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  • 03年08月中旬の日記

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    08月11日(月) ホームページの追い込み

     小説の原稿も書かなくてはならないのに、頼まれていた柳家紫文さんのホームページ作りが遅れ、なかなか原稿執筆用のエディターを起動できない。とにかく今日中に、ある程度までは完成させようと、家から一歩も出ないでパソコンとにらめっこ。久々に手首の皮が剥ける。ホームページを作るのに、エディターでタグを手打ちしているせいだ。

    08月12日(火) ゲラ到着

     午前中にノベルスのゲラが上下巻2冊分到着。月末までにチェックしなければいけない。午後は最寄り駅前の喫茶店で、某ムックの取材を受ける。さらにマンガ4ページの執筆も正式に依頼され、了承。帰宅後、ゲラの赤入れを開始。朝までかけて上巻の半分まで赤入れ。4年がかりで書いた作品のせいか、内容のダブりや文体の不統一が多く、これらを集中的にチェック。

    08月13日(水) 静岡へ

     明日、母の実家まで墓参と用事を兼ねて出かけることになっているのだが、お盆休みの真っ最中でもあり、朝から出かけたら、東名高速道路で渋滞にハマることは目に見えている。そこでインターネットでホテルを予約し、午後のうちに出発。渋滞はなかったが寝不足&久々の長距離ドライブでガックリ。夕食時にビールを飲んだら午後9時にバンタンギュー。小説のゲラをチェックするつもりでホテル泊まりにしたのになあ……。

    08月14日(木) 急ぎ帰京

     昨夜、早く寝てしまったせいで午前5時に起床してしまう。部屋にはADSLにつながったLANのコネクターがあったので、これを使ってメールのチェックと返事書き。朝食後にホテルをチェックアウトし、いくつかの用事をすませて母の実家に。ここで早起きしたせいか眠気に襲われて1時間半ほど仮眠をとる。目が覚めると夕刻。そこに家から携帯に電話。日曜日に病院に運ばれた元アシスタントのマンガ家のことで、病院から電話があったとのこと。緊急性を要することではないようだが、心配なので、早めに帰宅することにする。土砂降りの雨の中、東名高速を走って戻ったが、あちこちで渋滞があって帰宅したときはヘトヘト。

    08月15日(金) 病院へ

     昼過ぎ、元アシスタントの入院する病院へ、カミサンと友人のマンガ家夫妻と出かける。病院の手続きや今後のリハビリのことで、医師から説明を受ける。東京に身内がおらず、病院の手続きのために九州から来ていた甥子さんも仕事があって戻らねばならずで、各種の手続きなどの手伝いを引き受けることに。女性陣は洗濯など。帰宅したのは午後7時。昨日の雨中の長距離ドライブの疲れが抜けておらず、首と肩が痛い。夕食もそこそこに座椅子にもたれて仮眠後、ゲラのチェックを再開。

    08月16日(土) ゲラだゲラだ

     ドライブ疲れが残っているのか腰が痛くて早朝に目が覚めてしまう。そのまま起床して10月発売予定のノベルスのゲラをひたすらチェック。目が不調で乱視と老眼の度が強い方のメガネをかけてゲラに赤入れ。夕方、膝、腰が痛くてたまらず、フィットネスクラブに出かけて水泳&ウォーキング。睡眠不足なので水泳は心臓に負担がかからないよう、ゆっくりゆっくり。それでも水泳800メートル&ウォーキング500メートル。
     帰宅するとメールでマンガの原稿依頼が。24〜28ページの読み切りでとの依頼だが、昨年、『ゲームセンターあらしA』を描いてから時間が経っているため、再び、このような長篇(!)マンガを描く態勢まで気力、体力を持っていくのには時間がかかる。ほかの仕事も忙しいため、申しわけないが断りの返事を送る。

    08月17日(日) 今日もゲラだ

     今日も終日ゲラ。目が疲れてたまらないのはビタミン剤が切れてしまったせいか? 深夜、ゲラのページが抜けているのを発見し、編集者にメール。

    08月18日(月) 病院へ

     早朝から入院した元アシスタントのマンガ家のことで、あちこち電話で問い合わせをし、カミサンには書類を取りにいってもらい、さらに別の書類をパソコンで作成。これらの書類の件で友人のマンガ家夫妻にも付き合ってもらい、午後から病院へ。病院のソーシャルワーカーの方と2時間ほど相談。倒れたマンガ家は、ほとんど身寄りのない状態で、友人という立場のボクたちが、あれこれと入院に必要な各種申請の手続きを代行したりしていたのだが、血族、親族が面倒見合うことを前提とした日本の社会福祉制度の前には、友人という他人が関わるには限度もある。なんとかしてやりたいのはヤマヤマだが、法律がそれを許してくれないのだ。しかたがないので今日までの段階で、あちこち飛びまわる代理人としての手伝いは終わりにさせてもらうことでソーシャルワーカーさんにも了承してもらう。当人の意識が、もう少しハッキリして、自分の希望や要望を伝えられるようになればいいのだが……。この先、独居者は、ますます増えていくだろうに、家族、親族を単位として考える社会福祉制度も、早晩、限界が来るのではなかろうか。北欧やドイツなどでは、個人単位で社会福祉の対象となっているはずだ。
     帰宅したのは午後7時過ぎ。ドッと疲れがあふれ出てビールをあおり、座椅子にもたれて居眠り。夜中に起床し、ゲラのチェック。抜けていたページは明後日あたりに届くらしい。

    08月19日(火) 曜日の感覚が消えて大ドジを踏む

    お中元にもらったシャイニー・アップルジュース・ねぶた缶。青森県限定の100パーセントりんごジュース
     午前4時過ぎに寝たのに、午前8時には目が覚めてしまう。このところ役所との連絡や病院に出かける関係で、早く起きていたのが原因か。柳家紫文師匠から頼まれた紫文師匠出演のアップルジュースのテレビCFを掲載するページを作成。ビデオ映像をアップロードするのなど初めてだったので、映像の登録方法に四苦八苦。「Internet Explorer」でも「Netscape」でも同じように見られるようにと「Embed」というタグを使い、やっとこさブラウザの画面の中で映像が見られるようにする。
     朝から何度も何度も同じCMを再生しているため、「シャイニーアップルねぶた缶」というCMソングが耳について離れなくなる。そばで掃除をしていたカミサンまで、鼻歌で「シャイニーアップルねぶた缶」と口ずさんでいるではないか。
     午後は、「漫画原稿を守る会」から頼まれていたチラシの作成。文字だけのチラシではインパクトに欠けるので、絵も入ったものにすることを提案し、弘兼憲史、大島やすいち、渡辺やよいの各氏から行方不明になった原稿の一部のデータを提供してもらう。これらの絵が入った表面はPageMakerで、行方不明になった作品のリストが入る裏面はExcelで作成し、それぞれAcrobatを使ってPDFに出力……なんてことをやっていると、突然、某編集部のTさんから電話。「こんにちは……」などとノンキに挨拶すると、「いま、駅前の喫茶店にいるんですけど……」という。ウギャ〜ッ! 今日は、午後3時に駅前の喫茶店で打ち合わせすることになったいたのだが、どういうワケか朝からずっと、今日は月曜日だと思い込んでいたのだ。
     時計を見ると午後4時半。1時間半もお待たせしたことになる。大あわてで着替え(パジャマ姿だった)、クルマで駅前へ出向き、喫茶店から出ていたT記者を拾って別のファミレスへ。もう平身低頭、ゴメンナサイとお詫び。昨日まで役所やら病院やらのことで飛びまわっていたせいで、日付と曜日の感覚をなくしてしまっていたらしい。
     先日、預けたマンガの原稿を返してもらい、打ち合わせを少々、あとは情報交換という名の雑談。昨日の今日なので、どうしても話題はマンガ家と編集者の健康のこと。50歳を過ぎると、病気で倒れるマンガ家や編集者も多くなる。
     帰宅後、PageMakerの作業をすませ、PDFを出力。チェックを受けるため、メールに添付して送信。再びゲラのチェックにもどる。

    08月20日(水) 落語の会へ

     午前中に起床。抜け落ちていた分の小説のゲラが宅配便で届き、さっそくチェックに入る。午後、電車を乗り継ぎ赤坂へ。電車の車内でもゲラのチェックをするつもりだったのに、持ってきたのは、すでにチェックがすんだ上巻のゲラ。何をしているんだか。
     先週、夜間に雨の東名高速道路を走って以来、両目の脇が痛くてたまらず、また、目もボケていて、メガネが手放せない状態だったため、出かけたついでに薬局でキューピーコーワiを購入して即座に服用。睡眠不足と眼精疲労がかさなっていたせいだと考えてのこと。
     赤坂に出かけたのは、最近オープンしたAKASAKA L@Nというライブハウスの上にあるAKASAKA Noteというダイニングバーで落語会のプレイベントが開かれたため。場所は、先日、小学生の少女4人が監禁されていた短期契約型賃貸マンションの裏手。このマンションのほかにも似たマンションがあり、報道にもあったように、赤坂か六本木あたりに出勤していくようなドレス姿の金髪女性がたくさん歩いていた。
     落語は鈴々舎わか馬さんと三遊亭天どんさんの両名が、それぞれ2席ずつ。かたや古典、かたや古典を崩した新作と、演目を変えての熱演のあと、2人の落語家さんを交えて打ち上げ。眠くてたまらず、まっすぐに帰宅し、カップ麺を食べてバタンキュー。


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