表紙へもどる

■ 04年11月下旬の日記

21日 22日 23日 24日 25日 26日 27日 28日 29日 30日

11月21日(日)▼おでんと「スウィングガールズ」

 睡眠4時間で起床。友人の女性マンガ家からメールについてきた添付ファイルが開けないとSOSの電話。そのメールを転送してもらって内容を確認。Excelのファイルだったが拡張子のつけかたがまずかったせいで、自動的に開けなかったらしい。OSかメールソフトのセキュリティの設定でも関係しているのかもしれない。とりあえず、こちらでファイル名を変更し、返信メールに添付して送ったところ、無事に開けたとのこと。
 その後、TEPCOひかりの工事が来て、わが家も100MbpsのFTTHに。何の問題もなくルーター経由で接続できた。でも、フルスペックのスピードは、とても出そうにない感じ……。
 工事の途中、スカイスポーツで全日本GT選手権レースの最終戦を見ていたが、マカオGPよりも、こっちの方が面白いかも。ただ、人気があるはずのGTレースも、なんだか観客動員が悪くなっているように見えたのは、気のせい?
 工事のあとは、マカオGPの決勝も見ないで、カミサンと新宿へ。外出していた娘たちと新宿駅前で合流し、お多幸・新宿店で、おでん。娘たちが、本格的なおでんを食べたいと言い出したため、ならば、とりあえず代表的な店で……ということになったのだが、一緒に来た長女の友人も含め、アルコールを飲むのは小生だけ。こちらが生ビールを飲んでいる間に家族どもは、おでんをおかずに茶飯やお茶漬けを食べ、ご馳走さま。おでん屋に来たという雰囲気がない。あわただしく食事を終え、家族は、それぞれの用事をすますためバラバラに。こちらはカミサンの買い物につき合ったあと、時間があったので、新宿スカラに飛び込み、映画『スウィングガールズ』を見る。
 一昨日も「笑の大学」を見たばかりだったが、夫婦の一方が50歳オーバーだと、2人で2,000円で映画が見られるので、これを利用したというワケ。
「スウィングガールズ」は、登場人物が多く、主人公らしい主人公もいるようないないような……の群衆ドラマだが、ワハハと笑える楽しい映画。ぼくの好みでは『笑の大学』よりもポイントは上。おでんを食べながら生ビールを中ジョッキ2杯も飲んでいて、途中で寝ちゃうんじゃないかな……と心配していたけれど、そんな心配はまるでなし。「え、もう終わり?」というくらいに短く感じた映画でありました。こんなノリでオヤジバンド映画でもできないかな……。

11月22日(月)▼ネームができない……

 4ページのマンガのネームに四苦八苦。ネーム作りには問題はないのだが、これが今の読者に受けるのかどうか、それが不安で修正してばかり。気分を変えて吉祥寺に出かけ、はなまるうどんで、かけ小&コロッケ。代金は210円なり。
 食後、喫茶店でネーム。とりあえず入れてはみたが、あとで、また確認しよう。
 ネームのあと、古書店で高齋正さんが翻訳した『カラツィオラ自伝』(R・カラツィオラ著/二玄社/1969年刊)を発見。すでに1冊持っていて、拙著『旭日のGP』の参考資料にもさせていただいたのだが、今日発見したのは美本で、しかも700円だったため、すぐさま購入。
 さらにユザワヤ地下の啓文堂に出かけ、資料や勉強用の本を数冊買い込んだあと、ユザワヤの文具売場で2005年用の手帳を購入。Palmも持っているのだが、来年は、細かいスケジュールが増えそうで、しかも、たぶんパッと予定を見る必要も生じそうなことから、見開きで1ヶ月の予定が見られるアナログな手帳に頼ることにしたもの。手帳に書き込むことで予定を記憶にとどめよう……という魂胆でもあるのだが。

11月23日(火)▼ノートパソコンが不調……

 昼前に起きてメールの返事など。雑誌の取材1件、テレビのインタビュー1件の日程調整など。午後、自転車で高齋正さんのお宅に行き、元ニフティサーブ「オートレーシング・フォーラム」の仲間が集う忘年会会場の地図をポスティング。今日はお留守とのことだったので。
 帰途、ファミレスに寄り、ネーム用紙に書いてあったマンガのネームをノートパソコンのPageMaker 6.5Jに打ち込んでいたら、どうもパソコンの動きが重く、不調。壊れたら怖いので、途中で切り上げ、書店に寄って資料や勉強用の本を買ってから帰宅。
 Windows XPを再びSP2にしてみたが、これもやはり不調なため、思いきって快調だった2ヶ月以上前の状態でシステムを復元。Internet Explorerの調子ももどって、めでたし。といっても、インストールしたり復元したりで、肝心のネームが……。
 購入した書籍についてはBlogで。

11月24日(水)▼ネームと水泳と……

 そういえば昨日は、NHK−BS2で映画『写楽』を見てしまった。これまで何度かテレビで放映されていたはずだが、いつも見逃してばかりで、今回が初鑑賞。事前知識が全然なかったのだが、皆川博子さんの『写楽』が原作だった。
 こちらは写楽についての事前知識があったし、原作も読んでいたしで、この映画の写楽についての設定が、1期、2期、3期の絵の違いの理由なども含めてきっちりと押さえられているところも判ったのだが、事前知識のない人たちが見たとき、どんなところを面白がれたのだろう? 歌舞伎役者をふんだんに使ったりで、実に贅沢な映画だったが、写楽自体が映画にするには難しい題材だったのではなかろうか……。
 それでも歌舞伎の芝居小屋や吉原の様子を映像で見られるのは、イメージを掴むうえでも実にありがたい。
 ……というわけで、今日は、パソコンでネームを打ち、これをPageMakerに流し込みつつコマ割り。夕方からはプールに出かけ、水泳800メートル、ウォーキング500メートル。
 帰宅後は、これから描くマンガの中で使うBASICのプログラムを打ち込み。プログラムはローン返済額を求めるもの。「返済総額=元金×(1+利率)^年数」の公式を使ったものだが、なんとか無事動いてくれた。

11月25日(木)▼ネームとプログラムの直し

 午後に起床し、クルマを点検に出すためディーラーに届ける。点検の間、ちかくのファミレスでマンガのネームにラフの下絵を入れる。
 点検がすんだクルマを受け取って帰宅し、ネーム用紙をスキャンしてメールで編集者に送信。返事がすぐに来て、ちょびっと修正。その部分を直してスキャンしようと思ったら、スキャナーを接続してあるデスクトップPCが不調。スキャンディスクとデフラグをかけて、なんとか動くようになる。スキャンディスクとデフラグの間に、マンガで使うBASICのプログラムをゲームに変更。120行くらいあったのだが、ミススペルは3箇所ほどで、無事に動いてくれる。
 スキャンした修正ネームとプログラムのファイルを送信して、本日の目先の仕事は終了。12月から一気に取りかかる単行本の準備のため、資料となる本を読む。

11月26日(金)▼眠気をこらえて水泳

 明け方、風呂に入った後、バーボンのロックをなめながら、このところ日課にしている『Alex Zanardi: My Story』を読んでいたら、いつのまにか午前8時。あわてて布団に潜ったのだが、正午前には起きてしまった。
 起床と同時に打ち合わせや取材の連絡メール。明日から怒濤の打ち合わせ、取材、そして忘年会週間がスタート。どこで仕事をしたらいいんだ?
 昨夜、マンガの修正ネームを送った編集者から返事が来ないため、その空き時間を使って、まずは会計士さんのところから送られてきた会社の決算書類のチェック。これをカミサンが税務署に届けて、とりあえず苦手な事務処理がひとつ終了。
 つづいてチョッピリBlogのお勉強。この日記のページからトラックバックの送受信ができるようにならないか……と考えているのだが、受信のほうはCGIを組む必要がありそうで、そこがちょっと面倒だなあ……。
 夕方になっても編集者から返事が来ないので、フィットネスクラブに出かけて水泳800メートル、ウォーキング500メートルのいつものメニュー。以前は、これだけのメニューをこなすのに1時間半くらいかかっていたが、最近は、身体が順応してきたのか1時間もかからずに終了する。その分、体重も減らなくなってきた。
 帰宅すると月刊誌からマンガ連載の依頼状がFAXで届いていた。うーん……短いページならやってもいいかなあ……。いま取りかかっているマンガのネームのOKメールも届いていたので、ただちに原稿用紙に枠線をプリント(PageMakerでコマ割りやネームをやっているので、そのまま厚手の模造紙にプリントアウトし、これをマンガの原稿用紙にしている)。下絵を入れたところで本日は終業。『Alex Zanardi: My Story』を読みながら寝酒します。

11月27日(土)▼オートレーシング・フォーラム同窓会

 昼前に起床し、起き抜けにネットで「スウィングガールズ」コンサートのチケット申し込み。抽選なのだが競争率は高そう。
 軽い食事をとったあと、徒歩で西武池袋線の最寄り駅へ。100円ショップで先日購入した手帳用のリフィルなどを購入。そのまま有楽町線乗り入れの電車で有楽町へ向かい、ビックカメラで電子辞書のケースを買う。ポイントが貯まっていたので支払いは不要。
 有楽町から新橋まで歩き、オヤジの殿堂ニュー新橋ビルの地下へ。げ、オヤジ向けの品揃えが楽しかった雄峰堂書店がゲームセンターになっていた。地下の喫茶店で電車の車内で読みつづけてきた『Alex Zanardi: My Story』のつづきを読む。カート時代の終わりにさしかかり、ミハエル・シューマッハーと対決したり、F3へのステップアップの資金の半額は、やはりF3からCARTに転進するマックス・パピスのお父さんが出してくれていたりと、「へえ〜っ!」ボタンを押しながら電子辞書を引き引き読みつづける。
 午後6時、ちかくの個室居酒屋に向かい、「ニフティサーブ(@nifty)オートレーシング・フォーラム」古参メンバーの同窓会。高齋正さんも出席されてワイワイガヤガヤ。同窓会なので新入会員はおらず、全員の年齢が毎年上がっていくばかり。このフォーラムの第1回オフラインが開催されたのは1988年のF1日本グランプリのときだったが、それからすでに16年。歳を取るわけである。
 1次会のあとは近所の70年代、80年代歌謡曲だけを流す店に移動。キャンディーズ、ピンクレディ、桜田純子、小泉今日子、おにゃん子クラブ、南沙織、山口百恵などの歌(映像つき)を聴きつつ、オジサン、オバサン(失礼)たちは盛り上がったのでありました。
 2次会終了のあとは高円寺に移動し、落語会帰りの落語家さんが飲んでいる席に。そのまま別の店に移動し、結局、朝までカラオケ。電車の動く時間になってから帰宅とあいなりました。

11月28日(日)▼スウィングガールズのコンサートにはずれ

 昼前、宅配便のチャイムで起床。メールを確認すると、スウィングガールズのコンサートチケットの抽選にはずれたとの連絡が届いている。ガックシ。
 マンガの下絵などやりながら女子ゴルフをテレビ観戦し、つづいてスウィングガールズの撮影裏話をまとめたドキュメントをフジテレビで見る。フジテレビ721のスウィングガールズ特集も見ているのに、しつこいヤツ。でも、今日の放送分には、ロサンジェルスでのライブの様子も映っていたりして良かった。番組最後にチケットぴあでのコンサートチケット先行発売のお知らせが流れ、すぐさま電話をかけるが、まるでつながらず、断念。
 夜はテレビ朝日の「日曜洋画劇場」で北野武監督・主演の『座頭市』を見る。非常に面白かった。黒澤明が『座頭市』を撮ったら、こんなになっていたかもしれない。三隅研次監督だったら、もっと短くまとまっていたかもしれないな。勝新太郎版だったら、賭博のシーンでイカサマを見破るとき、何かユーモアのあるアイデアを加えたかも。たとえば市の方が鼻くそをサイコロに押しつけて、サイの目を違うものに見せるイカサマをやったりするような(『顔役』という勝新太郎監督作品の現代ものでは、麻雀牌に鼻くそを押しつけて牌の目を違うものに見せかけるイカサマのシーンがあった)。

11月29日(月)▼中野のファミレスで謀議

 午後まで寝るはずが宅配便のチャイムで午前中に起床。なんだか毎日、宅配便のチャイムで起こされている気分。そのまま起きてメールの返事や出版社から提出を求められている企画書を少し書いたりしたあと、クルマで中野のファミレスへ。来月から取りかかる仕事の打ち合わせのため。
 ファミレスではマンガ家の横山えいじさんと初対面。横山さんは「月刊少年チャンピオン」の初連載の頃から、その絵のうまさとギャグのセンスに敬服していたマンガ家さんだけに、ちょっと感激(その頃ぼくは同誌連載『マイコン刑事』の原作をペンネームで担当していた)。しかも、この会合の場に編集者が届けてくれた横山さんの最新刊『ご町内回覧板』までいただき、サインまでいただいてしまった。こういうことになると、とたんにミーハーになる私なのである。
 打ち合わせをすませた後、クルマで編集者を中野駅まで、横山さんを自宅の近くまで送り、そのまま帰宅。先週、依頼のあったマンガ連載の件で編集者と電話で話し、メールで読み切りマンガのオファーを受ける。マンガの仕事は断ることが多かったのだが、この際なので、みんな引き受けるつもり。
 夕食後、マンガのペン入れ。午後11時からNHKのBS−2で「BSマンガ夜話」を見たあと、午前零時からBS−2のハイビジョン特集『モンテンルパの夜はふけて』を見る。

11月30日(火)▼映画『ファミリー・ゲーム』と『ふたりのロッテ』

 昨夜はNHK−BS2で『モンテンルパの夜は更けて』を見たあと、テレビのチャンネルをひねったら……あ、またやってしまった。「チャンネルをひねる」で年齢がバレてしまう。もとい、チャンネル・サーフィンしていたら……日本テレビで映画が始まったところで、つい見てしまう。
 画面の明るさからすると最近の映画のようだけれど、でも女子だけのサマーキャンプのシーンは、どう見ても60年代風。ストーリーの展開や構図もどこか古めかしく、しかも既視感がある。どこで見たんだろう……と考えていたら、突然、デカプリオの話が出てきて最近の映画だとわかる。
 新聞で題名をチェックすると、『ファミリー・ゲーム 双子の天使』という1998年の作品だという。そこでgoo映画で調べたら、1961年に公開されたディズニー映画『罠にかかったパパとママ』のリメイクであることが判明。この映画、見たような記憶もあるが、でも、内容は、もっと違っていたような。しかも双子の少女が入れ替わるという設定は、少女マンガか何かで見た記憶も……。
 そこでgoo映画のスタッフ欄を見ると、原作者名がエリッチ・ケスナー。まるで知らない人で、てっきりアメリカの児童作家あたりかと思っていたら、とんでもハップン。Amazon.co.jpで『ファミリー・ゲーム』を見たら、なんだい、原作は『ふたりのロッテ』ではないか。だったら原作者はエリッチ・ケスナーではなくエーリヒ・ケストナーが正解(日本での表記)。小学生から中学生にかけて、アーサー・ランサムの『ツバメ号とアマゾン号』シリーズや、アストリッド・リンドグレーンの『名探偵カッレくん』のシリーズなどとともに、繰り返し読んだのがケストナーの作品だった(レンガ色のハードカバーだった時代の岩波少年文庫をほぼ読破)。
『エーミールと探偵たち』『飛ぶ教室』『点子ちゃんとアントン』あたりは複数回読んだ記憶があるが、そうか、『ふたりのロッテ』は小学生のときに1回読んだきりだった。それで漠然としか内容を憶えていなかったのだ。
 それにしても今夜見た『ファミリー・ゲーム』は、60年代風のシチュエーション・コメディ&ハート・ウォームな作品で、本当によくできた映画で好み、好み。つい最後まで見てしまって、睡眠不足の解消もできなかったけれど、満足、満足。これが邦画で、「原作・赤川次郎」になっていたとしても、信用したかもしれない(笑)。そんな感じのホッとするシットコム(シチュエーション・コメディの略)でもありました。
 結局、それからまたザナルディの伝記を読んでしまい(F3のレースを始めたはずが、つき合っていたガールフレンドや友人たちの話ばかりがつづいている)、寝たのは午前6時。午前11時には起床し、コーヒーで目を覚ましてマンガの仕事。
 夕方、暗くなってからケーブルテレビ・ネットワークとケーブル電話の撤去工事。外の壁に取りつけた機器をはずすのが大変そうだったので、懐中電灯で手元を照らしてさしあげる。
 工事終了後はマンガの仕事に復帰。午後11時からはNHK−BS2の「BSマンガ夜話」。あすなひろし氏の回で、ゲストは水野英子、高信太郎、みなもと太郎の各氏。内容が濃くて面白かった。
 そのまま、またNHK−BS2で『スリーパー』という美術界を扱ったノンフィクションを見そうになるが、見ていると仕事がヤバいので、ビデオに録画。あとは仕事部屋に籠もる。


日記一覧に戻る