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  • 03年02月中旬の日記

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    02月11日(火) 落語とカクテル

     午前中に起床し、原稿。途中、自著の『灼熱の走路』というインディカーレースを題材にした小説の2巻目を読んでいたら、お恥ずかしい話だが、細かい内容を忘れていたせいもあって、つい読みふけってしまう。
     その後、バスと電車を乗り継ぎ高円寺へ。もちろん車内でも自分の小説を読みふける。高円寺では、ときどき寄る立ち食いの讃岐うどんで腹ごしらえ。喫茶店で少し原稿を書いたあと、午後6時、毎月1回の「ノラや寄席」へ。今日の出演は金原亭馬遊さん。演目は「火焔太鼓」ほか1作。落語の後は、本物のバーテンダーの資格を持つ三遊亭小田原丈さんが、カウンターに入って、お客からリクエストを受けてのカクテルドリンクサービス。
     原稿がヤバいので、午後11時に退散し、吉祥寺経由で帰宅すると、いまや、わがパソコンの弟子となったマンガ家仲間の女性から電話でSOS。そのまま長話モードに入り、1時間以上おしゃべり。いけね、原稿も書かねば……。

    02月12日(水) 雑誌の取材

     正午前に起床後、原稿を書くも、眠気に負けて少し昼寝。夕方、某サブカルチャー雑誌の取材を受ける。3月15日発売号で「コロコロコミック」通算300号を記念した特集をやるとかで、コロコロ執筆マンガ家多数にインタビューしているらしい。こちらは『ゲームセンターあらし』について話す……といっても、もう、あちこちで喋り尽くしているからなあ。
     帰宅して夕食をすませた後、プールへ。混雑していたため水泳600メートル、ウォーキウング500メートルで切り上げる。帰宅後、原稿にもどるが能率が上がらず、深夜、クルマでファミリーレストランへ出かけ、うどんを食べながら原稿。帰宅は未明。

    02月13日(木) 喫茶店のハシゴ

     家にいると、ついネットにつないだりで原稿が進まないため、午後早くから外出し、喫茶店を放浪しながら原稿。バッテリーがなくなる限界(約6時間)まで原稿を書いていたら、目がパサついて画面の文字を見るのもつらくなる。それでも原稿は、かなり進んだ。

    02月14日(金) 打ち合わせと原稿と

     正午過ぎに起床し、すぐに最寄り駅前の喫茶店へ。ここで某出版社の編集長と編集者と新企画の打ち合わせ。1時間半ほど打ち合わせした後、ひとりでファミリーレストランに出かけ、パスタを食べながら原稿。オール英語の資料をチェックしながらの執筆なので、時間がかかる。もう次の本の締切も迫っているのに……。
     帰宅後、自宅の空き部屋にコタツをセットし、ここで原稿を書こうとしたら、天井の蛍光灯が半分切れていて、暗いったらありゃしない。これでは目が疲れるので、いつもの居間に戻る。

    02月15日(土) 仕事が進むぞプールへ行こう

     正午前に起床。先月撮影した家族写真を受け取りに写真館へ。帰途、喫茶店で小説の原稿。資料が英語なので時間がかかってしかたがない。
     いちど帰宅し、切れてしまった名刺を印刷し、某社に送る請求書を印刷。眠気を覚ますためにプールに出かけ、水泳1,000メートル、ウォーキング500メートル。そのままファミリーレストランにまわり、別の小説の原稿に着手。こちらはけっこう快調。帰宅後も原稿を書きつづけ、ハッと気づいたら午前6時。
     寝酒の焼酎のお湯割りを飲みながら、ちょびっとネットでTOEIC関連の問題を試す。リーディングの方はソコソコにできるが、聞き取りが6〜7割くらいしかできない。つい英語の模擬テストに熱中して、ハッと気づいたら午前8時。
     英語のテストで興奮した頭を冷ますため、布団のなかで楠木誠一郎さんの『帝都〈切り裂きジャック〉の殺人――江戸川乱歩の事件簿3』を読む。こちらがいま書いている小説にも登場する戦前の帝国ホテルが、この作品の事件の舞台にもなっていたりで、興味津々で眠気をこらえて読むが、さすがに半分ほどまで読んだところで意識を失った。

    今日読みはじめた本

    『帝都〈切り裂きジャック〉の殺人――江戸川乱歩の事件簿3』楠木誠一郎/有楽出版社・発行/実業之日本社・発売/2003年1月刊/838円+税)......Amaqzon.co.jpが品切れになっていたのでbk1にリンクを張っておきます。(Amazon.co.jpは、こちら)乱歩ファン、横溝ファンならニヤリとなるシリーズです。

    02月16日(日) 睡眠不足でガックリ

     正午前、地震で目が覚めてしまう。もういちど寝直すが、結局寝られず、起きてしまう。当然、睡眠不足で、目の調子も悪く、仕事にかかるが能率が悪い。喫茶店に出撃しようにも外は氷雨からミゾレに変わる悪天候。しかたなく家で原稿を書くが、目の焦点が合わないのでイライラ。くそお、昨日は順調だったのになあ……。

     ところでAmazon.co.jp『スーパーゲーム大戦ゲームセンターあらし対マイコン電児ラン+こんにちはマイコン完全版』の売り上げ順位が、またもや1万位を突破し、8,268位まで上がってきた。つい先日は5万位くらいまで落ちていたのに……。この順位って金額ベースなのだろうか? それとも冊数ベース? おそらく金額ベースだと思うのだけれど、何はともあれ、こんな高価な本をお買い上げいただいた皆さん、ありがとうございます。

    02月17日(月) カーボンのブリーフケースと古い写真

    カーボンケース外部
    カーボンケース内部。入っているのはPalm m505。
     今朝は早く寝るはずだったのに、GAORAでNASCAR第1戦「デイトナ500」のライブ放送があるのを思い出し、ついケーブルテレビのチャンネルを合わせてしまう。雨が予想されていたためかスタート進行は予定よりも早くはじまり、スペースシャトルの乗員への追悼の歌と国歌はマライヤ・キャリーが、「ジェントルメン、スタート・ユア・エンジンズ!」の号令を担当するグランドマーシャルはジョン・トラボルタが担当し、高鳴る期待のなかでレースはスタート。さしたるクラッシュもないままに、順調に進んでいるなあ……と焼きうどんの夜食を作りながら見ていると、ありゃりゃ、いきなり大クラッシュ。ウォールにぶつかったマシンは横に7回転半もまわって裏返しになったのに、ドライバーは無事。このクラッシュでフルコースイエローが出た直後、雨が降ってきてレースは中断。
     雨はすぐにやんだが、コースが乾かず、いつレースが再開するかわからない。さすがに眠気の限界になって、布団に潜り込むことにした。
     起床したのは正午前。NASCARのサイトで結果を見ると、優勝したのはマイケル・ウォルトリップ。レースは雨のため200周の予定が107周で終了したらしい。寝て正解だった。それにつけてもライブで日本語解説を入れていた解説陣の皆さん、お疲れさまでした。こちらもGAORAのインディ500中継で、雨のために8時間近くも生中継した経験がありますので、皆さんのご苦労がわかります。
    古い写真

     午後、すでに書き上げてあった映画雑誌のエッセイを、内容をチェックしてから編集部にメールで送ったのだが、編集者から電話があって、原稿が添付されていないとのこと。いけね、テキストファイルの添付を忘れたらしい。すぐに原稿を送り直すと、再び編集者から電話。こんどは原稿を読んだ上での感想の電話で、こちらが照れてしまうくらい好意的な感想を語ってくれました。ついでに写真を頼まれ、デジカメで撮影した画像をメールで送信。

     原稿のつづきを書いていると、若い友人の夫妻がやってくる。プレゼントがあるからと届けに来てくれたのだが、このプレゼントというのがカーボン製のブリーフケース。外側はレーシングカーのモノコックと同じドライのカーボンファイバー製で、内貼りはノーメックス(耐火繊維)になっている。昨年の暮れ、忘年会の会場で、カーマニアのダンナから「欲しいですか?」と訊かれたので、「うん」と答えておいたら、本当に持ってきてくれた。しかもこれ、ぼくも知っているレース関連の会社で作られた受注生産の単品もの。値段だって安くない。こんな高価なものをもらうのは気がひけるので、代金を……と思っていたのだが、プレゼントでかまわないという。うーん。何か別のものでお返ししなくては……。
     若妻のほうは彼女が幼い頃からの知り合いで、古い写真を引っ張り出してきて、昔を懐かしむ。うーん、あのとき、ぼくは若かった……。

    02月18日(火) 単調な原稿執筆の日々

     睡眠不足がつづき、目の調子が悪い。原稿の能率も悪くイライラしながらキーを叩く。能率が上がらないため、夕食後うたた寝。1時間ほどで飛び起き、原稿を再開するが、やはりスピードが遅い。これではノルマに到達できないと、午前零時過ぎ、クルマでファミリーレストランへ。途中、「G」のキーが反応しなくなって焦る。キーボードのトラブルではなく、何かの拍子に、「G」のキーが無効になってしまうらしい。「コントロールパネル」の「キーボード」をいじっていたら、なんとか元にもどった。3時間ほど粘って原稿のノルマを達成し、帰宅。

    ■今日とどいた本

    『伝記ガウディ』(ヘイス・ファン・ヘンスベルヘン著/野中邦子・訳/文藝春秋/2003年2月刊/3,524円+税)......いつも美術系を中心に、格調高い本を翻訳する野中邦子さんからのいただきもの。いまだにバルセロナで建設のつづく聖堂サグラダ・ファミリアの設計者としても知られるガウディの伝記。ぼくは以前、「サグラダ・ファミリア」を「桜田ファミリア」と勘違いしていた……。

    02月19日(水) 引き籠もり

     一歩も外に出ないで原稿。まるで変化のない1日。

    02月20日(木) 引き籠もり

     睡眠4時間で起床し、今日も引き籠もりで原稿。途中、執筆中の架空戦記小説の件で有楽出版社の編集者と電話で打ち合わせ。第1巻の販売成績が好調だったとのことで、現在のプロットを全3巻でまとめるのはもったいないからと、全4巻にしてもらえることになった。これまで有楽出版社の架空戦記は、出版社の営業や在庫管理との兼ね合いもあり、すべて全3巻だったので、実に画期的。全4巻にするため、少し構成をいじる。
     うちの架空戦記は、軍事やSFのマニア向けでない、どちらかというと大衆消費娯楽系の作品なので、読者からの反応も皆無に近く、手応えの有無は販売部数で推し量るしかないのだが、いまのご時世、次の作品を書かせてもらえるだけ幸せという一面もある。頑張らなくては。

     夜、月曜日にエッセイの原稿を送った映画雑誌「キネマ旬報」からゲラが到着。「映画と私」というタイトルのエッセイで書いたのは、子供の頃に見た日活アクション映画と母のこと。このエッセイを飾る写真は、おお、「零戦黒雲一家」の石原裕次郎ではないか! と、つい「零戦黒雲一家」の主題歌が口をついて出る。自衛隊が協力して、零戦はノースアメリカンT6「テキサン」練習機が、ロッキードP‐38「ライトニング」はロッキードA‐29「ハドソン」が担当し、実機を飛ばしたアクション戦争映画。「兵隊やくざ」「独立愚連隊」「二等兵物語」……アナーキーな戦争映画が好きだった。

    ■今日いただいた本

    『DivA―コーデックの秘密/ビデオ・エンコードの秘訣/DVDのクリッピング・保存テクニック』(武井一巳/メディア・テック出版/2003年2月刊/1,980円+税)......いまやAV危機となったパソコンの活用法がたっぷり。


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