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  • 2001年09月中旬の日記

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    09月11日 同時多発テロ

    ニューヨークの風景画  夕方、フィットネスクラブに出かけ、エアロバイクを45分。汗ぐっしょりになり、つづいて水泳を……と思ったら、スイミングキャップが行方不明。しかたがないので水泳は断念して帰宅。遅い夕食をとって午後10時のNHKのニュースを見たら、ニューヨークの貿易センタービルに飛行機が突っ込んだとのニュース。その映像がライブで入ったとたんに、2機目の機体が激突。あとは朝までCNNをはじめとする各局のニュースを見つづける。
     さらにワシントンDCのペンタゴンに旅客機が突っ込んだとの報道に、とっさに思い出したのがトム・クランシーの『日米開戦』(新潮文庫/原題『Debt of Honor』)。これは日本人が日本の航空会社のボーイング747でアメリカ連邦議会に突っ込む話。初版200万部で発売直後(確か1994年)、読売新聞などに「国辱小説」として紹介され、少し話題になった本だ。ちょうど近未来架空戦記を書きはじめたときだったので、ニューヨークに住むアメリカ人の友人が東京に来たとき、リクエストして、お土産に買ってもらってきたが、あまりの厚さに原書で読むのは途中で断念。翻訳の出るのを待った経験がある(『日米開戦』の続編が『合衆国崩壊』)。
     クランシーは『ソ連再建』という共作小説で、マンハッタンに通じるトンネルも爆破しているが、どこかのテレビのインタビューで、今回の事件のことを「小説を超えている」と言っていたとか。かもしれないなあ……と、マンハッタン上空でハイテク戦闘機による空中戦をやらかせたことがある架空戦記作家の私も思うのであった。
     しかし、あんなにも簡単に、スッポリと機体がビルにめり込んでしまうものなのか。さらに、あんなに簡単にビルが崩落するものなのか……と唖然。仕事も手につかない。
    ニューヨークの風景画  犯人たちはボストンから西海岸に向かう国内線の旅客機をハイジャックしたらしい。それもナイフで。1991年の夏、ボストンからワシントンDCまで飛んだとき、隣に座っていた男性が、キーホルダーについた小型ナイフを取り出して、ランチの軽食に出てきたリンゴの皮をむいていたのを見てビックリしたことがある。日本の国内線では、ドライバー1本でも乗務員預けになるというのに……。
     アメリカのメディアは「真珠湾以来の攻撃」という表現を使っているが、真珠湾攻撃のときの死者は2400人から2500人。そのうち一般市民の死者は50人前後。今回のテロは、ペンタゴンを除けば、死傷者の大半は民間人だ。史上最悪の無差別攻撃ということになる。
    世界貿易センタービル  ブッシュJr.が大統領になって、イスラエルとパレスチナの紛争にも無関心となり、歴代の共和党政権に共通の内向き政策を採ってきたが、そのツケもあるのではないか。ゴアが大統領になっていたら、IT経済も含め、もう少し違っていたのではなかろうか……。
     午前7時までテレビを見て寝る。原稿はストップのまま。この脱力感、喪失感は、阪神大震災のときよりも大きいかもしれない……。

    09月12日 仕事にならない

     アメリカの連続テロの続報を見るために終日テレビにかじりつき。まるで仕事にならない。主に見るのはNHKとCNN。日本の民放はニュースまでワイドショー化しているうえに、同じ素材の使いまわしが多すぎる。

    09月13日 からだが重い

     テレビの見すぎで寝不足になり、身体も重い。思いきってフィットネスクラブに出かけ、エアロバイクを45分。つづいて水泳を……と思ったらスイミングキャップが行方不明。見つからないので本日の水泳は断念。帰宅後、またテレビを見ながら少しずつ原稿。

    09月14日 水泳のリターンマッチ

     あいかわらずアメリカのニュースが気になって仕事は遅々と進まないまま。夕方、昨日のリターンマッチのためにフィットネスクラブで水泳。スイミングキャップが行方不明なので、新しくキャップとゴーグルのセットを購入した。新しいゴーグルは視界が広くて気分がいい。800メートル泳ぐが、最近、あまり身体に堪えなくなってきた。これじゃダイエットにならないぞ。もう少し距離を伸ばすか……。

    09月15日 新しいノートパソコン到着/ザナルディ両足切断

     またもやニュースが気になって睡眠4時間ほどで起きてしまう。テレビを見ながらノートパソコンで原稿を書くが、途中でうたた寝。チャイムの音で目が覚めると宅配便で新しいノートパソコンが到着。ちょっとワケありのノートパソコンで、さっそくテスト。ああっ、LANボードが内蔵されているのに、うちが加入しているケーブルテレビのJ-COMには接続できないではないか。ちょっと変わった設定方法をしているので、こんなときに不便。時間がないのでISDNルーターでの接続はテストできなかったが、手元にあったPHSで64K接続はOK。ブラウザーが使えるのは確認したが、まだメールソフトの設定がうまくいかない。内蔵ゲームの「テトリス」を試したら止まらなくなる。困ったもんだ。
     夕方、ファミリーレストランに原稿を書きに出かけたが、隣のテーブルに座った女性コンビのお喋りがうるさくて、早々に退散。ちょっとくらいの会話なら気にならないのだが、店内に聞こえるような大声で、原稿に集中できない。こういうときは自分から退散することにしている。
     帰宅して、ふと、今日がF1イタリアGPの予選と、CARTドイツ戦の決勝であったことに気づく。午後8時からフジテレビ721でF1イタリアGP予選。8時半からはスポーツi・ESPNのCART中継をチャンネルサーフィン。CARTレースでは、終盤、ピットアウトしたアレックス・ザナルディが、冷えたタイヤでプッシュしすぎたのか、ピットロードでスピン。そのままコースに飛び出して、アレックス・タグリアーニのマシンと接触(テレビではクラッシュシーンは映らず)。ザナルディのマシンはノーズが折れるひどい壊れ方で、レースもイエローのまま終了。ザナルディの容態が気になってCARTのホームページやCompuServeのモータースポーツ・フォーラム、CompuServeの「エグゼクティヴ・ニュース・サービス」を何度もチェック。両足切断の手術をおこなうことになったことを知る。ああ……。

    09月16日 F1イタリアGPでモントーヤ優勝

     今日も朝からニュースに首っぴき。午後はスカイスポーツで、ツインリンクもてぎの全日本GT選手権レースを見る。内容的にはF1やCARTよりもずっと面白い。いろいろなハプニングが起き、先が読めないからだ。
     レースのゴールと同時にノートパソコン(ふだん使っているもの)をデイパックに詰めて外出。徒歩&バスで荻窪に出かけ、駅前のオリンピックで2キログラムのダンベルを2個購入。もちろんダイエット用である。立ち食いそば店で冷やしトロロそばを食べた後、吉祥寺に移動して喫茶店で原稿。
     午後8時過ぎ、バスで帰宅しフジテレビ721でF1イタリアGPの観戦。昨年までチップ・ガナッシ・レーシングに所属し、一昨年はCARTチャンピオン、昨年はインディ500にも優勝したファン・パブロ・モントーヤが初優勝。コロンビア人としては史上2人目のF1ドライバーと放送の中では説明されていたが、1人目が誰かは言わなかったような。1人目はインディカーで活躍したロベルト・ゲレロ。1982年にエンサイン、1983年にセオドールに所属してました。F1での印象が薄いのは、ほとんどのレースがリタイアで終わっているからだろう。でもインディカーでは活躍していて、しかも奥さんが美人だ。
     そんな話は抜きにして、モントーヤは、次のF1界を背負って立つひとりになるんじゃないかなあ……。映画『ドリヴン』に出てきたモントーヤはカッコよかったぞ。
     解説の今宮さん、後続車が先行車のリアに潜り込んで追い越し体勢に入ると、しきりに「ロックオン」を連発してましたが、一般のテレビ視聴者が「ロックオン」の意味がわかるのかなあ。これ、ハイテク時代のミサイル戦で、敵をレーダーで捕捉し、照準をつけた状態のことをいいます。  毎日、アメリカのテロ事件のニュースのことが気がかりなんだけど、その中のひとつが、ニュージャージーで墜落したユナイテッド航空のボーイング757。墜落現場の様子は遠くからしか映してくれないし、一部に流れた報道によると、破片は最大でもノートサイズだったとか……。地上には大きな穴が開いていて、高空からまっしぐらに地表に突っ込んだのかもしれないが、一方で、地対空ミサイル、またはスクランブルをかけた戦闘機の空対空ミサイルによって撃墜されたとの報道もある。もしもそうだったら、まさしくロックオンされた状態でミサイルを撃ち込まれたことになる。陰謀好きの人なら、すぐに信じてしまいそうだが……。  犯人の一部は、犯行日前夜、酒を飲んで気勢を上げていたらしい。あれ、イスラム教徒の中でも厳格に教義を守る原理主義者たちだったんじゃないの? イスラム教って飲酒OKでしたっけ? このあたりからテロ集団の実態が透けて見えるような気も……。

    09月17日 「Dead or Live」

     アメリカの同時テロ事件に関連してブッシュ大統領が出した声明の中に出てきたのが「Dead or Live」というフレーズ。昔、テレビや映画で西部劇の人気が高かった頃、お尋ね者の手配書には、たいてい「Wanted: Dead or Live」(指名手配:生死問わず)と書かれていたものだ。テキサス出身のブッシュ大統領らしいというべきか。

     ワールド・トレード・センター・ビルに突っ込んだ2機のうちの1機に乗っていた犯人たちが、犯行前夜に泊まったとされるボストンのウェスティン・ホテルには、10年前に泊まったことがある。翌年、日本の大学学長が、強盗に射殺されたホテルだ。
     このホテルのレストランで生まれて初めて「シーザーサラダ」を食べ、実に美味いと思ったものだが、近頃、日本でもすっかりポピュラーな存在になっている。日本のファミレスなどで出てくるシーザーサラダがアメリカのものと違うところは、その量だ。アメリカのシーザーサラダは、日本人なら3人前くらい。メインディッシュにしてもいいくらいの量だ。日本のファミレスでも、2〜3人用として大皿で出てくるところはあるけれど、それが1人前だからアメリカ人の食欲は凄まじい。
    (「週刊文春」9月27日号を買ったら、『読むクスリ』にシーザーサラダの謂われが出ていた。てっきりジュリアス・シーザーにちなんだ名前なのかと思ったら、メキシコにあったイタリアン・レストランの名前にちなんだものだったそうな。日本では帝国ホテルがシーザーサラダの導入第1号らしい)

     夜、ウォーキングを5000歩ほど。しかし体重は減らない。

    09月18日 普通の生活に戻ろう

     家にいるとアメリカのテロ事件のその後が気になって、テレビの前に張りついてばかり。まるで仕事にならないので、喫茶店に出かけて原稿。とりあえずは朝日新聞のコラムを仕上げ、PHS経由で送信。さらにバッテリーがなくなるまで小説の原稿を書き、高円寺に回って、ちょっと一杯。女性編集者がスウェーデン人の留学生と飲んでいて、そこに割り込んでカタカナ英語で会話。バスのあるうちに帰宅し、また原稿。

    09月19日 またも喫茶店へ

     午後、今日もデイパックにノートパソコンと予備バッテリーを詰めて、徒歩で駅前の喫茶店へ。喫茶店を2軒ハシゴして原稿を書くが、睡眠時間が足りないせいか目が疲れてボロボロ。午後6時過ぎに原稿を切り上げ、フィットネスクラブで水泳。身体がしんどいので600メートルほど泳いだだけでオシマイ。
     帰宅後、家族の使っているパソコンにウィルス対策。

    09月20日 ?回目の誕生日

     本日は誕生日。天候も思わしくないので自宅で仕事。夕食はホットプレートで焼き肉。コレステロール軽減とダイエットのために、最近、肉を控えているので、うまいうまい。


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