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  • 2002年03月上旬の日記

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    03月01日 怒濤のパーティー2連チャン

     起き抜けにF1オーストラリアGPフリー走行の結果だけチェックして、すぐに着替え開始。

     今日は小学館漫画賞と大藪春彦賞&SF大賞+SF新人賞の授賞式+パーティーの2連チャン。髭を剃って出かけようとしていたら有楽出版社から電話があって、4章まで送った原稿が届いていなかったことが判明。自分宛にもBCC:で送ってあるのだが、このタイムスタンプを見ると昨日の午前5時27分になっている。あちらのアドレスはニフティだが、ニフティはメールにトラブルが出ていたので、そのせいかなあ……。パソコン通信サービスも利用可能なニフティのメールアドレスは、このところ調子が悪くて困ってしまう。それでニフティのセカンドアドレスをメインに使っているのだが……。とりあえずメールにできているところまでを添付して送信し、あわてて家を出る。

     西武池袋線、地下鉄丸の内線の車内でもパコパコと原稿を書きながら大手町まで。久しぶりに大手町の地上に出たら、周囲のビルの様子が変わっていて、方向感覚が狂う。原稿の再送信で時間を取られたせいで、小学館漫画賞授賞式会場のパレスホテルに着いたときは、すでに授賞式は終了し、これからパーティーが始まるところ。パーティー会場で知っているマンガ家といえば、先日もマンガジャパンの懇親会でお会いした一峰大二先生くらい。あとは小学館の編集者――それも編集長以上の高齢者しか知っている人がいない。小学館漫画賞の授賞パーティーに出席するのが10年ぶりくらいだから、それもしかたないか。あ、映画監督の佐藤嗣麻子さんと久しぶりに会いました。原作者の七月鏡一さんとも。でもふたりともマンガ家ではない。

     パーティーがお開きになる前に会場を出て大藪賞&SF大賞会場の東京會舘まで歩く。地下鉄1駅分で中途半端だし、このために万歩計までつけてきたのだし。

     徒歩で10分もかからず東京會舘に到着。こちらの会場も授賞式が終わるところで、そのままパーティーへ。こちらでは徳間書店の懐かしい人に会う。昔、「テレビランド」で有名だった「エーコたん」である。「アニメージュ」や児童書部門の局長さんなんだそうで。月日の経つのは早いなあ……。薄井ゆうじさん、私めがホームページの作成と運営を担当している楠木誠一郎さん、『イティ・ハーサ』の水樹和佳子さん柴田よしきさん谷甲州さんひかわ玲子さん、豊田有恒さん、高齋正さん、磐紀一郎さん……や多数の編集者と歓談。漫画賞のパーティーよりも、小説のパーティーの方が知り合いがたくさんいてホッとできる。

     磐紀一郎さんたちと高円寺に回り、ちょびっと二次会。そのままバスのあるうちに帰宅し、さて原稿の続きを……と思ったら、げげげ、ノートパソコンから異音が。ハードディスクのモーターの音が大きくなっている。いつも出かけるたび持ち歩いき、ショックを与えていたのが原因か? このノートパソコンは昨年の1月に購入したばかり。壊れるには、ちと早すぎる。もっとも1日16時間くらいはスイッチが入っているしなあ……。ちょっとキーボードをめくって中を覗いてみようとしたら、いきなりキーボードのキートップが弾け飛ぶ。飛んだのはスペースキーのキートップで、おまけに下にあったパンタグラフ式の金具も一緒に飛んでしまい、これを元に戻すのに悪戦苦闘。なんとか使える状態にまで戻したが、キーは、ちょっと歪んだまま。おかげで寝たのは朝。ああ、これじゃ、F1オーストラリアGP2日目のフリー走行と予選が見られないぞ。それはさておき、原稿を書いている途中でハードディスクが壊れたら、泣くに泣けないので、原稿のつづきはデスクトップPCで書くことにしよう。

    03月02日 佐藤琢磨、苦いF1デビュー

     朝までノートパソコンと格闘した後に寝たせいで、起床したのは正午過ぎ。いけねっと布団から飛び出し、フジテレビ721をつけると、すでにF1オーストラリアGPは終了。まだ現場からの中継中だったが、どうやら雨で遅れたらしい。しかも佐藤琢磨は午前中のフリー走行でマシンをクラッシュさせ、予選ではスペアカーのギアがスタックし、1周も走れず。雨が降りはじめてから同僚フィジケラのマシンで走ったが、時すでに遅し。107%ルールに引っかかって予選不通過となってしまった。フリー走行では中団を走っていたから、おそらく嘆願書で決勝レースには出られるだろう。

     嘆願書といえば、昔、レーシングチームの運営に参画し、富士グランチャンピオンシリーズに参加するチームの監督をやっていた頃、よくお世話になったなあ……。オンボロマシンを使っていたせいで、予選通過基準タイムを切れないこともあり、そのたびに嘆願書を提出しては、決勝レースに進んでいたのです。

     睡眠不足のせいで原稿の能率悪し……。

    03月03日 トヨタの日?

     睡眠3時間で起床し、正午前からフジテレビ721にてF1オーストラリアGPを観戦。あじゃ、1周目の1コーナーでマシンがとっちらかってしまって、あっというまに8台がリタイア。赤旗中断かと思ったら、セーフティーカー導入で、そのままレースは続行。高い入場料を払ってレースを見にきた観客よりも、テレビの視聴者の都合が優先されているがために、こんなことになる。もし赤旗中断を避けたいのなら、同時に、アメリカのレースでも採用しているように、スピンでエンジンを止めたマシンも再スタートできるようにすべきだろう。あれじゃ、高額の広告費を支払っているスポンサーだって怒るぞ。お金を出しているチームのマシンが、ろくにテレビに映らないんじゃ……。

     で、最後尾からスタートした佐藤琢磨はタナボタで7位。一時は5位を走るが、ギアボックスのトラブルでジ・エンド。いまのF1マシンはギアがオートマなうえに、アクセル操作もフライ・バイ・ワイヤーで、エンジンの回転数を合わせておいて、クラッチ無しでシフトする……といった操作ができないため、いちどギアにトラブルが出ると、シフトもできなくなってしまう。人間の出る幕が少なくなった分、壊れるときは人間が手の下しようもない。恐ろしいところもあるし、もちろん、つまらなくなった部分も多い。レースって、ドライバーたちの超人的な「技」を見るものでもあるから。

     また睡眠不足となり、原稿が進まず。夕方、少し仮眠をとった後、そのまま朝まで原稿。

    03月04日(月) 原稿追い込み

    『蒼天の艦隊』(2)の追い込みをつづける。

    03月05日(火) ラストスパート

     昨日に同じ。本当なら、とっくに上がっていないといけないのに、疲れ目で能率が上がらず、ズルズルと遅れる結果に……。

    03月06日(水) 原稿が上がり落語家の勉強会へ

     朝、目の焦点が合わなくなったため、2時間だけ仮眠を取って残りの原稿を一気呵成に書き上げる。夕方、なんとか原稿を書き上げ、メールで送信すると、そのまま高円寺の飲み屋で開かれる若手落語家の勉強会へ。1時間、2席の落語を聞いて、ちょっと一杯やっていると、もう眠くてたまらない。早めに帰ろうと店を出ると、マンガ家・ながいのりあきさんとバッタリ。で、別の店にいってワインを飲んでいるうちに眠気は吹き飛び、原稿が上がった後の安堵感によるものか、アドレナリン全開状態となって気分はハイに。仕事場に戻るながいさんと別れ、さらに2軒ハシゴし、結局、朝帰り。

    03月07日(木) プールでバタ足

     眠気をこらえて早起きし、来週から始まる某企画の準備。さらに上下巻のうち上巻の原稿がOKになった新作小説の続編に取りかかる。プロットが出来上がっているので、時間さえひねり出せれば、執筆は順調に進むはずなのだが……。

     このところ座りっぱなしで運動不足だったうえに、腰も痛いので、夕方、フィットネスクラブに出かけて水泳……の予定が、ゴーグルを持っていくのを忘れたため、ウォーキングを800メートル、ビート板を使ったバタ足を400メートル。バタ足は泳ぐよりも疲れる。

    03月08日(金) 打ち合わせだけでダウン

     午前中に起きて小説のつづきを執筆。午後、確定申告の計算を開始。夕方、マンガの編集者と新作マンガについての打ち合わせ。当初は32ページといわれていた1回目を、カラー4ページ+1色36ページの計40ページにしてほしいとのこと。締切もゆとりがありそうなので、とりあえずOKする。しかし、他のマンガ家に絵を描いてもらう長編マンガのネーム原作は、最近もけっこうやっているが、自分で絵を描く長編マンガは、もう10年以上も描いていない。果たしてできるのか……自分でもスリルたっぷり(笑)。

     帰途、またプールに寄るつもりだったが、睡眠不足のために体調不良で水泳は断念。家に帰って仮眠をとったあと、深夜から明け方まで、小説の原稿。

    03月09日(土) @payの準備に追われる

     書き下ろし小説の原稿を進めつつ、同時に12日からスタートする「e-shop」の準備。これは@niftyで始まる個人間決済システム「@pay」を使うもので、マンガでも小説でもソフトでも自由に販売できるようになる。これまで「ほん・まるしぇ」というオンライン・コンテンツ販売の実験に参加したりもしてきたが、やはり理想は、好きなように店舗のデザインもでき、かつ品揃えのできる「個人商店」だった。しかも、ひとりでマンガ、小説、読み物、入門書など、多岐のジャンルに関わっている身であるうえに、PDFなどのコンテンツ作成も嫌いじゃない。

     というわけで、とりあえず「ゲームセンターあらし」のカラー画像、マンガ「鳥よ、飛び立て!!」のPDF版などを並べることにする。

    03月10日(日) 「鳥よ、飛び立て!!」のPDF作成

     1月に復刻したマンガ「鳥よ、飛び立て!!」をPDF化する。スキャナーで取り込んだ画像をPhotoShopから直接PDFに出力しようと思ったのだが、なぜかうまくいかない。「ゲームセンターあらし」幻の第1回のときは、この方法でうまくいったのに。しかたがないので33ページのマンガをPageMakerに読み込み、こちらからPDFを出力。

     小説デビュー作『漆黒の独立航空隊』のPDFファイルも準備しようとしたが、手元にある原稿のテキストファイルと、本になったものの内容に大きな違いがあるため、原稿の再チェックをする。ゲラの段階で用紙が真っ赤になるほど手を入れたのが原因だ。360枚を3回も書き直したうえに、さらにゲラで修正して、えらく時間のかかった作品だった。こんなことになるのなら、ゲラを修正した段階で、パソコンに残っていた原稿のファイルも修正しておけばよかった。そうしている人もいるらしいが、締切が逼迫していると、ゲラの修正だけで精いっぱいになってしまうのだ。


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