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  • 2002年03月中旬の日記

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    03月11日(月) 「パソコン通信で英語がわかった」のPDF作成

     今日は、以前、「ほん・まるしぇ」でも販売したことのある「パソコン通信で英語がわかった」のPDF化をやり直す。元の本は2,500円もしたのだが、初版5,000部が短期間で完売。日進月歩のネット事情を書き改めて出した改訂新版も完売状態になったのだが、版元が出版業から撤退したため、以後の増刷はなし。大学の英語の先生が、講演などでたびたびこの本を推薦してくださっているそうで、「読みたい」というメールを何通もいただいていた。とりあえずデジタル版ではあるが、復刻できて少しホッ。

    03月12日(火) 税務署へ

     確定申告の締切が迫ってきたので、昨夜から確定申告をやっていたのだが、書き上げた後で収入や控除にミスがあるのが発覚。修正液で修正すると汚くなりそうなので、徒歩で税務署まで出かけて新しい用紙をもらい、喫茶店に寄って書き込み完了。つづけて午前中に届いていた『蒼天の艦隊』(2)のゲラを見る。睡眠不足のせいで目がショボショボのため能率悪し。しんどいので早めに寝る。

    03月13日(水) 再び税務署へ

     夕刻、再び徒歩で税務署へ。自宅から税務署までは歩いて15分ほど。確定申告の用紙を提出して、そのまま大泉学園駅まで歩いていき、喫茶店で『蒼空の艦隊』(2)のゲラのつづき。途中で眠気に襲われて頭が働かなくなったため、中断して電車で帰宅……の予定だったが、眠気覚ましにフィットネスクラブに寄って水泳。疲れ気味なので、200メートル泳いでウォーキングに移り、500メートル歩く。あと200メートルくらい泳いで帰ろう……と思っていたのだが、身体が目覚めてきて、結局800メートルほど泳ぐ。

     帰途、喫茶店に寄ってゲラの続き。明日は筋肉痛に悩まされそうな気配。

    03月14日(木) ゲラ完了

     昨日、プールで泳いで疲れているのに睡眠時間5時間で午前中に起床。そのまま『蒼天の艦隊』(2)のゲラをチェック。午後、なんとか見直しを終了。著者の言葉を書いてメールで送信した後、徒歩でクロネコヤマトの営業所まで出かけ、ゲラを有楽出版社に発送。

     パソコンとプリンターでマンガのネーム用紙を作成し、マンガの新作のネームに取りかかるも、睡眠不足で頭がボンヤリ。風呂に入って少しうたた寝したあと、マンガのアイデアの練り直し。途中、NHK総合テレビの「にんげんドキュメント/90歳のエンジニア」を見る。90歳でも会社が用意してくれた研究所に出勤し、新製品を開発する若手たちの難問解決に力を貸す。いいなあ、こういう生き方。実に幸せそうだ。

    03月15日(金) 粛々と小説の原稿を進める

     本来なら新作マンガのネームに取りかからないといけないのだが、編集側から新たな要望があるとのことで、明日、また打ち合わせをすることになり、ネームは一時タナ上げに。時間がもったいないので小説の原稿を進めておくことにする。しかし、睡眠4時間で眠い。それでも布団のなかに直木賞受賞作『あかね雲』(山本一力/文藝春秋)を持ち込んだら、ついついページが進んでしまう。2/3くらいまで読み進んだところで、さすがにダウン。明かりをつけたまま眠りこけていた。

    03月16日(土) マンガの打ち合わせ

     また睡眠3時間強で起きてしまう。今日はF1マレーシアGPの予選日。フジテレビ721でフリー走行から見はじめ、午後3時(日本時間)からの予選を見たあと、駅前の喫茶店まで出向き、マンガの編集者と打ち合わせ。編集者の到着が遅れるとの連絡が入ったので、それまでの間に持参していた『あかね雲』を最後まで読み通す……はずが、数ページを残したところで編集者が到着。
     新作マンガの内容については、少し曖昧だった雑誌の方向性が見えてきたので、それに合わせてほしいというもの。とくに問題はないのでOKし、新たにストーリーを作り直すことにする。
     編集者と別れたあと、別の喫茶店で『あかね雲』を読了。江戸に豆腐屋を開いた男と、その妻、そして子供たち……の親子二代にわたる人情話。短いエピソードの積み重ねで、長い年月の物語が展開されているせいか、新橋演舞場や明治座あたりの芝居を見ているような既視感があった。きっとすぐに舞台化されるにちがいない。堪能はしたけど、ちょっと最後のほうが出来すぎのような感じも……。

    03月17日(日) F1のち歌舞伎町探検

     今日も睡眠4時間ほどで起床。ああ、なんとかグッスリ眠れる方法はないものか。睡眠剤のお世話になっている小説家の方々も多いようだが、そういうのは、どうも苦手でして。小説の原稿を書きながら午後4時スタートのF1マレーシアGPを待つ。

     フジテレビ721で観戦したマレーシアGPは、スタート直後のミハエル・シューマッハーとモントーヤの接触で波乱の展開に……と思ったが、1ストップ作戦をとっていたラルフ・シューマッハーが余裕の優勝。モントーヤがミハエルとぶつかっていなかったら、ウイリアムズの1−2ウィンも、もっと楽勝だったかもしれない。ああ、それにしても佐藤琢磨……チームメイトに追突しちゃダメじゃないか。

     レース終了と同時にデジカメを持って家を飛び出し、夕闇迫る新宿歌舞伎町へ。ネオンきらめく盛り場で新作マンガの取材。ゲームセンターにも数軒飛び込むが、最近のゲームセンターって、あまり人が入っていないのね……。プレステ2などで、家にいながらアーケードゲーム並のゲームができるのなら、ゲームセンターに出かける必要もなさそうだしね……なんてことを考えつつ、ゲーム専門店をまわり、ドンキホーテで買い物をして高円寺へ移動。ちょっと自宅の補修のことで専門業者の知人に依頼した後、別の知人の写真展を開催しているバーに寄り、ここで会った地元の人案内で大和町の焼き鳥専門店へ。この店は、富士宮焼きそばを食べさせてくれる店として、知る人ぞ知る店らしいのだが、一見では入りにくい店でもあるそうで、地元の馴染みの人に連れていってもらうことにしたもの。焼きそばは売り切れだったが、焼き鳥は絶品。富士宮の焼きそばにこだわる経営者は、案の定、隣町出身の人だった。うまい焼き鳥に満足してタクシーで深夜帰宅。楠木誠一郎さんのホームページの更新作業をして、即座に布団へ。横になったとたんに眠り込んでいた。万歩計の数字は1万1000歩超。よく歩きまわったものである。

    03月18日(月) BASICでテニスゲーム

     昨日の日記に書き忘れたのだが、昨日は、F1マレーシアGPが始まるまでの待ち時間に、インターネットで発見したBASICインタープリターを試してみた。ぼくは「パソコンはプログラミングをすることで、数十倍は楽しくなる。それがたとえBASICでも」を座右の銘(たったいま作った)としており、これまでも、Windows上で動くBASIC言語をあれこれ試してきた。たとえば、この日記は、ActiveBasicというBASICを使ってテキストファイルをHTMLファイルに自動変換していたりもする(詳細はこちら)。しかし、このActiveBasicもN88互換BASIC for Windows95も、実によくできているのだが、ちょっと不満もあった。NEC PC-9801に実装されていたN-88BASICとの互換性が強いため、PC-6001やMSX、MSX2で採用されていたBASICとの互換性に乏しかったのだ。

    あらしテニスゲーム画面
     なんでPC-6001やMSXのBASICにこだわるのかといえば、それはもちろん「こんにちはマイコン」の作者だからである。

     で、先日、ふらふらとWebサイトを散歩していたところ、99BASICというBASICインタプリターを発見。しかも、シェアウェアだったものが、今月、フリーソフトになったばかりとのこと。「前時代的BASICの決定版!」というキャッチコピーが泣かせるではないか……ということで説明を読んでみると、N-88BASICとの互換性も高いが、MSXで採用されていた機能などもある。PC-6001用のBASICよりもMSX-BASICに近そうだ。


     というわけでMSXにも対応した「こんにちはマイコン」(改訂版・プログラム入門)を引っ張り出し、この本で作り方を紹介しているテニスゲームのMSX版プログラムをエディターに打ち込んで、ダウンロードしてきた99BASICで動かし、エラーの出るところをチェックして変更していったら、なんとか懐かしいキャラクターベースのゲームができてしまいました(プログラムはこちら)。

     昔、OAブームなんてものがあった頃は、「BASICでプログラムができなければ、ビジネスマンとして失格」なんて脅迫めいた特集が週刊誌に掲載されたものだけど、市販のアプリケーションを買えば、大抵のことはできる時代になった。それでも、ちょっとしたプログラムが組めるだけで、パソコンが怖くなくなるという利点はある。あなたも、ちょびっとBASICを試してみませんか?

     で、月曜日、マンガの編集部から電話があり、5月末発売予定で進めていた旧作コミックの発売が、諸般の事情で4月末に前倒しになったとのこと。それに合わせて、急ぎ揃えないといけないデジタル化された原稿や資料があり、パソコンの中を引っかき回してドタバタ。肝心の新作マンガのネームと小説の原稿は一時ストップ状態。編集部に送るファイルは40MBほどもあったので、ストレージサービスにアップロードして、ここからダウンロードしてもらうことに。

     夕方までになんとか作業を終え、夜は朝日新聞の連載コラムを執筆。2年間つづいた朝日新聞の連載は、今回が最終回。文字数が少ないので、いつも詰めるのに四苦八苦。短い文章は実にむずかしい。

    03月19日(火) マンガの打ち合わせ

     夕方、旧作コミックのカラー原稿を編集者に渡す予定が、あちらの都合で待ち合わせ時間が遅くなったため、その空き時間を利用してフィットネスクラブへ。時間がないので水泳600メートルで切りあげ、編集者と待ち合わせの喫茶店へ移動。ここで原稿を渡しつつ新作マンガについての打ち合わせも。久々のマンガなので、構想を話しては編集者の反応を見つつ軌道修正。

     編集者と別れたあと、別の喫茶店に入り、「牌の魔術師」(阿佐田哲也)に読みふける。新作マンガの参考資料でもある。帰宅後、小説の原稿。

    03月20日(水) 小説とマンガの日々

     筋肉痛で目が覚め、腰を叩きながら小説の原稿を進める。家にいるとメールのやりとりなどで原稿が進まないので、夕方から喫茶店に脱出。途中、資料の捜し物があり、吉祥寺の書店と古書店を回る。さらに喫茶店で小説の原稿を進め、高円寺に移動して、また喫茶店へ。ここでもノートパソコンで原稿を書いていたのだが、目の疲れかコメカミが痛くなってきて頭もクラクラ。原稿を切り上げて飲み屋で一息。この店のコードレス電話機が壊れたというのでチェックすると、どうも電源アダプターが壊れている気配。予備の電話もあるというので、この電話機を自宅に持ち帰り、チェックすることに。

     で、家に戻ってデジタルテスターでチェック(こういう道具は一通り持っている変なマンガ小説兼業作家であります)すると、やはり電源アダプターの故障。家にあった電圧と電流の近いものを持ち出し、コードをちょん切って半田ゴテでプラグをつけ変えたら、ちゃんと動作した。電圧がちょっと高いのが不安ではあるが、本体がちょっと熱くなるくらいで、ほかに問題はなさそうな気配。定格の電源アダプターを使っているのに、キンキンに熱い我が家のコードレスホンに比べたら可愛いもの。定格のアダプターを取り寄せてもらうまでは、これでガマンしてもらうとしよう。


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