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  • 03年09月下旬の日記

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    09月21日(日) フォーミュラ・ニッポンが面白い!

     スカイスポーツでフォーミュラ・ニッポン第8戦MINEのレースをライブで見てますが、いやあ、最初から最後まで見どころ満載で面白いのなんの。トレルイエと本山にチームオーダーを出さない闘将・星野一義監督もエライ! 深夜にフジテレビの録画(2:25〜)で見る人、ココロして見よ!
     夕方は、満を持して古今亭菊之丞さん出演の「笑点」を見る。もう風格が出てきてますね。というわけで、あとは原稿。当分、こんな話題しかつづかない予定。

    09月22日(月) 病院と書店でクタクタ

     午後、脳出血で倒れた友人が転院した大塚の病院を友人のマンガ家とともに訪ね、動けない当人に代わって入院費の支払いなどの諸手続を手伝う。こちらにできることといえば、こんな雑用の手助けと、リハビリを頑張れという激励くらい。これが30年前、マンガに夢をかけて上京してきたひとりの若者がたどり着いたゴール前の姿でもあるのだ。何の保証もないのを承知のうえで、好きで選んだ道だが、明日は我が身でもあると思うと気が重くなってくる。
     帰途、池袋のジュンク堂に寄り、漫画原稿を守る会関連の資料を3時間ちかくかけて探すが、これといったものが見つからず、捜索を断念して帰宅。途中、コーヒーショップで休憩しつつノートパソコンで少し原稿。立ちっぱなしだったせいか疲れて腰が痛い。

    09月23日(火) M先生の原稿

     自宅で原稿に集中できる態勢をととのえるため、午前中、クルマでヤマダ電器に出かけ、ミニキーボードと光学マウス、クリップ式の蛍光ランプを買ってくる。ノートパソコンのキーボードがヘタってきて、「A」やら「T」やらのキーが、うまく打てなくなってきたため、自宅では外付けキーボードで凌ぐことにした。しかし、キーボードは、慣れるまでが大変だなあ……。キータッチも思ったよりよくなかったわい。それでも蛍光ランプのせいで手元が明るくなり、液晶画面も見やすくなった。とりあえずキーに慣れるまで、しばしのガマンだ。

     午後、「漫画原稿を守る会」の関連で、M先生の原稿がインターネット上のオークションに出品されているとの連絡が入る。M先生については連絡先を知っていたので電話してみると、案の定、ご自身の原稿がオークションに出ていることなどご存じない。出品されていたのは20年以上も前、その作品が単行本化された際に描き下ろした表紙用の原稿だそうで、返却されたものとばかり思ってチェックされていなかったらしい。
     そんな悠長な……と思うだろうが、ぼくだって似たようなもの。出版社から戻ってきた原稿の中身が足りないなんて、考えもしなかった。というのも原稿は、本になるまでが大事で、本になったらお役ご免……だと考えていたからだ。その後、文庫が出たり、復刻版が出たりと、結局は、何度も役に立ってくれたのだが、昔は、新書コミックスになったら、そこで役目は終わり。戻ってきた原稿は、せっかく整理されているのだからと、封も切らずに放置してあるのがふつうだった。それもこれも編集者や出版社を信頼していたからで、たまに原稿が足りなかったり、ほかのマンガ家さんの原稿がまぎれこんでいることもあったが、それはミスや事故のうちだった。
     今回のさくら出版からの原稿流出事件は、ミスや事故ではなく、確信的に原稿を手元に残し、それを売り払ったもので、マンガ家と編集者のあいだの信頼関係にヒビを入れる結果となったことが最大の罪ではなかろうか。実に不幸な事件だとは思うが、編集者との信頼関係を最優先して仕事をしている圧倒的多数のマンガ家にとっては、おそらく今回の事件など、信じられないことだし、また、自分の身のまわりでは起こらないと感じていることだろう。それはぼくも同じ。原稿料や印税の未払い、原稿の流出・販売といった問題は、世の中によくあるビジネス上のリスクのひとつだという思いが強い。ただし、マンガ原稿の所有権がマンガ家にあることは、黙っていても認められる世の中であってほしいと願っている。ぼくが「漫画原稿を守る会」を手伝う動機もここにある。
     また、ぼくはそうではなかったが、原稿に命を刻み込むタイプのマンガ家が多いことも知っているからだ。昨日、病院に見舞った友人も、不器用ではあったが、訥々(とつとつ)と原稿にペンで命を刻み込むタイプのひとりだった。彼の入院が長引けば、借りていたマンションを整理せざるを得なくなる可能性もある。そんなことになったら、なんとか原稿だけは確保し、保管しておいてあげたい。昨日も、そんなことを考えながら病院から帰ってきた。

    09月24日(水) 献本リストと新しいイラストレーターと

     午前中に起きて新作小説の原稿。午後、学研の担当者から献本リストを送るよう求められる。リストを作成したついでにPR解禁予定日を問い合わせると、すでに取次に発売予定の情報が流れているので掲載してかまわないという。そこでさっそくホームページの製作にとりかかろうとしていると、有楽出版社M編集長より電話。ただいま執筆中の新作のカバーと本文イラストを新しい人に依頼したいとのことで、友人のマンガ家Tさんを紹介することに。とりあえず電話で連絡がつき、打ち合わせしてもらうことになった。マンガ調の表紙や本文イラストも面白いかもしれない。

    09月25日(木) 銀行とプールとキーボード

     午後、用事があって銀行へ。ところが肝心の通帳を忘れて家まで取りにもどる。銀行での用事をすませ、ハンバーガー店でコーヒーを飲みながらノートパソコンで小説の原稿を書こうとすると、トラックボールの動きがおかしい。家では一昨日買ってきた外付けキーボードとマウスを使っているのだが、光学式ホイールマウスのドライバーをインストールしたのを忘れていた。このせいで内蔵トラックボールの動きがおかしくなってしまったのだ。イライラするので自宅に帰ってノートパソコンにマウスをつないで起動してから、マウス用ドライバーを削除。これでもマウスは認識され、同時にトラックボールも使えるようになった。
     その後は「漫画原稿を守る会」の賛同表明フォームから届く賛同メールの内容を、テキストファイルに切り出すプログラムをつくる。もちろん使ったのはBASIC。
     夕方からはプールに出かけ水泳800メートル、ウォーキング500メートル。帰宅後は原稿にもどるが、どうも外付けキーボードの配置が気に入らない。これまで猫まねきというシェアウェアのソフトを使ってノートパソコンのキー配置を換えていたのだが、USBの外付けキーボードには対応していないため困っていた。そこで別のソフトを探してみたら、Change Keyというフリーソフトを発見。このソフトでキー配置を変更し、少しは使いやすくなった。しかし、どうも右手のブラインドタッチがうまくいかない。なぜだろうと考えて自分の手を見たら、マンガを描いて傷めた右手薬指の反応が鈍いせいだった。いわゆるバネ腱になっていて、うまく曲がってくれないんです。

    09月26日(金) 引き籠もり

     外出もせずに引き籠もって「漫画原稿を守る会」の裏方仕事と小説の原稿。夜遅く、クルマで書店に出かけ、『別冊宝島876「ゲーセン」最強読本 永久保存版名作ゲームBEST100』を買いにいく。新作の『ゲームセンターあらし』が掲載されているのだが、うーん……予想していたより地味だった……家にもどって口に出したら、家族に、充分ハデだとあきれられた。ギンギラギンの目が疲れるような色彩が好きなんです、自分のマンガに関しては。
     深夜、またパソコンに向かって原稿。少しキーボードにも慣れてきたかな……と仕事に熱中しているうちにF1アメリカGPの予選を見逃す。

    09月27日(土) プールとF1アメリカGP予選と

     引き籠もってパソコンにばかり向かっているせいか肩と腰が痛い。そこで夕食後、フィットネスクラブに出かけて水泳&ウォーキング。帰宅後は、「漫画原稿を守る会」の賛同表明フォームから届くメールの内容を、エクセルの名簿に引き継げるようにするための変換ソフトを作成。ちょっと不具合もあるが、とりあえず使えるようにはなった。マンガや小説の原稿を仕上げたときよりも、パソコンのプログラムを完成させたときのほうが、一仕事やり遂げた! という達成感が大きいのは、どうして?
    「漫画原稿を守る会」では、掲示板で投稿者が自分の発言を消すと、最初は「投稿者削除」と消した証拠が残っていたのに、いつのまにか何も注釈が出ないまま消えている。原因は不明。このおかげでコメントのリンクがギクシャクしてしまうため、掲示板のCGIプログラムをいじって削除&編集不可とする。あとからの修正が利かないとプレッシャーがかかるだろうが、裁判も関係する公的な性格を持つホームページの掲示板としては、いたしかたあるまい。
     掲示板の運営面では、少しネットのベテランであることを強調しすぎたきらいもあるが、実際のところ掲示板で発生するトラブルのほとんどは、もうとっくの昔に何度も体験したようなことばかり。目前の文章にとらわれ、カッとなって感情的な書き込みをして……という繰り返しのパターンが大半だ。掲示板は公開討論会のようなもの。多数の聴衆がいる前で意見を述べていることを忘れてはならない。「見られている」ことを意識すると、少しは振る舞いも変わってくるはずだ。ただし、匿名の掲示板だと、こうはいかないところもある。
     午前3時からF1アメリカGP予選。ポールはライコネンだった。

    09月28日(日) メールマガジン作りでヒイヒイ

    「漫画原稿を守る会」には、多数の漫画家、出版関係者が賛同を表明してくれているが、これらの人たちに連絡をとるとき、メールのBCC欄にアドレスをコピーしては送信していたらしい。よく新聞で「個人情報が漏れた」と報道されるメールアドレスの漏洩事件も、ほとんどがBCCにアドレスを入れるべきところを、宛先やCCにコピーしてしまったというもの。同じようなミスが怒らないとも限らないし、送信漏れが出る可能性もある。そこでメールマガジンの利用を提案し、それがどんなものか、テスト版を作成して世話人の皆さんに送信。何よりもアドレスなどの個人情報漏れがないのがいい。というわけでOKをもらって使うことになったが、これも結局担当者はワタシ。深夜、F1アメリカGP決勝を見るが、こりゃミハエル・シューマッハーの優勝だな、と確信したところでゴールも見ないでパソコンに向かい、メーリングリストへのメールアドレスの登録。創刊1号を発送し、布団にもぐったのは午前8時過ぎだった。

    09月29日(月) 締切の勘ちがい

     正午過ぎに起床しメールのチェック。メールマガジンの反応がチラホラ。契約書にハンコを押したり、請求書を送ったりの事務処理が多く、午後は仕事にならず。夕方、クルマで急ぎの書類をクロネコヤマトの営業所に持ち込みにいき、その後、カミサンを乗せて所沢の義兄の家まで、カミサンが咲かせた蘭の花を届けにいく。義兄は生き物が大好きで、部屋のなかには熱帯魚に巨大なクワガタムシがどっさり。クワガタムシのエサは、アイスコーヒー用のガムシロップに似た容器に入った市販品が与えられていた。こんなものがあるんですね。さらに大きなビンの中では、熱帯魚の餌になるという白いミミズのようなムシが絡まり合って蠢(うごめ)いている。ひえ〜……。
     田無のカミサンの実家に、カミサン手作りの味噌を届けてから帰宅し、すぐさまパソコンの前へ。
    「漫画原稿を守る会」の賛同者で、パソコンを持っていない人たち向けのFAXメールマガジンのデモ送信をする。モデムがあればパソコンから直接FAXを送信できることを「漫画原稿を守る会」の人たちに教えたのだが、ケーブルテレビやADSL(これも電話線につなぐのだが)のブロードバンドの時代になってからパソコンやインターネットをはじめた人が多いので、まず、FAX機能のついたモデムというものがわからないらしい。デスクトップPCだと、ついていないのも多いのかも……。そういえば、うちのデスクトップPCで使っていた外付けモデムも、いつはずしたか記憶にない。
     ところで今日、マンガの締切を確認するメールが届いて、締切を1ヶ月勘ちがいしていたことに気がついた。10月末の締切だと思い込んでいたのに、Palmと連携させているスケジュールを確認すると、確かに9月30日が締切。ひょえ、ゴメンナサイ! これから打ち合わせして、原稿にかからねば。ああ、小説は……???

    09月30日(火) 体重が目標値に接近

     午前中に起きてから午後遅くまで原稿に専念。夕方、歯医者へ。長かった歯医者通いも今日で終わり。ふう……。このところコメカミが痛くてたまらず眼精疲労だと思っていたのだが、10日前、仮歯だった前歯のブリッジができあがり、これに交換したところ、それ以来、あれ不思議、コメカミの痛みが消えてしまった。確かに痛かったのはコメカミの筋肉で、無理に目の焦点を合わせようとして筋肉が痛んでいるのだろうと思っていたのだが、どうやらプラスチックの仮歯のせいで、噛み合わせが合っていなかったらしい。
     いったん自宅にもどった後、フィットネスクラブに出かけて水泳900メートル&ウオーキング500メートル。水泳前74.5kgだった体重が水泳後には73.5kgに。懸案だった73kg台に、いきなり突入してしまった。夏のあいだはビールをよく飲んでいたせいか、78kgに近い体重だったのだが、このところ仕事で引き籠もり状態になり、夜食もとらなければ、ビールも飲まなくなっているせいだろう。
     帰宅後、「漫画原稿を守る会」から頼まれたFAXを50通ほど業界関係者に送る。ノートパソコンからなので放置しておけば勝手に送ってくれるのがラク。しかもPageMakerで作成した文書を直接FAX出力しているので、きれいなFAXになっているはずだ。
     そのあとは明け方まで小説の原稿。
     身長177cm、体重73.5kg、BMIは23.4。肥満領域から脱出できたみたい。体脂肪21%、血圧120-76。鈴木輝一郎先生に比べると、だいぶ健康体といえそうだ。


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