表紙へもどる

■ 04年12月中旬の日記

11日 12日 13日 14日 15日 16日 17日 18日 19日 20日

12月11日(土)▼豊田さんちのキムチ・パーティー

 昼前に起き、メールの返事などを書いたあと、読みかけの『Alex Zanardi: My Story』を持ってバスで吉祥寺へ。バスの車内で『Alex Zanardi: My Story』を読みつづける。全368ページのうち、ようやく192ページまで到達。ザナルディは、F1での不本意なシーズンを過ごし、1年の浪人生活の後、1996年、アメリカに渡ってCARTに参戦。最終戦のラグナセカで、最終ラップのコークスクリューで、ダートにタイヤを落としながらトップのブライアン・ハータを抜き、勝利をおさめたことで、チームとの契約交渉にも変化が……。チップ・ガナッシ(チームオーナー)のレース中の監督ぶりや、ザナルディとの契約交渉の実状も紹介されていて、実に興味深い。
 時間があったら新宿にまわってジュード・ロウ主演の『スカイキャプテン』という映画を見ようと思っていたのだが、本を読むのを優先して映画は後まわしに。
家庭で作る極上キムチ―キムチ19品とキムチ&薬念料理  吉祥寺に着いたあとは、ロンロン地下の啓文堂書店で本を数冊買い、南口駅前の「ほさか」へ。更科と田舎そばの二色そばを食べてから井の頭線で下北沢へ。SF作家で島根県立大学教授でもある豊田有恒さんのお宅で開かれる年末恒例のキムチ・パーティーに出席するため。
 駅から商店街を進んでいくと、途中で高齋正さんとバッタリ。もちろん目的地は同じ。どうやら同じ電車に乗ってきたらしい。ちなみに高齋さんと豊田さんは、幼稚園のときからの同級生。しかも同じSF作家になったというのだから、これまた珍しい関係である。
 豊田邸では、最近、ここでしか会わなくなった懐かしい人たちと近況を伝え合ったり。遅れて田中光二さんが娘さん同伴でやってきたが、ぼくの顔を見るなり、「老けたねえ」。それはお互いさまです。
「いま、新宿で『スカイキャプテン』を見てきたんだけど、あなた必見の映画だよ、あれ」と田中さん。自分でもそう思っていたんです。でも、そういわれると、ますます見たくなるなあ。来週でおしまいなので、早めに見にいかないと……。
 いつのまにか別室では、マンガ家とり・みきさんたちがギターをかき鳴らして中津川フォーク・ジャンボリー状態に。リクエストされた曲が何でも弾けて唄えるのは凄い。
 午後11時過ぎ、高齋さんが早めに引きあげたので、こちらは小説家・磐紀一郎さんと高齋さんの次男とともにタクシーで帰宅……の予定が、途中で全員が高円寺で途中下車。馴染みの店で寝酒を飲んでから、あらためてタクシーで帰宅。タクシーの車内は、お土産にいただいた豊田夫人手づくりのキムチの匂いでプンプン。今年は、お手製の薬念(ヤンニョム)までいただいてしまった。豊田印の本格的キムチは、あまりに美味しくて、毎年、この季節は、食事がすすみ、体重が増える原因となる。少し用心しながら食べることにしよう。
(写真は、豊田久子さん著作のキムチの本)

12月12日(日)▼エレキギターでデンデケデケデケ

SWING GIRLS オリジナル・サウンドトラック
 午前9時に起きたが、ううう、毛穴からキムチの匂いが吹き出しているような気がする。これから数日は、この匂いとつき合うことになるのだ。
 午前10時、スウィングガールズのライブチケットの一般販売開始。ネットの販売は数分で売切れ、電話もまるでつながらず、15分ほどで断念。あとでスウィングガールズ公式サイトの掲示板を見ると、キョードー東京では遅くなっても買うことができた人がいるらしい。もっともステージがよく見えない席とか。しかたないので1月4日に放映されるテレビを楽しみにしよう。
 午後、Amazon.co.jpから注文してあった本とCDが到着。CDは『SWING GIRLS オリジナル・サウンドトラック』。音楽とはずっと無縁の生活で、よく考えたら、これが生まれて初めて買った音楽CDだった。
 映画『スウィングガールズ』で流れた曲の数々が収録されているのだが、スウィングガールズが演奏した曲は、CDだけで聴くと、さすがにヘタ。CDだけを単独で買ったジャズ好きは怒るかもしれない。でも、映画を見たあとで聴くと、映画のシーンが思い出されてニンマリ。
 CDの内容をMP3プレイヤーで聴けるようにと、RealPlayerで吸い出し、MP3ファイルに変換。これをMP3プレイヤーにコピーしたのだが、うまく全曲がコピーされない。プレイヤーのファームウェアに不具合でもあるのではないか……とメーカーのサイトを見たら、新しいファームウェアがアップされている。これをダウンロードして転送するはずが、手順を間違えて、MP3プレイヤーをフォーマットしてしまう。しかも、パソコンにあるはずの転送用のソフトがない。ああっ、思い出した! Windows XPのSP2で不具合があったとき、元に戻そうと「システムの復元」をしたのだが、MP3プレイヤーのソフトをインストールする前まで戻って復元したため、ソフトが消えてしまったのだ。
 再インストールしようと思ったら専用ソフトが入っていたはずのCDとマニュアルが入ったプレイヤーの箱がない。カミサンがどこかに片づけてしまったのだが、カミサンは留守。と、そこに今度はエレキギターが到着したためMP3プレイヤーの対策は後まわしに。
 エレキギターは、安いだけあって、やはり安い作りかも。アンプはハムが出るし。でもデジタルチューナーがついているおかげでチューニングも簡単。とりあえず音階とコードは、まだ憶えていたけれど、ベンチャーズの「パイプライン」などは、まるで弾けない。憶えているのはデケデケデケ……のとこだけだ。
 今日は、オモチャが届いたおかげで、仕事はしないで休養日になってしまった。

12月13日(月)▼パチスロ初体験&『スカイキャプテン』

 遊んでばかりいるわけにもいかないので、風邪も治りかけてきたので、西武池袋線の最寄り駅前で徒歩で出かけ、掻き揚げそばを食べたあと、喫茶店で資料を読みながらノート取り。夕刻、池袋&高田馬場経由で西武新宿まで行き、コマ劇場前のグランドオデオン座に『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』を見に行くつもりだったのだが、やっていないではないか。あれれ……と思って窓口で訊ねると、朝と昼間の回の2回だけしかやっていないという。新宿文化シネマなら終日やっているといわれ、最初からあちらに行けばよかったとカックン。伊勢丹前の新宿文化シネマまで歩いていたら、そちらのスタート時刻に間に合いそうもないため、午後7時10分からの最終回を見ることにして、余った時間を有効活用しようと、コマ劇場前のパチスロの店に飛び込み、生まれて初めてパチスロにトライ。
 機械式のスロットマシンなら、昔、さんざん、このあたりで遊んでいたけれど、最近のボーナスがついたりする派手なのは未体験。いろいとワケありでパチンコやパチスロを体験する必要があり、とりあえず30分だけ……と思って飛び込み、人気の高い『北斗の拳』の列に座る。よくわからないまま1,000円、2,000円とコインを注ぎ込み、これでおしまいにしようと購入した3,000円目のコインで、突然、マシンの周囲の電飾がピカピカ。効果音まで「アチョー」なんて声になってきたりで、ワケがわからないままボタンを押していると、うろたえているのを見かねたのか、背後の台を使っていた若い人が、「上のモニターを見てやらないとダメですよ」と声をかけてくれる。あ、上のモニターに出てくる敵のオデコに数字が書いてあったりするが、この順番にボタンを押せばいいのか。しかも「右」「左」といった声も聞こえてくる。どうやらワタシはボーナス状態にあったらしい。
 実は、昨日、Amazon.co.jpから届いた本の中には、パチスロ『北斗の拳』の攻略本も何冊か入っていたのだが、パラパラと見ただけでは、まるで意味がわからず、時間がとれたときに、一緒に買った攻略DVDを見てみようと思っていたのだが、そんな状態だったので、知識ゼロでの挑戦となったのであった。
 とりあえず画面と音声の指示に従ってボタンを押していると、コインがジャラジャラ飛び出してくる。しかもひっきりなしに……。ひええ、受け皿があふれる……と思ったところでボーナス状態が終了。書店にも行きたかったので、箱にコインを入れて立ち去ろうとすると、また背後の若者が、「まだ残ってますよ」とマシンのボタンを押してくれた。するとマシン内部に溜まっていたコインがジャラジャラ。「どうもすみません。生まれて初めてスロットやったもので」と、お礼をいってコインを箱に入れて立ち去ろうとしたら、「ちょっと待って」といって、箱からコインを1枚つまみ出し、スロットに入れてレバーを入れてくれる。まだスロットに残っているのが、あって、こうしないと使い切った状態にならないというのだ。これはハズレになったが、実に親切な若者で、大変助かりました。一瞬、お礼にコインを置いてこようか……と考えたが、すぐに却下。生まれて初めてのスロットで勝った(たぶん)記念にしようと思ったからである。それはさておき、コマ劇場前のモナミ会館で親切にしていただいた若い方、ありがとうございました。あなたが優しく面倒みてくれたのは、あの『ゲームセンターあらし』の作者です(笑)。
 換金用の景品に交換してもらい、換金所で現金に。7,000円をもらい、なんだか得した気分。15分で4,000円の儲けでは、それも当然か。こんなビギナーズラックから中毒症状になる人が多いんだろうなあ。以前はパチンコもよくやっていたが、換金が当たり前になってからは行かなくなった。煙草に交換したいのに、煙草は5個までなんて制限がつく店が増えたからだ。生まれて初めて競輪をやったときも、1,000円が7,000円になったが、この程度のそこそこの儲けでよしとしているから、中毒にもならないのだろう(パチンコで生活していた時代もあるのだが……)。
 携帯電話でカミサンに電話をかけ、自慢してから三越デパート上のジュンク堂書店へ。専門書類を捜すときは、紀伊國屋よりも落ち着いて捜すことができるのがいい。数冊の資料になりそうな本を購入し、薬局でのど飴を買って新宿文化シネマへ。客席は一列だけ、スクリーンも小さな狭い小屋で『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』を見る。
 一昨日、SF作家の田中光二さんに、「あなたが見なきゃいけない映画だ」といわれたが、まさしくその通り。昔の少年マンガのような匂いがプンプンで、ストーリー展開も、『ゲームセンターあらし』の100ページ読み切りのよう。あるいは『サイボーグ009』の「地底王国編」といったところか……。作りようによっては『インディ・ジョーンズ』にもなれたような気がするのだが、ちょっと惜しい。でも、こんな映像を作ってしまうのが凄いなあ。日本でも、太平洋戦争直前に、ゴジラが日本に上陸し、戦艦「大和」や零戦が迎撃する……といった映画ができそうな気も。あ、新しいタイプの架空戦記にもなるかも。企画書を出してみよう。
 映画の後は、高円寺に途中下車し、飲み屋のホームページ作りの相談に乗ったあと、深夜バスで帰宅。

12月14日(火)▼日記のライタビリティとゴールデンカップス

 昼前に起床し、購読している読売新聞の朝刊を開くと、日記を書くことについての記事に、早稲田大学人間科学部人間情報科学科の向後千春先生が登場されている(同記事については、向後先生ご自身もはてなダイアリー上の日記で言及されている
 今回、早稲田大学人間科学部のeスクールを受験するに当たっては、大学のサイトだけでなく、参考になりそうなサイトをチェックしていいたが、最も参考になったのが、この向後先生のサイト。進学校を卒業したものの大学生活の経験はなく、大学の授業がどんなものか想像もできなくて、かなりの不安を抱えていたのだが、向後先生のサイトには、授業で使う教材から、これまで先生のゼミに参加した学生さんたちの卒論の抄録までもが掲載されていて、たいへん参考になった。向後先生のサイト(メインのサイトは、このサイトと同じレンタルサーバーに置かれている)を隅から隅まで読み、さらに9月に早稲田大学で開催されたオープンキャンパスで、現在、学生として受講している方たちのの話を聞き、なんとかついていけるのでは……と希望を持つことができた。

 ……で、日記のことだが、読売新聞の記事で向後先生が勧めていたのが「ブログ」の利用。向後先生も「はてなダイアリー」をお使いとのことで、ぼくもMovableTypeをインストールして使ってみようかと思ったのだが、結局、従来の方式を貫いている。
 この日記は、使い慣れた「秀丸エディター」で日記の本文を書き、バッチファイルとBASICで作成した専用ソフトで自動的にHTMLファイルに変換したものを「NextFTP」でアップロードするところまでを自動化している。BASICの専用プログラムを組んだのは5年ほど前だが、ホームページで日記を書きはじめて満9年が過ぎた。長続きの秘訣は、自作のHTML変換ソフトのおかげもあるが、なんといっても使い慣れたエディターで本文を書ける点が大きい。
 大手プロバイダーや、「はてな」のようなコンテンツプロバイダーが「Blog」を無料か格安の値段で提供しているが、日記の本文は、ブラウザーで絶続した画面で書き込むことになる。
 ところが、この方法だと、使い慣れたダイヤモンドカーソルやショートカットキーが使えないため、文章を書くのに強いストレスを感じてしまうのだ。DOS時代からワープロやエディターに親しんでいたショートカットは、Windows用のエディターでも、カスタマイズによって使えるようになっている。キーボードだけで範囲指定からコピー&ペースト、カット&ペースト、カーソル移動、ページ移動、漢字変換といった操作が、主にコントロールキーとの組み合わせによるキーボード操作だけでできるため、マウスを触る必要もない。当然、キー入力も早くなる。
 こんな便利さに慣れていると、ブラウザーを使った文章の執筆は、非常にツライものになる。逆にいえば、毎日のように長い日記を書けるのも、慣れてストレスを感じないエディターを使っているがためなのだ。
 パソコンを使った文章の執筆では、「読みやすい」という意味で「リーダビリティ(Readability)」に注意するよう教えられるが、「ライタビリティ(Writability)」(書きやすさ)が、もっと考慮されてもいいのではなかろうか? 文章執筆用のワープロソフトやエディターを使い慣れていると、ブラウザーで文章を書くのは、苦痛以外の何ものでもない。ちなみに、当サイトの「Booklog」では、秀丸エディターで書いた文章をMovableTypeに貼りつける方法で、本の紹介ページを作っている。

 ……ふと考えたら、この日記をスタートさせた当初は、ようやく「Netscape Ver.1」が登場した頃で、ぼくはWindows 3.1で「Mosaic」を使っていた。それも英語用で、日本語フォントを認識させるのに一苦労。しかも改行が自動認識されず、ワープロの文書ファイルみたいに、1行の文字数を決めて改行し、行末に<BR>をつける方法で改行した。
 画像はFAX専用機からFAXモデムに送り、パソコンで受信したものを画像編集ソフトで加工した。トップページの背景に使われている「ゲームセンターあらし」の絵は、そんな方法で取り込まれたものだ。工夫次第で、どうにもなるということだ。

 ……というようなことを考えたあと、自転車で区役所の出張所に出かけ、住民票があることの確認をしてもらう。もちろん大学の入学手続きに必要なため。このような書類に慣れないため、2字削除、3字追加されて、なんとか終了。
 その足で、西武新宿線の最寄り駅に向かい、自転車置き場に自転車を置いて、電車で西武新宿へ。昨日、映画『スカイキャプテン』を見たばかりだが、今日は、夏目房之介さん絶賛の『ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム』を観る。実は、昨日、どちらを観るか迷ったのだが、結局、田中光二さんご推薦の『スカイキャプテン』にしたのでありました。

『ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム』は、館内がガラガラ。前半は、横浜・本牧の元不良、当時の音楽関係者(含むGS関係者、ビートタケシ、矢野顕子)の証言で綴ったドキュメント。ここで、いかにカップスが横浜の本物志向の不良だったかが語られ、後半は、再結成されたカップスのライブ映像。ディブ平尾は、赤塚不二夫先生に目つきがそっくりになってきているアル中で、ルイズルイス加部はレゲエのオジサンに見えたし、エディ藩は大仁田厚と間違えた。でも、皆さん、50歳をとっくに過ぎているのに、歌も演奏も、60年代後半から70年代前半にかけてのGS時代より、ずっといい。
 カップスのメンバーは、大半が60歳に手の届く年代のはずなのに、いまだに不良をつづけていて、なんだか心の中がホクホク。帰途、黒澤楽器でエレキギター用のピックを購入して帰宅したのであった。

12月15日(水)▼大学の入学手続き

 正午過ぎに起床し、打ち合わせの日時変更を求めるメールに返事を出したりした後、銀行、郵便局をまわり、大学入学手続きに必要な振込や書類の送付をおこなう。このような事務処理が一番苦手なため、どこかでミスしているんじゃないかと不安が……。
 銀行の待ち時間のあいだも『Alex Zanardi: My Story』を読みつづけ、帰宅後も、さらにつづきを電子辞書を引きながら読む。ザナルディは1997年チャンピオンになり、1998年シーズンに突入。速いザナルディに対し、他のドライバーから不平、不満も噴出。しかし、チームメイトのジミー・バッサーと、最大のライバルとなるグレッグ・ムーアだけはザナルディの味方をしてくれた……というようなところまで来ました。これから1998年シーズンがスタート。
 深夜、風呂に入った後は、先日、新宿のジュンク堂で購入した『5時間でTOEICテスト650点』(小池直己/宝島社/2000年9月刊/735円)をパラパラと読む。ただイディオム(慣用句、熟語)を丸暗記するためだけの本で、解説も少ないため、まるで役に立たない(ついていけない)。TOEIC本にしては値段が安かったので、つい手を伸ばしたが、無駄なことをしたようだ。先にアマゾンで読者の書評をチェックしておけばよかった。

12月16日(木)▼仕事部屋の掃除

 今日は少し仕事部屋のレイアウトを変更。明日、テレビの取材が来るのだが、カメラ2台で同時に収録するため、少しスペースを作る必要が生じたため。
 ホコリまみれになってプリンターを載せてあったキャスターなどを移動し、カミサンに掃除機をかけてもらう。
 夕方からはクルマで寝室の照明器具を買い出しに。もう20年以上も使っている蛍光灯の照明器具が点滅を繰り返すようになって、寝床で本も読めなくなったため。その他もろもろの買い物もすませて帰宅後は、新企画のための資料読み。

 ……と、ここまでは調子が良かったのだが、せっかく回線を光ケーブルの「TEPCOひかり」(100Mbps)にしたのに、先月までの「JCOM東京」(30Mbps)よりも体感的にスピードが出ていない感じで、あちこちのスピードテストで計測してみると、確かに10Mbpsも出ていない。いくらベストエフォートとはいえ、これでは光ケーブルにした甲斐がない。そこでMTUなどの調整をしてみると、20Mbpsくらいまでスピードアップ。これなら大きなビデオの画像もOKだろうと、試しにアダルトなビデオ画像をダウンロードし、再生してみたら、一瞬、おかしな挙動を示し、パソコンがハングアップ。
 いやな予感がしたので再起動したパソコンをウィルス検知ソフトで調べてみると、やっぱりありました。ウィルスというよりもJavaを使ったスパイウェア系だけれど。幸いなことに、このスパイウェアが利用していた弱点は、とうに対策ずみだったので被害はなし。
 ついでに「Internet Explorer」もメンテナンスしていたら、あっというまに深夜。明日はテレビの取材が来るので、今日は早めに寝ることにします。

12月17日(金)▼テレビの取材とスパイウェア

 午前11時すぎからスカパーのフジテレビ721(有料チャンネル)で放映されている「ゲームセンターCX」の取材。同番組の進行役で、お笑いグループ「よゐこ」の有野晋哉さんが、テレビクルーとともに我が家に来て、仕事部屋でインタビュー。放映は来年の1月とか。
 明け方まで本を読んでいて、睡眠不足になっていたせいか、風邪がぶり返し、テレビクルーが引きあげたあとは、横になってウトウト。
 夜になって、さらに風邪が悪化し、起きたり居眠りしたりを繰り返していると、友人の女性から、パソコンがおかしくなったとのSOS電話。Internet Explorerを開いたときに表示されるホームページが、どこかの検索エンジンのような英語だらけのページになってしまい、オプションで変更しても直らないという。
 症状からして、どうやらスパイウェアにでもやられたらしい。メールで表示されるページのURLを送ってもらうと、案の定、オンラインカジノやバイアグラなどへのリンクを集めたアダルト系検索エンジンのサイト。旦那か息子が怪しいサイトにアクセスしたせいでしょう。こちらも昨日、怪しいサイトにアクセスして、みごとにスパイウェアをもらってしまったけれど、こちらが怪しいサイトに接続するのは、技術的な興味からである(ホントか?)。
「Spybot」や「Ad-aware」を使えば、その原因となっているスパイウェアを削除できるのだが、ソフトをダウンロードして実行する……といったことをしたことがなく、自信がないとのことで、こちらの風邪が治ったところでスパイウェア退治に出かけることになった。
 風邪で悪寒までしてきたので、風呂には入らず、厚手のセーターを着込んで寝る。

12月18日(土)▼風邪、なおらず

 今回の風邪は長い。もう、イヤになる。終日、読書しつつグダラグダラ。
 先日、こちらが携帯電話をFOMAに変更したのに合わせ、カミサンも初めて自分用の携帯電話(FOMA)を買ったのだが、友人から写真付きのメールが届くのに、こちらからは送れないといって頭を悩ませている。相手がボーダフォンの少し古い機種であるせいらしい。
 それならと、画像も掲載できる携帯用日記ページを作ってやろうとPerlでCGIプログラムを組みはじめるが、携帯電話からの画像投稿方法で悩む。画像を添付したメールを専用アドレスで受信し、それをCGIから読み込んで、HTMLとして吐き出す方式がいいかな……と参考になりそうなCGIを捜すと、同じ方法を使った携帯用掲示板や日記が見つかる。これらをダウンロードして試してみた結果、「nicky!」というCGIを使うことに。
 携帯電話から投稿した写真と日記を読み込み、編集できるCGIも使えるようにしたのだが、カミサンは、そんな面倒なことまでしたくないという。チェッ! しかたがないので、自分で使うことにしよう。

12月19日(日)▼パソコンのメンテナンス

 一昨日の夜、パソコンがスパイウェアにやられた女性の友人宅まで出張メンテ。まず、怪しいサイトをホームページに書き換えられてしまうという症状は、Ad-awareでチェックすると、これが原因と思えるスパイウェアが、その他の48個ものスパイウェアに混じってヒット。これを削除して、無事、ホームページの変更も可能になった。旦那か息子が怪しいサイトでも見たときにもらったのでは……と疑ったのだが、どうやら当人が、掲示板に掲載されていたスパムメッセージを踏んで怪しいサイトに飛んでしまったのが原因らしい。旦那と息子には濡れ衣をかぶせたことになる。どうもすみません。
 削除しようとするとエラーが出るという動画のファイルも、Windows XPをセーフモードで起動することで、なんとか削除できた。ウィルスのチェックもしたが、こちらは問題なし。
 Windows関連のトラブルについて、あれこれ質問されることが多いのだが、とりあえず「Windows FAQ―ウィンドウズ処方箋」をチェックされることをオススメします。たぶん似た症状についての質問と回答が掲載されていると思うので。
 帰宅途中、最寄り駅構内のカフェでカプチーノを飲みながら電子辞書を引き引き『Alex Zanardi: My Story』を読む。CARTで2年連続でチャンピオンを獲得した大成功の1998年を終え、翌1999年はF1にもどってウイリアムズに乗るが、散々な年だったせいか、この不幸なF1カムバックに関する記述は、たったの11ページ。そしてザナルディは再びCARTにもどる……。

12月20日(月)▼『ハウルの動く城』で居眠り

 午前中に起床し、企画書用の資料を読んだあと、午後、家族で『ハウルの動く城』を観に出かける。クルマで近所のシネコンに出かけたのだが、ここでは2つのスクリーンを使い、デジタル版とフィルム版を1時間ごとに上映。デジタルの回を狙っていったのだが、平日の昼間とあってか、館内の観客は20人もいない。大ヒットしているはずなんだけどなあ……。
 風邪薬を飲んで出かけたせいか、それとも館内の暖房のせいか、上映開始からそれほど経たないうつに意識喪失。10分ほど眠っていたらしい。それを抜きにしても、どうも物語が腑に落ちない。「え、ここで終わりなの?」と唖然……。最後に「おわり」と出たが、「つづく」でも不思議でない終わり方。最近のスタジオ・ジブリのアニメは、中途半端に終わってしまったのを「哲学的」という言葉で粉飾しているようなところがあるような気も……。確かに映像的には美しいし、凄い……と感心するところばかりなのだが、物語性においては、いかにもハリウッド的でもあるのだが、脚本の段階でしっかりと物語が完結しているピクサーの作品のほうが、やっぱり好きだなあ……。
 物語が理解できなかったので、帰りにバーミヤンで食事をした後、郊外型書店に寄って、原作の『魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城』を購入。とりあえず同じようにストーリーが理解できなかった家族が先に読むことになる。
 ストーリーは判らなかったが、声優としてのキムタクは予想外に良かった! ということでは家族の意見が一致。


日記一覧に戻る