ』は、柳家喬太郎さん作の新作だが、ナンセンス度というかシュール度というか海の生き物の形態模写というか……は、やはり本家の方が一枚上かも……。クジラやトドが出てきてもいいような……。波間でクジラがザブーン、トドがトドーン、歌武蔵がザブトーン……なんて?
 落語の後は地元にもどり、駅前の居酒屋で生ビールを飲みながら、また「認知心理学」のための実験。目を閉じて、周囲の物音や会話に聴き耳を立てている客は、気持ち悪いかも。途中で焼酎のお湯割りに切り替え、ほんわかと温まったところで帰宅し、そのまま風呂にも入らずパタンキュー。完全なるジョギング疲れだ。

11月28日(月)▼課題を追いつめろ!

 昨夜は、酔いにまかせて早めにバタンキュー。午前中に起床したが、「認知心理学」と「プログラミングII」の課題のことばかり考えていたおかげで、切り替わっていた大学の授業の受講を夜まで忘れていた。なんとなく気分が日曜日だったせいだ。しかも今夜8時には、「英語」のスピーキングがあるではないか。夕方ちかくなってから、あわてて準備にとりかかる。
 今回の課題は、大学院生30人を前に、自分の職歴や仕事の魅力について語るというもの。無理に作った内容にしてもしかたがないので、マンガ家を志望した動機や、マンガ家になってからの経歴などを話すことに。
 午後8時、アメリカ人チューターから電話がかかってきて、スピーキングの課題がスタート。「ハロー、ワン・ツー! ジス・イズ・マイク・テスト……」なんてジョークから始めたら、ちゃんと笑ってくれてホッ。ついでに「レディス・アンド・ジェントルメン、スタート・ユア・エンジンズ!」とやったら、これもワハハハ。前回、オートレーシング・ジャンキーであることを告白してあったせいだ。
 スピーチの途中で、質問が挟まり、用意していたのとは異なる方向に話題が転じてしまう。ヒエッと一瞬あせったが、なんとか対応できた。15分ほどの会話のあと、1時間も経たないうちに講評が届いたが、突然、話題を変えるのも、臨機応変に対応できるかどうかのテストだったらしい。現在、受講している英語のレベルはTOEICに換算して600点台レベルのはずだが、スピーキングの課題は毎回満点で、ライティングもほぼ満点。レベルが低かった春学期の方が、得点は低かったんだけれどなあ……。
 英語の課題終了後、「認知心理学」の課題レポートに取りかかる。「ギブソンの唱える『見るシステム』に対応した『聴くシステム』について」文章を書くもので、文章も短文でいいのだが、あれこれ考えたり調べたりすることが多く、結局、1ヶ月ちかく引きずってしまっていた。それでも何とか目鼻がついたので、一気に書きあげることにしたが、ギブソンの唱えるシステムというよりも、すがやみつるの自説といった方がいいかもしれない。
 ところで今日、突然、『マンガでわかる小説入門』のAmazonでの順位が急上昇。発売直後には最高で168位まで行ったが、1ヶ月以上が過ぎた最近は、2,000位台〜3万位台くらいを1日のうちに激しく上下する展開がつづいていた。ところが今日、夕方になってひょいとチェックしてみたら、なんと、111位という過去最高順位に。その後、下がりはじめた……と思ったら、29日の未明には102位まで上がる。ついに待望の2桁に……と思ったが、残念ながら、そうはならずでありました。
 この日、産経新聞の読書欄で採りあげられたそうで、さらには切込隊長という方の人気ブログでも、この本のことを採りあげてくださっていたらしい。そのような複合条件がかさなったせいだろうが、ありがとうございます。おかげで「小説作法」「文学理論 作法」のジャンルでは、どちらも1位になることができました。これを快挙といわずして、なんといおう。

11月29日(火)▼新聞の取材

 本日は、A新聞文化部の方が拙宅まで取材に見える。『マンガでわかる小説入門』の著者を読書欄で紹介してくださるらしい。仕事部屋で写真も撮られる。
 取材後は、遅れていた大学の授業と課題をビシバシと片づけていく。

11月30日(水)▼授業と課題に専念

 次の仕事も迫っているため、授業と課題を前倒しにして、今日もビシバシ。終日、パソコンの前にすわり、食事も運んでもらって授業と課題を片づけていく。全科目を受講し、小テストも片づけ、残るは「プログラミングII」の中間レポートだけ。コツコツと作ってきたJavaのプログラムは、すでに動いているのだが、見よう見まねで作っただけで、ちょっと理解できていないところがあり、その部分を教科書と参考書でチェック中。


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