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  • 03年06月中旬の日記

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    06月11日(水) 道路工事

     朝まで原稿を書き、寝たのが午前7時過ぎだったのに、8時過ぎたら我が家の前で道路工事がはじまる。ブルドーザーまで来て、騒音がすごい。家も揺れて、とても寝ていられず、しかたがないので起床して、ボオッとする頭で原稿。昼休み、静かになったところで、こちらも居眠りするが、工期が短いのか、昼休みは30分ほどで、また工事再開。こちらも目が覚めて仕事。夕方、また居眠りし、あとは原稿。追い込みのため、深夜になってからクルマでファミレスへ。パスタを食べながら3時間ねばって原稿。

    06月12日(木) 追い込み

     今日も終日原稿。何か目新しいことはないのか……と自分に突っ込みを入れる。

    06月13日(金) ルマンの予選もF1の予選も忘れて……

     もう完全に引き籠もり状態。ただひたすら資料と首っ引きで原稿を書くが、明け方まで仕事して、2時間も寝ると工事で家が揺れる。終日、頭がボーッとして効率が悪い。夕方、工事が終わり静かになったところで座椅子にもたれて居眠り……と思ったら編集者から電話。できているところまでメールで送る。
     その後で、また少し座椅子にもたれて仮眠。そういえば水曜、木曜は、ル・マン24時間レースの予選だったのね。原稿に追われていて、すっかり忘れていた。
     原稿のペースが遅いため、午前1時過ぎに逆上してクルマでファミレスへ。今年初めての冷やし中華を食べながら、3時間ほどねばって眠くなるまで原稿。必死に目を覚ましながら帰宅し、また原稿。寝たのは午前6時。あ、F1カナダGPの予選1日目をフジテレビ721で見るのを忘れた。いま、ケーブルテレビの見られない部屋にお籠もりしているせいだな、きっと。

    06月14日(土) ルマンの決勝スタートは忘れなかったがF1の予選は忘れた

     嬉しいことに今日は自宅前の工事がない。少しはゆっくり寝られる……と思ったが、こんなときに限って家族は留守で、しかも電話は鳴る、宅配便の配達は来る、セールスは来る。おまけに物干し竿売りに、バイクやらの粗大ゴミ回収のクルマの拡声器が家の周囲をうろうろ。土日は、サラリーマンのお父さんだって、ゆっくり寝たいだろうに、公害じゃないのか、この怪しいクルマたちは。
     とても寝ていられないので午前中に起床し、また眠くなるまで原稿。途中、古書店のサイトで欲しかった資料を見つけ、メールで問い合わせると、速攻で「在庫あり」の返事。即座に注文すると、折り返しのメールで「発送しました」とのこと。実に早い。  夕方、うたた寝した後、また原稿。やはり能率が悪く、またもや逆上して、とりあえずル・マン24時間レースのスタートだけテレビ朝日で見た後、午前1時にクルマでファミレスへ出撃。3時間粘って原稿を書いた後、帰宅してル・マン24時間の中継を見ながら、また原稿。毎年恒例となったテレ朝ル・マン中継の「舘の部屋」、寺田陽次朗さんとのオヤヂトークは、今年も全開。あ、F1カナダGPの最終予選があったのを忘れてた。

    06月15日(日) ルマンの決勝ゴールもF1の決勝も忘れなかった

     日曜日で、今日も工事はなし。少しゆっくり寝られたが、慢性的な睡眠不足の状態で、頭に霞がかかったような感じ。今年のテレ朝のル・マン中継は、日曜日午後の部がないので、その間、仕事に専念しようと思ったが、つい、TBSテレビの「さぬきうどんスペシャル」を見てしまう。ああ、いちどでいいから本場で讃岐うどんを食べてみたい。
     ああ、こんなことをしてはいけないと、厳しく反省してクルマでマクドナルドへ出撃。ハンバーガーを食べながら必死に原稿を書くが、1時間ほど頑張っていると、吐き気がするほどに肩が凝り、背中が凝ってくる。今年初めて冷房に当たったせいだ。身体が冷房に慣れないこの時期、外に出るときは、必ずトレーナーや長袖のジャケットなどを持ち歩くのだが、今日は油断してしまった。
     そそくさと帰宅し、ポットの熱湯で蒸しタオルを作って肩と首筋に当てる。これで少し楽になった。
     引き籠もり部屋にもどって原稿を書いていると、義姉から電話。高校生の息子が自作したパソコンが起動しなくなったという。症状を聞くと、どうやらハードディスクのブートセクターがコケたらしい。回復コンソールでも中を見られないというので、いちど電話を切ってネットで対応策を検索したが、やはり、ハードディスクをフォーマット(初期化)して、ゼロからWindows XPをインストールするしかなさそうな感じ。そのことを伝えようと義姉の家に電話し、念のため高校生の息子にパソコンの電源を入れてもらうと、あらら、正常にハードディスクが認識され、Windows XPが起動したという。つい先ほどまでは、メモリーチェックが終わり、ハードディスクの読み出しにいったところで停止していたらしいのだが。とりあえずは問題が勝手に解決してしまったため、大事なファイルは余っているハードディスクにバックアップしてもらうことにして、一件落着とする。
     その後もセコセコと原稿。午後11時からはテレ朝でル・マン24時間のゴールの模様を横目で睨みながら原稿を書き、午前2時からは、ケーブルテレビの見られる居間にノートパソコンとともに移動して、原稿を書きながらF1カナダGPを観戦。高音の排気音が耳に心地よく、つい眠気を誘われて居眠り。ハタと気がつくと、もうゴール間近だった。すでにミハエル・シューマッハーがトップに立ったところは見ていたので、その後は大過なし。午前6時まで原稿を書いて寝る。

    06月16日(月) 歯医者の予約時間を忘れた

     ああ、今日もまた工事が始まってしまった。しかも勤勉で、午前8時過ぎから工事はスタート。小型のブルドーザーが移動するたび、我が家が震度3くらいで揺れる。根性で耳をふさぎながら寝ていたが、こんなときに限って電話。家族が全員留守だったため、しかたがないので電話に出たが、「番号非通知」の電話だったので「もしもし」と名乗らずに返事だけしたら、ガチャンと切れてしまった。どうせ家族宛の怪しいセールス電話なんだろうが、実に迷惑。
     しかたがないのでボーッとしたまま起床していると、Amazon.co.jpから注文しておいた資料が17冊まとめて届く。注文品は、まだあるのだが、そちらは7月になるらしい。さらに一昨日、古書店に注文した資料も届く。こちらは日本のモータースポーツの歴史に関する本。
     その後、工事の騒音にもめげずに仕事しようと、ネットラジオにつなぎ、イヤホーンで60年代のポップスを聴きながらノートパソコンのキーをパコパコ(どこかで聞いたフレーズ)。
     仕事に熱中していたせいで、あ……と思ったときには、歯医者の予約時間から5分過ぎている。あわてて歯医者に電話したら、すぐ行けば治療してくれるという。あわてて髭も剃らずに自転車で飛び出し、歯医者で治療。前歯のブリッジを治療中なのだが、仮歯にしていた犬歯が抜け落ちてばかりいるため、今日は、ついに前歯5本分をまとめて仮歯に。安っぽい入れ歯みたいで、ちと恥ずかしいが、引き籠もり中なので、よしとしよう。あ、来週、外出の予定があるけど、ま、いいか。
     帰宅後は、もちろん原稿。ネットがつながるのも良し悪しで、英語のサイトで新しい資料なんかを発見すると、つい読みふけってしまう。ああ、ダメだ。この日記をアップしたら、このノートパソコンをネットから切り離すことにしよう。

    06月17日(火) ラストスパート

     今日も工事で寝不足。午後一番、原稿をできたところまで送信。残りは全5章のうち1章。そのまま残りの原稿に専念。夕方、ファミレスに出かけ原稿書き。帰宅後も朝まで原稿。

    06月18日(水) もうちょい

     今日も工事の音と振動で起床。眠い頭でパソコンに向かって原稿を書くが、昼休みで外が静かになると、そのまま後ろに倒れてグー。夕方、ファミレスに出かけて原稿。帰宅後、朝まで原稿。

    ■今日とどいた本

    『お局さまは名探偵! ―紫式部と清少納言とタイムスリップ探偵団』楠木誠一郎/講談社・青い鳥文庫/2003年6月刊/620円+税)......楠木さんのジュブナイル・ミステリー第3弾。こんな本で子供たちが歴史やミステリーに興味を持ってくれたらいいですね。

    06月19日(木) 原稿終わる

     猛烈な胃痛と吐き気で目が覚める。胃薬を飲んで原稿にかかるが、気持ちが悪くてだめ。肩と背中、腰が痛くて全身にトクホンを貼る。さらにカミサンに胃薬のソルマックを買ってきてもらって、ようやく胃痛もおさまり、戦闘再開。
     本当は、もう終わっているはずだった原稿が、まだ終わっていない。午後3時には最後まで書いて送るはずが、外の工事が3時の休憩になったときに意識を失い、グウ〜。目が覚めると夕方5時。ひょえ〜。あわてて残りの原稿を書いて送信したのは午後6時。なんとか終わってガックシときたが、あまりにも腰痛、肩凝りがひどいので、夕食後、約2週間ぶりにプールへ。あまり寝ていないので水泳は250メートルにとどめ、あとはウォーキングを500メートル。ドライサウナにも入って身体を温めてから帰宅。原稿も終わったし、風呂あがりのビールがうまい。ここでさっさと寝れば睡眠不足の解消になるのに、ケーブルテレビの「日本映画専門チャンネル」で『復活の日』を見てしまう。「イタリアカゼ」のウィルスで人類が滅亡する話だが、一部で囁かれていたとおり、ホント、SARSに似てますね。SARS細菌兵器説も、この映画か原作の小説がヒントになったのかも。原作を読んだのは30年くらい前のことだが、映画より面白かった記憶がある。

    ■参考図書

    『復活の日』小松左京/角川春樹事務所・ハルキ文庫/1998年1月刊/820円+税)......最初の刊行は1964年。早川書房から書き下ろしで出版。ぼくが読んだのは1970年頃だったかなあ。「SFってスゴイ!」と思い知らせてくれた作品のひとつで、SFを読みはじめるきっかけになった作品。

    06月20日(金) パソコン修理

     原稿が終わったとたんに家の前の工事も終わり、今日は、ひさびさにグッスリ寝ることができた。ああ、寝られることが、こんなに幸せなこととは……。
     それでも昼前に起床し、もう次の小説の原稿。全2巻のノベルスで、1巻目は、もうとっくにOKが出ているのに、2巻目が、書いても書いても終わらない。すでに予定ページ数を数十ページもオーバー。来週には、この原稿もカタをつける予定。
     この原稿を書いていたら昼過ぎには、昨日、最終原稿をわたした架空戦記『灼熱の艦隊』第4巻のゲラが第4章まで届く。付箋がついていて疑問が呈されていたのが「月齢」の問題。1943年5月上旬のロンドンの夜景を描写したものだが、ゲラでは、この日の月齢が「二一」になっていた。しかも「新月に近い」という描写も添えられているのだが、書き込まれていた疑問は、「月齢21」だとすると、「月の形と月の出の時刻がおかしい」というもの。「変だなあ、ちゃんとチェックしたはずなのに……」と原稿を見ると、ちゃんと「月齢二一」になっている。でも、この作品では、「キロ」や「メートル」などカタカナの単位では「二一」という表記をするが、それ以外は原則として「二十一」のように「十」「百」「千」を加えた表記を使っている。
     このシーンは、ちゃんと天文ソフトを使って月齢や月の出、月の入りの時刻も確認したうえで書いているので、まちがってはいないなのに……と思ったのだが、念のため、同じソフトで調べてみると、なんと月齢は「二・一(2.1)」。どうやら原稿を書くとき、小数点を入れるのを忘れてしまったらしい。
     ちなみに参考にしているソフトは「Moonrise98日月出没時刻表示」というフリーソフト。年月日と時刻、観測地のデータを入れると、その日の月齢や月の様子を表示してくれるので、非常に便利。ほかに「Stella Theater Pro Ver2.10」という星座の状態までわかる天文ソフト(有料)も、小説を書くために大いに役立ってくれている。

     午後、先日、パソコンの修理をしてあげた女性が、またパソコンが不調になったというので、再び持ってきてもらうことに。やはり応急処置では厳しいようで、きちんと直すには、キーボードの交換が必要になる。念のためにメーカーのサポート部門に連絡すると、部品代と技術料で最低2万円かかるという。古いパソコンなので、そこまでお金をかけるのも癪にさわる。そこで、とりあえず、うちに余っていたWindows CEパソコンをWeb用、メール用に貸してあげることに。故障したパソコンは、外付けキーボードを使うことを検討していたが、ほかに、もっと新しいノートパソコンがあるという。液晶ディスプレイが割れてしまったために放置してあるとのことだが、こちらも外付けCRTの端子がある機種なので、外付けディスプレイをつければ使えるはず。どの解決法をとるか、時間をかけて考えることにして、彼女をクルマで送りながら、途中、ファミレスで食事。ああ、コレステロールのために禁じていたステーキを食べてしまった。
     帰宅後、さっさと寝るはずが、つい原稿を書いてしまい、さらに午前4時からはサッカー。日本も強くなったなあ。でも、シュートの練習が必要かも。


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