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  • 04年06月下旬の日記

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    06月21日(月) 仕事に邁進

     今日からは、もう遊んでいられない。原稿に専念するぞ。その前に、台風の風の音がうるさくて、睡眠不足。頭がボワーッとして原稿の進みが悪い。

    06月22日(火) プロジェクトX

     近所が住宅建築ラッシュで、朝からテンコンテンコン、ウィーンガーッと金槌やら電動ノコギリやらの音がうるさく、連日の睡眠不足でヘトヘト。夕方、静かになってから仮眠を取る毎日である。
     今日は午後9時15分からNHK総合テレビ「プロジェクトX」で「男たちの復活戦 デジタルカメラに賭ける」を見る。2002年に放映されたもののアンコール放送だそうだが、こちらは初見。カシオのデジカメQV-10の開発ストーリーだが、そういえば、このデジカメ、おいらも買ったなあ……と現物を取り出してきてシミジミと眺める。試しに1995年のF1パシフィックGP(岡山県TIサーキット英田)に持参し、あれこれ撮影してみたけれど、電池の消耗が早く、予備の単3電池を大量に持っていないと実用にならなかった。ノートパソコンへの画像転送もゆっくりで、画質もカット写真に使えるかどうかといったところだった。でも、これがデジカメのスタートではあったのだ。そういえば、先日、キヤノンの電子スチールカメラQ-PICを捨てたような気が……。

    1995年F1パシフィックGP at TIサーキット英田, Casio QV-10 ミハエル・シューマッハー:1995年F1パシフィックGP at TIサーキット英田, Casio QV-10 エディ・アーバイン:1995年F1パシフィックGP at TIサーキット英田, Casio QV-10 ジャン・アレジ:1995年F1パシフィックGP at TIサーキット英田, Casio QV-10 片山右京:1995年F1パシフィックGP at TIサーキット英田, Casio QV-10
    ■写真をクリックするとオリジナルサイズの画像(320×240px)が見られます。QV-10で撮影した写真は独自フォーマットで保存されますが、それを専用ソフトでBMPに変換した後、画像編集ソフトでJPEGに変換しています。(撮影:すがやみつる)

    06月23日(水) クローズアップ現代

     今日もまたNHK総合テレビを見る。番組は「クルーズアップ現代」の「電子書籍が読書を変える」。未曾有の出版不況のなかで『バカの壁』のような大ベストセラーも出ているのだが、大半の本は、ろくに書店の店頭に置かれないままに消えていく。そんな絶版本を救うひとつの方法として着目されているのが電子書籍だが、Palmあたりで読んでみると、そんなに悪くない。当サイトでもインディカーレース小説『灼熱の走路』のPDF版、Palm版を無償配布しているが、モノは試しでダウンロードされてはいかが?

    『灼熱の走路』無償ダウンロード

    06月24日(木) お好み焼き

     熱くて仕事の能率が悪い。というワケで(?)今日の夕食は家族3人でお好み焼きを食べにクルマで外出。ノンアルコール・ビールでビールを飲んだ気になって、3人でお好み焼き2、焼きそば1をシェアして食べる。3人の場合、これに、もんじゃ焼きがひとつ加わるのがふつうだが、ダイエット中のため断念。帰宅後、また原稿。
     そういえば、このサイトからダウンロードできるようにした『灼熱の走路』のPalm版を読んでくださった方から、「出張移動中、新幹線とJRバスの中で読んだのですが、夢中になりすぎてしまい、降りるべきバスの停留場を一つ間違えました(概略)」というメールをいただく。ありがとうございました。励みになります。この方はPalmで横書きのまま読まれたそうだが、とくに違和感はなかったらしい。

    ■今日いただいた本

    『宙都 第四之書』柴田よしき/徳間ノベルス/2004年6月刊/860円)........想像の翼がどんどん広がる伝奇SF。映画化すればいいのに。

    06月25日(金) 長谷川伸賞授賞式

    辻真先先生とツーショット。撮影=金春智子さん
     今日は、尊敬し敬愛する作家兼脚本家兼トラベルライター兼マンガ原作者兼……の辻真先先生(ココロの師でもあるので「先生」と呼ばせていただきます)からお招きを受け、今回、辻先生の受賞が決定した長谷川伸賞の授賞式へ。西武池袋線と地下鉄有楽町線を乗り継ぎ麹町の会場に着くと、エレベーターの前でミステリ作家の二階堂黎人さんとバッタリ。会場入口では、授賞式の司会を担当する歴史小説作家の鳴海風さんに声をかけられ、鳴海さんのナビで受付にて記帳。受付にいた女性は、よく見ると平岩弓枝氏。大巨匠なのに受付の手伝いをしていらっしゃる。推理作家協会のパーティーでは、初参加の人が、宮部みゆきさんが受付をしているのを見てビックリしていることがあるが、こちらも、そんな感じなのかも。受付の脇にいらした辻先生にご挨拶して会場に入ると、旧知の編集者Wさんに声をかけられ、二階堂さんと一緒に隣の席へ。編集者Wさんと二階堂さんの奥さんが旧知の仲だったそうで、世間は狭い。
     今日は長谷川伸賞のほかに池内祥三文学奨励賞の授賞式もあり、こちらの受賞者は、二階堂怜太というお名前の時代小説作家の方。年齢は60歳くらいらしいが、二階堂黎人さんも名前が似ているせいで、なんだか居心地が悪そう。ちなみに縁戚関係ではないそうで、また、デビューも二階堂黎人さんのほうが先だそうです。
     辻先生は、テレビ、アニメなど、この世に登場したばかりのメディアに関わってきたせいで、軽佻浮薄などと言われたこともあったそうだが、その軽佻浮薄ぶりを今後も堅持したいとの力強い挨拶に、うんうんと頷く。ぼくもすぐに新しいことに飛びつくせいで、「尻が軽すぎる」などといわれることもあったが、いくつものジャンルで八面六臂の活躍をしてきた辻先生への憧憬があってのこと。尻軽も誉め言葉だと解釈して、辻先生を見習って、これからも新しいことに関心を抱きつづけられる好奇心だけは絶やさないようにしよう。
     授賞式後のパーティーでは、辻先生のシナリオのお弟子さんでもある金春智子さんに、辻先生のとのツーショット写真を撮影してもらったりと楽しい一時を過ごす。
     パーティーの終了後は、編集者のW氏と一緒に四谷駅まで歩き、ここから単独で高円寺へ。日曜日に一緒にボウリングをやった落語家・鈴々舎わか馬さんの勉強会がある日だったが、会には出席できなかったので、終了後の打ち上げの席へ乱入し、日曜日に、わか馬さんが読みたいといっていた本を手渡す。途中、橘家文左衛門師匠の乱入があったりするものの、今日は睡眠不足のため、早々に帰宅。

    06月26日(土) 「新宿のありふれた夜」を楽しむ会

     近所が新築ラッシュで、今日は、向かいの家が建前。大型クレーンが朝から唸りをあげて材木を吊るして運び込む。この騒音に寝ていられず、午前中に起床。夕方まで原稿を書いたあと自転車で最寄り駅まで出て西武新宿線で新宿まで。目的は佐々木譲さんのファンが主催する第2回オフラインミーティングへの出席。1回目は、今年の春、佐々木さんの取材に合わせて高島平のファミリーレストランが会場となったが、今回は、佐々木さんの作品『新宿のありふれた夜』に合わせ、某出版社勤務のOさんが、新宿三丁目の素敵なお店を会場に選定してくれた。
     集合場所は、紀伊國屋書店の新宿本店。少し時間があったので大急ぎで2冊ほど本を購入し、待ち合わせ場所の1Fエスカレーター横に。定刻の午後6時には、主賓の佐々木さん、今回初参加のPANDRAさんこと八木啓代さん(「BOOK」のコーナーに紹介されている「MARI」という傑作冒険小説では「すがやみつる氏絶賛」と書かれていたりします)も集まり、末廣亭ちかくの会場へ。例によって自己紹介からはじまるが、佐々木さんの前では、我を忘れてミーハー・ファン・モードになってしまうのが困りもの。ただ話している最中、作品の題名などの固有名詞が出てこなかったり、間違えたりで、これはもう完全に老化現象。
    37年前に松本零士先生に描いていただいた零戦の色紙
     二次会はゴールデン街へ。ここで佐々木さんから『ベルリン飛行指令』執筆時の秘話を聞かされビックリ。同年生まれだけに少年雑誌などで戦記マンガなどを読み、プラモデルも作っていたのでは……と思っていたのだが、少年時代は活字少年でマンガは読まず、プラモデルも作ったことはなかったとのこと。小学生の頃からマンガにプラモにモデルガンに、そしてラジオから無線に……とあれこれ手を出していた自分を基準にしてはいけないと反省。右の画像は、そのとき話に出た自慢の色紙です。1967年3月25日、高校1年生と2年生の間の春休みに、初めて松本零士先生のお宅を訪ねたとき、リクエストして描いてもらったものですが、「色紙に零戦を描いてくれといわれたのは生まれて初めてだ」とのことでした(画像をクリックすると拡大画像が表示されます)。
     二次会終了後、新宿から中央線に乗って高円寺で途中下車したら、駅前で飲み仲間のHクンがヘベレケになっているのを発見。いろいろつらいことがあってヤケ酒を飲んだらしいのだが、そのままでは心配なので、近くの店に連れていき、愚痴の聞き役に。今日は早く帰るつもりで最寄り駅に自転車を置いてあったのだが、結局、電車のある時間には帰宅できず。Hクンからの電話で心配して駆けつけてきた友人たちにあとを託し、結局、タクシーで帰還。

    ■今日、買った本

    『下山事件(シモヤマ・ケース)』(森達也/新潮社/2004年2月刊/1,680円)........佐々木譲さんがサイトの日記で触れていたことに影響されて購入。

    『スポーツジャーナリストで成功する法』(小林信也/草思社/2004年6月刊/1,470円)........スポーツライター、スポーツジャーナリスト志望の若者が多いのだそうで、著者の体験談とアドバイスが書かれている。でも、スポーツライターって、そんなに需要があるのかなあ……?

    06月27日(日) 喫茶店めぐり

     今日は日曜日なので、住宅建設も休みのはず。今日こそは、ゆっくり寝てやるぞ! と励んで寝たのに、午前中にチャイムがピンポン、ピンポン! 屋根の瓦が落ちそうだから修理してやるという怪しいセールス。これがしつこくて少し声を荒げてドアを閉める。おかげで目が覚めてしまい、布団の中で読書。少しうたた寝した後、駅の近くの駐輪場に置き去りにした自転車を取りに行き、ついでに喫茶店で原稿書き。途中から読書モードに入ってしまい、これはヤバイと、さらに別の喫茶店に移動して必死に原稿。
     帰宅してから、さらに原稿。テレビ朝日の「日曜洋画劇場」で『未知との遭遇』の「ファイナルカット版」なるものを見るが、あれれれ、ゴビ砂漠のシーンはあるが、主人公の奥さんが家出するシーンや、「特別編」ではあったはずのUFOのマザーシップの内部のシーンが消えている。
     その後、また読書。『下山事件(シモヤマケース)』を読了してしまう。

    06月28日(月) 仕事の合間に読書

     原稿がヤバいのに、つい逃避で読書。一昨日、紀伊國屋書店で購入した『スポーツジャーナリストで成功する法』(小林信也/草思社/2004年6月刊/1,470円)を読了。読み終わってから著作一覧を見て気づいたのだが、この著者は、あの大傑作ノンフィクション『伊藤史朗の幻――消えた天才ライダー』(CBSソニー出版/1985年5月刊/1,029円)の著者でもあった。
     さらに最後のほうだけ読んでいなかった『調べる、伝える、魅せる! ―新世代ルポルタージュ指南』(武田徹/中公新書ラクレ/2004年5月刊/798円)を読了。『下山事件』を含め、ノンフィクションのありかたについて、あれこれ考える。そういえば、どこかのサイトで『下山事件』が「ニュージャーナリズム」と紹介されていたが、「ニュージャーナリズム」というのは、著者が、あたかもその場所にいたかのように書く「再現ドラマ風ノンフィクション」のことじゃありませんでしたっけ? 『下山事件』は、どちらかというと沢木耕太郎の『一瞬の夏』のような「私小説風ノンフィクション」のような気がするんですが。

    06月29日(火) 腰痛防止に水泳

     座り込みの日々がつづいているせいで、またも腰痛の兆候が。ハンバーガーチェーンで仕事をしたあと、フィットネスクラブに出かけて水泳700メートル&ウォーキング500メートル。そのあとファミレスに寄って、また原稿。
     帰宅後、ウィンブルドンの杉山愛の試合を見るが、残念、ベスト4進出はならず。

    06月30日(水) 原稿書きつつライブ

     今夜は自由が丘のライブに出かける用事があるため、それまで必死に原稿を書かなくては……と午後早めに家を出て、とりあえず渋谷で喫茶店を探す。しかし、ノートパソコンを広げて仕事ができるような店がない。せめてスタバでも……と思ったが、南口方面に出たのが失敗だった。ならば……と山下書店で本を買い、そそくさと自由が丘に移動。自由が丘駅に降りるのは生まれて初めてで、少しウロウロしたけれど、とりあえず小ジャレた洋菓子店のティールームへ。ここで原稿をガシガシと書き(洋菓子店だからってワケじゃないんですが)、つづいてコーヒー専門店へ。ここでも原稿をヒーコヒーコと書き(別にコーヒー専門店だからってワケじゃないんですが)、バッテリーがなくなったところでライブハウスに移動。
     ここで待ち合わせていた最近IT企業取締役を退任したばかりのフリーターA氏および歌手I子さんと合流し、ほかの人たちの歌を聴きつつビール。その間にノートパソコンの充電をさせてもらう。帰り道に仕事をする気が満々だったもので。
     久しぶりにI子さんの歌も堪能し、I子さんと新宿に移動してビールと焼肉で夜食。最終1本前の電車に飛び乗り、三鷹から西武新宿線の最寄り駅までタクシー。自転車置き場に預けてあった自転車に乗って帰宅し、メールだけチェックしたのだが、さらに原稿を……と思っているうちに意識が途切れる。帰り道、ファミレスで仕事する気だったのになあ……。

    ■今日、買った本

    ぱんぷくりん セット
    『ぱんぷくりん(セット)』宮部みゆき・著/黒鉄ヒロシ・絵/PHP研究所/2004年6月刊/1,999円)........『ぱんぷくりん 鶴之巻』『ぱんぷくりん 亀之巻』のセット。疲れている人は、ぜひ、ご一読を。ホンワカと幸せな気分になります。宮部さんの作品は、ミステリーも時代ものも、作者の「まなざし」が好きなんだけれど、この本も、同じく宮部さんならではの温かなまなざしが感じられてホンワカできる。イラストも大好きな黒鉄ヒロシ氏で、これがもうサイコー! ワタシは黒鉄氏のことを「日本一絵のうまいマンガ家」と思っているのであります。マンガ家というよりも、タブローの画家といってもおかしくありません。

    『Sports Graphic Numberベスト・セレクション〈1〉』(スポーツグラフィックナンバー編集/文春文庫PLUS/2003年4月刊/650円)........あの「江夏の21球」(山際淳司)も入っているスポーツ・ノンフィクション集。『スポーツジャーナリストで成功する法』(小林信也/草思社/2004年6月刊/1,470円)を読んだ影響で、ふと買ってみたのだが、電車での移動途中に読んで、さすがベスト・セレクションだけあって、どの作品も文章がよく、思わず背筋を伸ばしました。

    (その他、新企画に関する書籍、ムック数点。企業秘密に関する内容のため省略)

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